びー旅ロード 2011 No.073 クレジットカード
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海外旅行とクレジットカード

国際ブランドクレジットカードは旅行者の経済力証明カード

両替と海外ATM利用 国際キャッシュカードとの違い



アフラオ国境 ガーナ側 アクラ行トロトロ乗り場

◆海外旅行とクレジットカード 2011年12月24日(土)  前へ  次へ
海外に出た時に誰もが避けて通れない両替。この10年でその両替の方法が変わった。少なくとも私自身は。

10年前は現金を成田や現地の空港で両替した。しかし3~4年前からこの現地通貨調達の方法が現地ATM利用に取って代わった。利用し始めの頃は旅に必要なお金の一部だった。しかし2年ほど前(2009年頃)からはほとんどATMで現地通貨を引き出している。そのおかげで多額の現金を持つことなく世界各国を自由に放浪できるようになった。

1ヶ月以上の放浪なのに成田を出る時に財布には2万円。さらに現地で手持ちの現金全財産が数百円ということも最近は当たり前のこと。途上国なのに現地の方のほうが私よりずっと現金を持っている。こういう状況では現地のぼったくりマンにも相手にされない。

また国境通過お約束の両替マンの腹が立つようなぼったくりレートでのいらぬ交渉や、バリ島で盛んな小額紙幣の札束を手品師張りに引き抜く両替詐欺にも無縁。彼らを相手にしなくともATMで現地通貨を手にできるから。ATMでは偽札をつかまされることもない。

西アフリカ トーゴ ロメ ATMのある銀行  .


トーゴ ロメの私が利用したATM 出てくる通貨はセイファーフラン
地元目線の旅をする私にとって海外旅行をする際にクレジットカードは必須。紛失盗難に備えて最低2枚は持参している。国際キャッシュカードやデビットカードだと役不足。与信審査に問題がないならクレジットカードを持つ方がいい。

なぜなのか。それはクレジットカードを所持している旅行者に対する現地での扱いが違ってくるからだ。海外では「国際ブランドのクレジットカードを持っているかどうか」の違いは我々日本人が思っている以上に重要ではっきりしている。


ガーナ コトカ国際空港


日本ではクレジットカードを持っていてもいなくてもあまり差別されるようなことはない。だが海外ではあからさまに差別される。クレジットカードの背景にある「与信審査に通るかどうか」は海外では「旅行者の経済力の証明」とされるからだ。

クレジットカードの支払いの仕組みは大雑把に言えばカード会社がいったん支払いを代行する「借金」。通常借金するには担保が必要だがクレカの分割やキャッシングにはそれがない。担保不要の理由は「与信審査」を通っているためだ。

与信審査とは「この人に無担保でこれだけ貸して、その金が返ってくるかどうか」の判断。その与信審査で「返ってくる。貸しても大丈夫だ」と判断された場合クレジットカードが発行される。判断材料は年収、職業や勤め先の安定性、現状の借金の有無やこれまでの借金の支払い歴など。言い換えればクレカの担保は「その人の経済的信用」ともいえる。この部分が海外では特に威力を発揮する。

ハワイでレンタカーを借りる時にクレカがないと多額のデポジット(前払い保証金、返す時に戻ってくる)を請求される。サーフボードの長期レンタルや自転車を借りる時にさえクレカが必要な場合もある。

アフリカ ガーナ コトカ国際空港前ATM

事故を起した時の保証のため。クレジットカードがあれば「デポジットは必要ない。事故を起しても十分な支払い能力がある」と判断される。

入国ビザの申請の時にもクレジットカードが必要な場合がある。陸路でボリビアのサンタクルスからブラジルに入国する場合、現地でのブラジルビザ申請の際、クレジットカードの提示を求められる。渡航の経済力の証明のためだ。ない場合は多額の所持金の証明、あるいは出国の航空券等が求められる。それでその人間を入国させて自分の金で自分の国へ帰れるかどうかの経済力の判断をする。



スーダン上空1万m サハラ砂漠

アフリカ放浪記 アフリカンインパクトはこちらへ

クレジットカードの所持は日本では「分割払いや借金」というどちらかというとマイナスイメージをもたれがちだが、海外では全く逆の「経済的信用」に置き換えられる。

途上国ほどその傾向は顕著。なぜなら途上国ではVISAやMasterなどの国際ブランドのクレジットカードを持てる人間はほんの一握りでしかない。

ブランドパワーで言えばアメックスやダイナースなのだがその力が及ぶのは先進国の金持ちエリア限定。またJCBは日本人の定番観光地のみ有効。双方とも地球の面積比で3%以下。アフリカのATMでは全く用を足さない。びー旅スタイルで行くような国々で効果があるのはVISAかMasterCard。VISAかMasterに直結している日本のプロパーカードが海外ATM利用で余計な手数料を取られにくい。「海外へ行くならクレジットカードがあったほうがいい」というのはこういう理由から。

2006年から2010年にかけて、貸金業法や割賦販売法の改正があって段階的に施行されているため、クレジットカードの与信審査のハードルもあがってきている。しかし日本で生活するにはクレジットカードはなくても支障は全くない。

トーゴのATMブース 牢屋ではない  .


クアラルンプール LCCT到着ゲート脇のATM群


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ブルキナファソの両替所 市内にはATMも多数
日本でATMから金を引き出す時に使うのはクレジットカードでなくその銀行のカードだから。私が海外でクレジットカードを使うのはPLUSのネットワークを使わねば日本の自分の口座から現地通貨を引き出せないからだ。ちなみに海外ATMの利用やエアアジアの予約だけなら与信審査のない国際キャッシュカードやデビットカードで足りる。ただその場合PLUSのネットワークを借りての利用なのでATMの換金効率は悪い。またワイキキではバイクレンタルの時に必要なデポジット代わりのクレカもプノンペンの1日4$バイクでは必要なし。

クレジットカードもすべて万能の魔法のカードではない。「キャッシング」や「ローン」と言えば爽やかに聞こえるが要はただの借金。カード会社にとってはこの借金の金利がドル箱。金利ががっぽり取れるリボ払いの勧誘が盛んなのもこういう理由から。一見親切そうな分割支払い代行の仕組みにも巧妙な落とし穴があることはカードで自己破産する多くの方々がいることからもよくわかる。

与信審査のハードルをあげた貸金業法改正の理由は増えすぎた自己破産を減らすためだと言われている。やりくりを管理できない当人に一番の原因があるにしても、与信審査を通した顧客が自己破産するということは何のための審査かわからない。

「ゆるくしてぼろ儲け」の構図を法律で正された感じ。クレカではないがサラ金CM、顧客の使いすぎを期待しつつ「使いすぎに注意しましょう」はなかなか味のあるレトリック。

「元金が減らずに金利だけ払う」アリ地獄に陥った状態は、借金されている側から見ればある意味笑いが止まらない展開。自己責任とはいえ返済先の金利のためだけに働くのはまさに現代の奴隷制度だ。法改正でこういう案件は多分減る。

クレジットカードの恩恵を受けるのは使い方次第。以下「使いすぎに注意しましょう」のほかに知っておいた方がいいこと。

日本国内ショッピングで3回以上の分割払いにしない限り支払い側に余分な金銭的負担(金利)はない。またクレカのキャッシングでのATM利用も海外限定にした方がいい。ぼったくり現金両替レートの為替相殺が背景になければ無駄にカード会社に金利取られるだけだ。

またショッピングでのクレカの手数料は販売店に負担が義務付けられているが、途上国一般、例えばカオサンで航空券を買う際にカードで支払うと3~5%の手数料は支払い側負担となる。10万円の航空券で5,000円とばかにならない。ベトナムではこの手数料を客側が支払うことを国が法律で認めている。

インド・ネパール国境 ネパール側スノウリのATM。

国内ではキャッシングを全くせず、ショッピング支払いもすべて1回。海外ATM、付帯保険や海外での与信信用部分だけを利用する私はカード会社にとっては多分渋い客だ。


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びー旅蛇足情報
  • 西アフリカATM利用の請求と現金両替との比較は近日公開。タイバーツキャッシングは今回も150B手数料は取られなかったが、換算レート自体が以前ほど良くなく、レートのいい両替所での現金両替の方が得という結果に。
  • DELLのパソコンをネットでオーダーする。SSD搭載モデルでバッテリーなどカスタマイズで7万円ちょっと。HDDでカスタマイズしなければ4万円台から。中国アモイで注文生産しているらしく納品に10日もかかる。
  • ACERもドスパラ製もHPも検討したが13.3型でCore i5でSSD搭載、7万円、しかも10時間バッテリーでDELLに撃沈。なぜか日本メーカー候補にあがってこず。これまでDELL6年海外で過酷に使って特に問題なかったというのもある。
  • ネット上では個人ユーザーにDELLは評判悪いらしい。サポートが原因?でもなんとなく日本就航前のアジア線エアアジアをうまく利用できない方々のエアアジアに対する文句聞いてるみたい。

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