ボロブドゥール遺跡 基本情報

ボロブドゥール遺跡概略

インドネシア、ジョグジャカルタの北西約42kmにある仏教石造遺跡。もとは密教系ジャワ仏教寺院。現在も遺跡としてではなく現役寺院として周辺国の仏僧や一般信者が参拝に訪れる。インドネシア語で「Candi Borobudur」の「Candi」は「遺跡」ではなく「寺院」の意。ただボロブドゥールの管理は仏教徒の少ないインドネシアでは僧侶などの仏教関係者ではなく、遺跡公園管理会社がしている。また近辺は「ボロブドゥール寺院遺跡群」としてユネスコの世界遺産に登録されている。またボロブドゥールは遺跡の名前であると同時に周辺の町の名前でもある。

780年頃からシャイレーンドラ朝ダルマトゥンガ王により建造が開始され792年頃に完成。ボロブドゥール寺院の建築資材は、厚さ20cmから30cmのレンガ様ブロック。黒灰色の安山岩や凝灰岩。

ボロブドール遺跡には仏像が入ったストゥーパが72機遺跡内に配置されている。ストゥーパとは仏塔のこと。本来は釈迦の遺骨や遺物などをおさめた仏塔をいう。写真下の四角い格子穴のある石のかごの様な建造物で、中に一つ一つ仏像が入っている。下の写真の１体だけストゥーパが取り払われて中の仏像が露出している。ストゥーパの中の仏像は過去の宗教対立の背景から首がなくなっていたりと破損している場合も多い。またボロブドゥール遺跡そのものが巨大なストゥーパになっている。

ボロブドゥール遺跡の頂上付近　ストゥーパはアースノーマットの詰め替え瓶に似てないか？

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ジャカルタとボロブドゥール、バリ島の位置関係

ジャカルタからジョグジャカルタまでは562km、車で9時間35分。グーグルマップルート検索による。

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ボロブドゥールってどんなとこ？

ボロブドゥール遺跡はインドネシアのジョグジャカルタ郊外の町の中にある。言葉だけを聞いたイメージは鬱蒼としたジャングルの秘境に密かにたたずむ遺跡といった感じだが実際はそういう感じは全くない。普通の郊外の村の丘にきわめて普通にある。遺跡というより、どちらかというと郊外にある新手のテーマパークの雰囲気。地震で破壊された後をきれいに復旧したせいもある。 ボロブドゥール観光の拠点となる都市はジョグジャカルタ。日本から行くにはインドネシアのジャカルタか、バリ島デンパサール経由が一般的。「デリー」と「ニューデリー」は同じと考えて差し支えないが、「ジャカルタ」と「ジョグジャカルタ」は全く別の都市で距離は道のりで562kmも離れている。

ジョグジャカルタへはデンパサールからは1時間半のフライトなので、「バリ島の5日程度の短期ツアーのついでにボロブドゥール」は実行自体は可能だが時間に追われる弾丸になるのでやっても多分後悔する。バリ島を選択する旅行者はビーチリゾートを期待しての旅行の傾向が強いが、短期のツアーのオプショナルでボロブドゥール観光を強行すると、忙し過ぎてバリ島でリゾート気分を味わえなくなる可能性が高い。バリ島から往復する場合、バリ島を楽しんだ上にボロブドゥール遺跡観光するには、エアアジアを使うにしてもバリ島滞在は1週間以上はあった方がいい。

ボロブドール遺跡公園内を回る連結カート　　　　いつ来ても人であふれているボロブドゥール


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ボロブドゥール遺跡公園の訪問自体は1日あれば一通り回れる。 ジョグジャカルタから市バスで行けばホテルから片道所要約2時間。交通費往復総額約600円といったところ（2012年9月現在、アクセス・料金詳細は次のページで）。またジョグジャカルタの現地ツアー会社がボロブドゥールやプランバナンのツアーを催行している。ネット予約は一般的でなく、個人で現地まで行ってツアー窓口で対面予約が必要。前日予約の翌日早朝発。予約は英語で可。

個人で市バスを使って行っても到着した先のボロブドゥールバスターミナル（写真左）から遺跡エントランスまでは徒歩10分で歩いていける。ボロブドゥールバスターミナルから遺跡公園エントランスまでは自転車タクシーも馬車もあるが料金は交渉制。自転車タクシーで5,000Rp（42円）～。ボロブドゥールのチケット入場口から遺跡内を徒歩でひととおり回る所要は1～2時間。遺跡の中に座って1時間過ごすというのでなければ個人で行っても朝7時にホテルを出て午後2時頃にはホテルに戻る感じだ。ボロブドゥール周辺には他に小さな遺跡もあるがテンション微妙。自転車タクシーがたくさんいて頼めば一通り連れて行ってくれる。

ボロブドゥールには地元の訪問者が多く、遠足やツアーで訪れるインドネシア人旅行者で混雑している。インドネシア国内に旅行ができる中間富裕層が急増している背景を体感できる。人の多さも影響しているのだろうが、世界の気合の入った遺跡には時間に取り残され消え去っていった文明の物悲しさが漂っていてそれが訪問者の琴線に触れるものだが、ボロブドゥールはどこか明るく健全でそういうものはあまり感じられなかった。

ボロブドゥール入場料外国人は15US$か、あるいは135,000Rp（約1,200円）。インドネシア人大人3万Rp（264円）、6歳以下12,500Rp（110円）2012年9月現在。

入り口のチケット売り場はインドネシア人用と外国人用（写真右）とに分かれていてインドネシア人用チケット売り場は時間によっては遠足の団体さんが押し寄せたりしてものすごい混雑となる。それらの大量の地元の方はすべて大型ツアーバスで訪問しており、ローカル市バスを使ってボロブドゥール遺跡観光をするインドネシア人観光客はほとんどいない。市バス利用客は地元の中高生やおじいさんおばあさんと私のような偏屈旅行者のみ。

バリ島デンパサールまでは697km、車で13時間36分。バスだとフェリー待ち時間が長く倍以上かかることも。
一方デンパサール～ジョグジャカルタ　エアアジアで1時間半　片道3,500円～　エアアジア予約解説はこちら

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ボロブドゥールの拠点となるジョグジャカルタはバリ島よりも物価がずっと安く、現地料金で生活する限り滞在に費用はかからない。インドネシアは地域による国内物価の差が大きい。地元系ホテルのコストパフォーマンスもよく、1泊2,000円も出せば女性やお子さん連れ旅行者でも泊まれる快適ホテルが見つかる。1泊1,200円でプール付のホテルがあったりもする。 ただ日本からのツアーで行けば、宿代もツアー代も込みなのでそういう世界を知ることなく快適に旅ができるのだが。 またボロブドゥール遺跡公園前にもホテルや安宿が複数ある。ボロブドゥールを数日かけてじっくり訪問したいなら移動の必要のない遺跡周辺ホテルの滞在もいいかもしれない。

ボロブドゥール遺跡周辺　地元系ホテルの例

ボロブドゥールの安宿　遺跡公園入り口まで徒歩10分　1泊6万Rp～　バスターミナルや遺跡入り口からなら自転車タクシーに「BHUMI SAMBHAWA」と書いた紙を渡せば1万Rp（84円）で連れて行ってくれる。

ボロブドゥールのロスメン　2012年5月現在
BHUMI SAMBHAWA ブーミ　サンバワ	ボロブドゥール正門前から徒歩10分。 JL. Badrawati Borobudur Magelang - Central Java PHONE : 0293-788-205 E-mail : nurdin.rahardjo@yahoo.com	ファン部屋 1泊6万Rp（504円） エアコン部屋 1泊17万5千Rp

このほかロータスワンゲストハウスなどが遺跡周辺にあり、遺跡の手前1kmにも数件ホテルがある
またジョンボールターミナル周辺にもボロブドゥールホテルなど地元系ホテル複数あり。

ジョグジャカルタ ゲストハウス　　　　　　　　ジョグジャカルタのホテル検索
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3,000Rpナシチャンプル　がんもどき1個500Rp

バリ島のクタでは1万Rpのナシチャンプルもジャワ島の都市を離れたローカルエリアでは2,000Rp。ボロブドゥールは遺跡以外のエリアは完全ローカルなのでバスターミナル前のナシチャンプルは2012年5月時点で3,000Rp（25円）。ただそういうナシチャンプルはベジ仕様の質素なおかず（写真上）。それでも豆腐や揚げがご飯にのった物だったりするので日本人には食べやすいかも？物価の安い地方でもチキンののったナシチャンプルはやや高め。

遠くに富士山が見える　この周辺には富士山型の山が複数ある

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ボロブドゥール遺跡蛇足情報

ボロブドゥール入場料

ボロブドゥール遺跡公園入場料外国人は15US$か、あるいは135,000Rp（約1,200円）。インドネシア人大人3万Rp（264円）、6歳以下12,500Rp（110円）2012年9月現在。

ジョグジャカルタ空港から

ジョグジャカルタ空港からボロブドゥール遺跡までには空港タクシーがある。所要50分。お約束で正規乗場以外での交渉制ボリタク多数。

ボロブドゥール開園時間

6時～17時