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スカイプで国際電話を無料でする方法
国際電話が無料 スカイプの使い方
テレビ電話ファイル転送もできるインターネット電話
ワイキキ 2012年3月
◆2012年3月12日(月) スカイプ Skype 前へ 次へ |
先日ハワイから日本へスカイプを使って国際電話を無料で体験する。さらに帰国してからスカイプでテレビ電話の体験もする。話をしながら自分の見ているウェブの画面を先方に送れるので携帯電話や一般電話とは全く違う別のツールといった感じ。
まだ一般電話に代わる使い勝手はないが、国際電話などで条件がそろえば現在でも十分利用価値はありそう。なにより今回実際に30分の海外からの無駄話が無料でできるという体験が強烈なインパクトがあった。 |
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ブルキナファソのタクシーは緑のベンツ |
P2P技術を用いたインターネット電話のスカイプ。P2PとはPeer to Peer(ピアトゥピア)の略。ネット上のコンピューターの「親」と「子」の関係の「親」をなくして、すべてのコンピューターが「親」と「子」の役割を果たす通信技術総称をいう。ネットの世界では「親」を別名サーバーといい、「子」をクライアントという。ちなみにスカイプなどのP2P電話はVoIP利用のIP電話とは全く別のもの。
一般的にはP2Pというとだいぶ前に話題になったファイル共有ソフトが浮かぶ。しかしそれは話題となったウィニーというソフトがP2Pの技術をつかってたというに過ぎない。P2P自体はクライアントサーバー方式の反対語程度の非常に大きなくくりでの通信様式の名前。応用範囲は広く、P2P電話以外にもP2Pデータ配信、P2P掲示板、P2P放送、P2Pグループウェア、P2P分散ファイルシステム、P2P地震情報などがある。
なのでP2Pときいてウィニーしか浮かばないのは、海外へ輸出された日本製品を見てすべて放射能汚染されていると見る海外メディアに似る。 |
親(サーバー)を必要としない通信なのでP2P通信がデフォルトスタンダードになった場合、電話会社が不要になるという通信業界の大変革が起こる。NTTが現在必死になって光回線を確保している背景はこの辺にもあるのかもしれない。逆にスカイプ側はスタンダードとまでは行かなくとも、多くの人が使うようになれば大手電話会社が独占しているサービスにまで関与できるようになるので浸透させるのに当初の利益を重視していない面はありそう。 |
先の大震災の時、アクセス集中で中央交換機がダウン。携帯電話が通じなくなった。緊急時に利用できなくなるケータイっていったい何の意味があるのか。私の通話しかできない安物ケータイにも地震速報機能がついているが、肝心の3月11日には全く何も知らせることなく、その後のどうでもいい小さな地震にいちいちビービーうるさく鳴って一時解約も考えた。
そんないざという時に何の役にも立たなかった携帯電話や一般電話回線と対照的にネット回線メールだけが健在だった。 |
それは中央がつぶされてもどこかに通路が残っていれば回線が生き残るという、その原型(TCP/IP)が軍事用に開発されたインターネットの特徴でもある。そしてP2P通信はそのメリットを最大限に生かすことができる通信方式だ。ちなみに光回線は停電になると不通になるので現状では銅線ネット回線が災害には最も強い。 |
西アフリカ トーゴ ロメビーチ
スカイプを無料で利用するためにはいくつかスカイプ側が提示する条件をクリアしなければ無料通話ができない。スカイプ運営会社も一般企業なので利用者すべてが無料通話されては経営は成り立たない。なのでスカイプのサイトには有料サービスの罠が多数ちりばめられている。その落とし穴をかいくぐって完全無料通話をする方法を簡単にまとめる。ここから先は毎度おなじみの営業妨害トーク。
ただエアアジア解説の時もそうだったが、一般の日本人にとって「得体の知れないもの」を受け入れるには、利益の外側にいる実際の利用者からの本当のことを言う切り込んだ解説があったほうが、最終的には一般利用者の信頼を得ることになるのではないかとも思う。 |
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砂漠の風景
イグアスからかけても無料のスカイプ。ケータイ
使って南米からローミングでかけるときっと高い。 |
無料通話はスカイプ同士の通話に限定される。スカイプから一般電話にもかけることができるが無料でなくなる。なので無料通話にこだわるなら自分だけでなく、自分と通話する相手にもスカイプ環境がなければならない。ただ一般電話にかける有料の「スカイプアウト」というサービスでも一般の国際電話よりは安い。
無料通話に必要なことは、両者がインターネットにつながったパソコンを持っていること。さらにスカイプソフトをダウンロードし、スカイプアカウント確保してスカイプ通話ができる環境を確保すること。
スカイプがあまり浸透していない現状では、実際の通話前の事前の打ち合わせができる仲のいい友人か家族との通話が現実的か。たとえば留学中の海外の息子さん、娘さんとの通話や、遠く離れたおじいちゃんとお孫さんのテレビ電話など。スカイプソフトは誰でも無料でスカイプのサイトから簡単に手に入れることができる。 |
通話に必要なスピーカはパソコンにもとから装備されている物を使う。マイクはパソコンによって別途購入必要な場合もあるが600円位から。マイク端子なくとも最近の外付けマイクはUSB接続できるのでよほど古い環境でなければ問題なく機能する。 |
私の場合はマイク、スピーカ、WEBカメラとスカイプソフトがデフォルト装備されたデルのノートを買ったので、スカイプ環境を得るのに必要なことは何もなかった。必要なことは出国前に友人のスカイプアカウント聞くだけ。まあある意味スカイプの戦略にのせられているのだが、無料で国際通話できるならいくらでものせられてあげようという気分。また昨今スマートフォンのスカイプ対応機種は増えてきているいるようだ。 |
ワイキキビーチ徒歩2分のロイヤルグローブホテル1泊4600円 |
スカイプアカウントは任意のニックネームで登録し、どちらかが認証依頼を出して、受け取るほうが認証してスカイプ通話の環境ができあがる。
パケット通信がメインのケータイやスマホ、タブレットでは海外から「完全無料の通話はできない」と思っていたほうがいい。厳密には海外に着く前に「データ通信機能オフにしてワイファイのみ接続」にしてスカイプをすれば無料になるが、その設定を少しでも間違えると恐怖の高額請求が帰国後に待ち構える。現状は設定ミスに漬け込んでの利用者の揚げ足取り状態。
高額請求避けるために海外定額入ったとしても、スカイプやLINEは無料でも、その裏に1日1980円の定額パケット代があるなら無料通話とはいえない。手軽に気兼ねなく、海外通話をスカイプで完全無料にするにはスマホを使わずにノートパソコンを使うこと。びー旅ロード103、海外旅行とスマホ 詳細はこちらへ |
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ワイキキから望むダイヤモンドヘッド
スカイプ無料通話の現状で大きな欠点は、こちらが電話をかけたときに相手がパソコンを起動させてスカイプソフトを立ち上げてないと呼び出すことができないことだ。
スマートフォンの場合は持ち歩く分パソコンよりはつながりやすい(ログインしてなくともコールはわかるとのこと)。しかしデスクトップパソコンを常時起動させたままでそこに張り付いている状況はあまり現実的ではない。起動させていない場合にスカイプをかけると電話でいう「不在、コールのみ状態」になる。相手に履歴は残るし、スカイプのメール機能使って留守電代わりのコメントも残せる。しかしこれが何度も続くとついつい一般回線にかけたくなるがそうなると通話料は無料ではなくなる。
この回避方法は、つながるまで時間をおいて何度でも掛けまくる。あるいは事前に相手に電話をかける時間を指定して「何時ころにかけるのでこのころスカイプログインしてね」とメールで連絡をしておく。 |
ワイキキ沖クルーズは20$と値上げ。以前は12$。 |
スカイプには無料メール機能もあるがスカイプ内のメールは無料だが一般メールへ出すと有料。携帯SMSメールなど一般メールで事前調整するなら、ホットメールやヤフーメールが無料なのでそちらを利用したほうがいい。
最後の方法として、仮に通話が1時間になることがわかっていれば、最初の30秒だけ接続がより確実な携帯で呼び出し、相手にスカイプ通話環境確保してもらい、スカイプでかけなおして残りの1時間を話すというのも手。この場合最初の30秒に通話料がかかるので完全無料にはならないが。 |
スカイプのウェブカメラ設定画面
スカイプはこの状態で画面に向かって話す。
液晶画面の上にマイクとウェブカメラがある。 |
もちろんこんな面倒くさいことせずともスカイプから一般電話にかければ、小銭は必要だがもっとスムーズに行く。その場合世界中にかけて1分2.66円。今回の方法はあくまで無料にこだわった方法。一般電話にかけても安いとはいえ、「無料じゃないならスカイプの意味ないじゃん」と私個人は思うので。
なお海外からかけるなら今回の私のようにノートパソコンを使って現地のプロバイダ経由(ホテル提供の無料ワイファイ利用)しての通話が無料通話の原則。電話をケータイでするのでなくノートパソコンでする感じ。
スマホ使って海外からのスカイプはパケット代や高額海外ローミングがからむので利用はできるだけ避けたほうがいい。スカイプ自体は無料でもその裏に海外パケット定額1日1980円があるのでは意味がない。ノートパソコンでのスカイプの場合はこの1980円も不要。 |
スマホや携帯電話を海外で使う場合、出国前の定額パケット申告忘れたら帰国後数十万円請求される例もあるとのこと。定額申告しても定額となる国や会社が限定される。なので米国のように複数会社が入り乱れている場合、出国の際に定額にならない会社につながらないような設定が必要。 |
安く済まそうとパケット使わずWifi接続してもWifiが切れると自動的にパケットに移行する仕組みになっているので高額パケットの罠から逃れようがない。SIMをぬけば逃れられるがWifiできても電話はかけられないので携帯持つ意味がない。この辺は利用者のミスに漬け込んでの揚げ足取り状態か。
なので海外へ持ち出す情報ツールはノートパソコンのほうが無難。携帯電話の安全弁のはずの海外パケット定額が1日1980円、1ヶ月約6万円。高額な国際通話料は別。パケット代と通話料金だけで新しいパソコンが買えそう。
ノートパソコン持参でスカイプ同士で通話をする場合これらはすべて無料。接続が悪いのが難点だが、一般電話にかけるスカイプアウトの罠にひっかかってあげても通話料は1分2.66円。 |
ハレイワ ノースショア ハワイ |
長期滞在の場合は現地で現地仕様の携帯を買うというのも安く上がる。だいたい3日分の海外定額パケット代で買える。たとえば西アフリカの携帯電話は2万フラン(3,200円)で通話料込で現地で新品で買うことができ、国境関係なくブルキナファソ、トーゴ、ナイジェリア、カメルーンと周辺国どこでも使える。アフリカは定額パケット対象外国が多いがガーナと南アフリカで11年4月よりソフトバンクが定額パケット対応をはじめた。通話のみならアフリカでも使える国は多いが、日本から持ち出した携帯やスマートフォン利用ならお約束の高額日本人料金が適用される。 |
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はみ出し情報 |
- ハワイから日本への無料国際通話を体験してみてその音質は想像以上に良かった。イヤホンでなくスピーカを通して会話したせいか通常の携帯回線よりも良く感じた。時間差による通話のズレも感じなかった。ただTV電話にした時に画像と音声に若干ズレはあるようだ。
- スカイプでの国際通話は角度を変えて言えば「ケータイで国際電話をする」のでなく「ノートパソコンで国際電話をする」感じ。携帯回線の海外ローミング利用するのではなく、インターネット回線で通話をするとも言える。
- スマホでのスカイプは海外へ持ち出さなければ高額請求の罠はない。相手が海外からパソコン使ってかけてくるスカイプを国内で受けても無料。ただ逆に海外からスマホを使って日本へスカイプをかける場合は高額請求の罠が多数あるのでできるだけ避けたほうがいい。
- 海外からスカイプで日本へ電話をかける場合はノートパソコンを使って現地のインターネット回線を利用することが原則。テザリングという言葉を使っている時点で踊らされていることに気づくべきだ。
- スマートフォン海外持ち出しの場合には定額パケット対象外の現地ローミング会社につながらないように設定しないと、非対象会社につながった場合定額にならない。設定は自分でもできるが空港の携帯電話会社のカウンターでもやってくれる。設定を忘れれば運が悪いと1日数万円の請求が来る。
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