アンコールワット大回りツアー

アンコール遺跡を個人でまわる　大回りコース2014年版Angkor Grand Circuit Tour

アンコール遺跡群大回り個人ツアー　Angkor Grand Circuit Tour

2014年4月28日（月）
カンボジアのアンコールワット周辺には多数のクメール遺跡がある。主なものだけでも45ほどあり、右の写真のプリアカンなどそれぞれ独特の味を持つ。遺跡群の中の規模や迫力ではやはりアンコールワットとバイヨン、バプーオンが突出しているが、それらの森の中の遺跡群もアンコールワットやバイヨンにない独特のフレイバーがあるのでそれらもあわせて周遊するのが一般的。

アンコールワット遺跡群を回るには小回りコースと大回りコースがある。どちらもアンコールワットとアンコールトムを含めた遺跡周遊コース。1日しかない場合は通常小回りコースを回る。2日ある場合は翌日大回りコースを回る。

解説に入る前の注意点。アンコールワット観光はできれば雨季に行かないほうがいい。カンボジアの雨季（5月～10月）はずっと曇、時々豪雨ということが多い。「雨季でも大丈夫です」と紹介するサイトもあるが、実際は激低テンション。雨季について詳細はこちら。

雨季と乾季のアンコールワット画像比較　　　　　アンコール遺跡小回りツアーはこちら

プリアカン　　プリアカンコンポンスヴァイはこちら

前へ　　　　　　びー旅ロード2014トップ　　　　　　次へ

アンコール遺跡群大回りルート地図

ここでは一般的な大回りコースをトゥクトゥクやバイタクを使って個人で回る場合の解説をする。シェムリアップからの総距離は左のA～Jのルートで39.6km。

左の地図で大まかなルートは「A シェムリアップホテルエリア→ B アンコールワット→バイヨン→ライ王テラス前→ C プリアカン→ D ネアックポアン→ E タソム→ F 東メボン→ G プレループ→ H バンテアイクデイ→ I プラサットクラバン→ J オールドマーケット」。ツアーの所要は昼食休憩入れて5～6時間。

左の地図のAシェムリアップホテルエリアをスタートして入場券チェックポイント経由でBのアンコールワットへ。初日に3日有効チケットを買っていても入場の際にチケットチェックは必須。

アンコールワット～バイヨン～らい王のテラスまでは小回りコースとルートは一緒。帰りもバンテアイクデイから小回りコースに合流する形になり、帰りに再度午後のアンコールワットによることもできる。

入場券は1日券なので何度訪問しても追加料金はかからない。3日券以上を購入の場合、アンコールワットやバイヨンは連日訪問しても十分楽しめるので私は数日連続してそれらに立ち寄る。

ライ王テラス前から大回りはアンコールトムの北門を出てプリアカン Preah Khan へと向かう。プリアカンは遺跡の前にトゥクトゥクをとめてそこからツアー客のみで遺跡まで歩いて往復する。トゥクトゥクドライバーは遺跡には同行せずに駐車場で客を待っている。

Booking.com

遺跡間の距離

シバタ通り国道6号交差点～アンコールワット6.6km
アンコールワット～プリアカンまで7.9km
プリアカン～ネアックポアンまで3.5km
ネアックポアン～タソムまで2.6km
タソム～東メボンまで2.5km
メボンからプレループまで1.3km
プレループからバンテアイクデイまで2.7km
バンテアイクデイからプラサットクラバンまで1.7km
プラサットクラバンからシェムリアップ10.4km

乾季なら土煙の舞う炎天下で、遺跡内も歩き回る。さらに急な階段をよじ登ったり下りたりするので結構体力を使う。小回りも大回りもレンタル自転車でも回れるが実行すると多分途中で後悔する。雨季に途中で豪雨にあうとかなり悲惨。乾季でも炎天下マラソンを3時間台で走れるなど体力のある方向き。

Preah Khan　プリアカンコンポンスヴァイはこちら

ネアックポアン　Neak Pean　乾季　雨季は水があふれ閉鎖されることもある

ネアックポアン Neak Pean 、タソム Ta Som

プリアカン Preah Khan の次はネアックポアン Neak Pean という写真上のような円形の貯水池のような遺跡に向かう。英語読みしてニークピーンと表記されることもある。雨季には貯水池部分に水があるが乾季には干上がっていることが多い。12世紀の後半ジャヤーヴァルマン7世の時代に建てられた丸いお堀の中の仏教寺院。寺院というより祠（ほこら）と行った規模。この遺跡は雨季になると下のように遺跡までの道が水没する。

ネアックポアンの次はタソム Ta Som という寺院遺跡。ジャヤーヴァルマン7世の12世紀末に建てられた。人が少なく時間帯によってはプライベート遺跡状態になる。

アンコールワットツアー2014　　　　　　　シェムリアップ空港2014

雨季明けのネアックポアンへの道　乾季にはこの水はない

東メボン

関連リンク
サンガム国境　　プレアヴィヒア寺院　　サンボープレイクック　　コーケー
プリアカンコンポンスヴァイ　　バンテアイチュマール　　バンテアイトープ　　ピマーイ遺跡

アンコールワット基本情報　　　　　　バイクタクシーで遺跡を回る方法

東メボン East Mebon

タソムの次は東メボン East Mebon（写真上）。地図上では東メボンに長方形のお堀があるような表示になっているが実際はただの平原で水はなくお堀（湖）にはなっていない。

入口の反対側がメボンを見渡せる展望スポットになっている。10世紀ラージェンドラヴァルマン2世 Rajendravarman Ⅱ 建立。当時は東バライ貯水池の中心にある人工の島だった。

東メボンの次がプレループ Pre Rup（写真右）。961～962年 Rajendravarman王によって建てられた。プレは変化、ループは体の意味。かつて境内で火葬が行われていたことに由来。

プレループの次はバンテアイクデイとスラスラン。小回りコースと同じルートになる。バンテアイクデイからはプラサットクラバン Prasat Kravan 経由でアンコールワットのお堀経由でシェムリアップへ戻る。時間があって元気があれば再度午後のアンコールワットにも寄れる。

東メボン East Mebon　プレループとにていて掲載写真の判別が面倒

大回りコースの昼食とトイレ

大回りコースでの昼食はそれぞれの遺跡に入る手前の屋台で観光客料金のチャーハン（500～600円）などが食べられる。アンコールトム北門を出るとバンテアイクデイまで屋台の数は減る。シェムリアップ市内の地元屋台でバーイサッチュルーク（焼肉弁当）を買って持っていけば2014年現在でも2,000リエル（60円）ですむ。

カンコーラ350mlは1$の観光客料金が定着している。クメール語で値切れば3,000リエルになる。水は市内で買って持参したほうが800リエル～と安いが暑いので冷たいものが欲しくなる。屋台の飲み物はアイスボックスでほぼ冷えている。ミネラルウォーター小ボトルの原価はコーラの半額以下なのに最初の言い値は1$だったりする。

遺跡内のトイレは各遺跡近くにある。トイレに行きたいとトゥクトゥクドライバーに言えば連れて行ってくれる。大回りの場合、ネアックポアン、プレループ遺跡前の道の向かいに外国人観光客用トイレがある。遺跡入場券持っていれば無料。ないと2000リエル（60円）。アンコールワット境内前の池の脇にもトイレがあるがここは出店のトイレなので入場券持っていても有料。紙はないので要ポケットティッシュ。

大回りルートの道

周辺遺跡について

現地滞在期間が3日以上ある場合はさらに遠方の周辺遺跡を回ることもできる。しかしシェムリアップからやや離れたバンテアスレイ、ベンメリアやクバルスピアンは独特の味はあるものの、遺跡のテンションはアンコールワットと大回り小回りにあるアンコール遺跡群ほど高くない。特にクバルスピアンは苦労して行くわりにあまりにしょぼ過ぎて「え？これだけ？」と目が点になる。

トゥクトゥクドライバーや宿のフロントでは大回り小回りよりトゥクトゥク代金を高額請求できるので「達人ならここへ行こう」と盛んに営業トークしてくるが過度に期待はしないほうがいい。

プレアヴィヒア　2014年現在軍はいない

ちなみにシェムリアップからもっとも遠方の遺跡、カンボジアのもうひとつの世界遺産プレアヴィヒアへは直線距離141km、最短道のりで201km。以前ここにはシェムリアップ発の達人用ツアー1人350US$なるものがあったが2014年現在は1人140US$くらいになっている。自称達人はなぜか自力で行こうとせずに割高日本人専用ツアーを利用する。

参考までにシェムリアップ郊外のバスターミナルからピックアップトラック荷台で行けば遺跡のふもとにあるプレアヴィヒア村まで1人5US$（外国人料金）、乗り合いタクシーで10US$（5人乗りの場合の1人料金）片道所要3時間半で行ける。吹っかけられず地元料金で利用するには地元のカンボジア人に混ざっていくこと。なので若干クメール語がしゃべれたほうがいい。バスはアンロンベン（6$：2010年4月チェック）までしかない。プレアヴィヒア遺跡のふもと村に地元安宿あり。詳細は以下のリンク先で紹介。

関連リンク
サンガム国境　　プレアヴィヒア寺院2015　　サンボープレイクック　　コーケー遺跡群
プリアカンコンポンスヴァイ　　バンテアイチュマール　　バンテアイトープ　　ピマーイ遺跡
ベンメリア　　　　　クバルスピアン　　　　プレアヴィヒア寺院2010

プレアヴィヒアまで201km　4時間3分と出るが実際は3時間半　この荷台乗りが外国人割増で5US$
シートベルトはどこじゃあ。雨季豪雨中に乗ると結構地獄。「ニッサン」がカンボジア語での名称。

ライ王テラス前の駐車場　大回りと小回りの分岐点

Booking.com

遠方の遺跡は距離を口実にぼられやすい。しかし短い滞在の中あえてぼられてまで行く価値はないように思う。またぼったくり料金払えば誰でも簡単に行けるので自分が思うほどの達人効果もない。ロリュオス遺跡群は近いがしょぼめでこちらも行く価値は微妙。

またトンレサップ湖は泥水の湖でさらにテンションが低い。シェムリアップのオールドマーケットならカンボジアの地元の風を感じることができるので立ち寄る価値はかろうじてあると思うが、間違っても限られた日にちなのに激低テンションのクロコダイルファームなぞに行くべきではない。

3日チケット買って3日目どうするか迷った場合は、奇をてらわずにアンコールワットとバンテアスレイと1日2日目で自分がいいと思った遺跡の再訪がいいように思う。写真左はプレループの上からの眺め。

トゥクトゥクにはいろんなタイプがある

トゥクトゥクの交渉の際に注意すること

現地に行って個人で頼むトゥクトゥクは2014年現在小回り15US$、大回り18US$が相場。1台の料金なので2人で乗れば1人当たり半額になる。また価格は固定されておらず交渉しだいで個別に支払い条件が変わる。必ずしも良心的なドライバーばかりではないので支払い等でもめないように事前に注意すること数点。

一般的に遺跡周遊で利用するトゥクトゥクとの交渉で大回り、小回り1日チャーターの場合、いったんシェムリアップに戻ってきたらそこで終了となり約束した1日分のお金を払う。夕方に食事に出かける時に再度使ったり、宿で昼寝してからプノンバケンに夕日を見に行く場合など新たに別料金が発生する場合が多い。

もしそれらも含めたい場合は最初の交渉のときに「それら込みの丸1日チャーターでこの値段で頼みたい」と具体的な金額を上げて交渉しておく。いったん遺跡群方向からシェムリアップに戻って再度遺跡群に行くのはドライバーにも負担はかかる。なのでプノンバケンや夕食利用込みでの「丸1日チャーター」なのかどうか最初にはっきりさせておいたほうがいい。現地ではすべて込み丸1日チャーターは一般的ではない。

大回りで18$も払っている場合チップは基本必要ない。交渉時に「チップ込みで18ドル」ときっぱり言っておくと支払いの時にもめることもない。それでも世話になったと感じたら気持ちあげればいい感じ。わずか1～2$のチップでドライバーはとても喜ぶ。私はトラブルなくツアーが終わり支払いの時に向こうからのチップの要求なかった場合にチップをあげ、チップくれとごねた場合には渡さないことにしている。

●びー旅つぶやき

0:52 2014/04/12
48年の歴史をもつインドネシアの国営航空会社メルパチ航空（Merpati Nusantara Airlines）が6兆Rpの負債を抱え事実上倒産。インドネシア政府も再建には消極的。運行休止状態は2014年2月1日からとのこと。

インドネシア国内線へのエアアジア他のLCC台頭の影響は少なくない。13年エアアジアジャパンを日本国内線から追い出したANAのLCC戦略は日本でそうならないための一手だったのかもしれない。

バンコク発エアアジアX、成田、関空線は7月7日就航予定。

4月15日エアアジアKLIA2に5月9日移転することを発表。これまでのKLIA2移転拒否を一転。5月2日からLCCTとの共用始める。

インドネシア　スラウェシ島　マカッサル

12:13 2014/04/27
びー旅で「エアアジアもったいつけずにはようバンコクから羽田に直行で飛ばんかい」と書いて4年。ようやくバンコク発エアアジアが7月に羽田でなく成田と関空に就航。

2010年12月9日KL線就航時より羽田が国際線空港として価値が上がり始めてあえて成田。エアアジアジャパンを国内線なのに成田就航にした時と同じ「らしい」逆風対応。エアアジア利用する旅行者にはそんな逆風はそよ風にしかならんけど。KL、DMK発、羽田や成田経由でグアム、ハワイ、LAはいつになるんだ？

なぜか最近出国前や海外放浪中に投稿が集中する。忙しい時を狙って送ってきてない？でもこんなサイトに情報送ってもらえるだけありがたいんだけど。最近の投稿情報は個人の旅の記録というより、ネットで調べても出てこないようなコアな現地情報が多い。たとえ海外放浪中でも気合の入った最新現地情報なら帰国してからの公開のような野暮はしたくないし。

世間ではゴールデンウィーク。私の出国もカウントダウン中。この時期インドネシアはまだ微妙に雨季を抜けきっていない。