2022年5月9日
(金)
欧米先進諸国の諜報機関には有望な若手の育成訓練プログラムの一環として、西アフリカをバックパック一つで1人で放浪させ現地情報を収集させるというものがあるという。修行育成要素と同時にその若手新人のスキルと根性を見て、そこでそいつがどの程度使えるやつかを評価するテストも兼ねるらしい。
諜報機関とは米国のCIA、英国のSIS(Secret Intelligence Service、旧 MI6)、フランスのDGSE(Direction
Generale de la Securite Exterieure 対外治安総局)などのこと。国防省の傘下にあり、破壊活動の摘発、国家利益のための機密作戦を遂行する。007やイーサンハントの世界のリアル版のことだ。
本当かどうかはわからない。都市伝説のレベル。私はこの話を2011年11月トーゴのロメの海岸で地元(ブルキナ人)の大学生から聞いた。そしてその数日後心当たりのある不自然な20代後半くらいの白人男性旅行者と僅かの間道連れになる。偶然その秘密情報部らしき彼の選んだ訓練ルート?と私の放浪ルートが重なっていたようだった。
確かに治安のよくない黒人しかいない西アフリカを白人の若者がたった一人で放浪して情報収集するのは大変そう。この辺は奴隷海岸の名前からもわかるように、過去の歴史から白人に対する反感も根底に焼き付いている地域だし。
ちなみに西アフリカのガーナからトーゴ、ベナン、ナイジェリア通ってカメルーンに抜けるこの陸路ルートに基本欧米旅行者は皆無、中国人も韓国人も見かけない。ナイジェリア南部の海岸エリアは石油資源開発に絡む利権でもめており、外国人を狙った身代金目的の誘拐事件の頻発するエリアでもある。 彼と出会ったのは2011年11月17日ベナン・ナイジェリア国境セメクラケのイミグレでのことだった。私はガーナから奴隷海岸をナイジェリア方向へ陸路で東進していた。その国境イミグレでは黒人以外が異様に目立つのでお互い否応なく目立っていて、その時は遠めで一瞬の遭遇だった。お互いたった一人だったことも目立っていた理由だったかも。 |
その時私は国境でナイジェリアビザを取るのに必死になっていたので、正直他人のことにかまう余裕などなかった。ただ彼とルートが重なっていたのでその後再会し、彼の方からアホな金髪の日本人を「なんでこんなとこに?たった一人で?」という感じで不思議に思ってのことと思うが、声をかけてきた。
日本人がナイジェリアに入国するにはビザが必要だ。アフリカ諸国はビザが必要な国が多い。そしてナイジェリアは周辺国に比べて特に外国人旅行者がビザがとりにくい国だ。この「外国人旅行者」とは大まかに日本を含む欧米先進諸国の旅行客。カメルーン人など周辺国民はパスポート不要、身分証明書(免許証のようなカード)でナイジェリアに自由に陸路出入国できる。
日本人の場合は日本で取るのが最も取りやすく面倒が少ない。日本で取るには往復航空券必須なのでナイジェリアを含めた西アフリカ周遊にはナイジェリアに最初に入国すると容易に周遊ができる。
トーゴ、ベナンやガーナ、ブルキナファソは国境や首都の大使館で簡単にビザが取れるのに、ナイジェリアだけがビザを取りにくい。私はその事情を知ったのはベナン、ナイジェリア国境セメクラケでだった。なので結局国境でビザを取れずに来た道を引き返す羽目になってしまった。
セメクラケのナイジェリア入国イミグレでは無駄に長時間待たされたあげく、自動小銃肩から下げた部下従えた恰幅のいいボスオーラぷんぷんの大佐に前に通された。「ビザが欲しい」と大佐にいうも話が進まない。これは今思うに「お前はビザ代にいくら払うんだ?」の大佐の無言のビザ代圧迫請求だったように思う。ここでへこついて500ドルや1000ドルといった金額を提示していれば「しかたねえな、特別だぞ」と発給の流れになっていたのかもしれない。私はその時それに気付かず。なんで職員でなくこんな偉そうな軍服着た人に会わされるのか意味が分からなかった。結果国境でナイジェリアビザを取得できず。しかし、気づいていても500ドルなんて言われたらやはりあきらめて引き返すので同じことか。こういう事情が事前に分かっていれば日本かバンコクでナイジェリアビザとってラゴスから入ったのに。
私は結局ナイジェリア入国できずセメクラケから再びガーナ方向へ引き返すことになった。するとその途中、コトヌーからロメに向かう乗り合いバスに国境イミグレで見かけた白人男性旅行者と一緒になる。 彼の方から金髪の国籍不明人を「なんでこんなとこに?」という感じで不思議に思ったようで声をかけてきた。彼はフランス人といっていた。彼はいったんナイジェリアに入国して1泊した後戻ってきたのだという。ビザはどうしたのかは不明。戻ってきた理由が「政府から危険だから戻れとケータイに連絡があったから」とのこと。「え?」と思った。 |
なんで普通のバックパッカー風のお兄さんが政府直通の携帯電話なんかもっているの?だいたいここでローミングなんてできるのか?ひょっとして衛星電話?彼の持つビザは観光ビザではない?ここでロメの海岸で聞いた若手エージェントの訓練修行の話を思い出す。ひょっとしてこやつが…?確かにその時期ナイジェリア南部ポートハーコートの石油採掘地域では、外国人の身代金目的誘拐が多発していたことは私もネット情報で知っていた。もちろん私はそういうエリアは避けてラゴスに直行後は、ニジェール国境方向へ北上するつもりだったのだが。
ガーナからトーゴ、ベナン、ナイジェリア、カメルーンに向かう陸路国境は本当に危ない方々がたくさんいらっしゃるようで、地元の方々も彼らを恐れている感じだった。 そういう国境にたむろする一般的な危ない方々のターゲットは外国人というより自分たちと同じ黒人なのだそうだ。セメクラケ国境は夜になると特に危ないらしい。イミグレに自動小銃の兵士が必要なわけだ。 ナイジェリア南部の油田以外にもガーナでも石油鉱脈が発見されて米国主導で開発が進むらしい。内陸部のマリやニジェールにはウラン鉱脈があり利権のもつれが生じている。 |
またコートジボワールより西側リベリア、シエラレオネでは2014年からエボラ出血熱騒動があり、2016年現在終息宣言は出ているものの、立ち寄ると帰国後厚生労働省からストーカー行為受けそう。
左画像はガーナ、アクラ南部、奴隷海岸ジェームズタウンのビーチをガイドしてくれた兄貴。アフリカンドラムのインストラクターをしている。
なぜか現地で撮った写真を後で見ると現地の方が実際の雰囲気と違って危なく見えるのはなんでだろう。実物は写真の雰囲気からは想像しにくいがとても親切でフレンドリー。写真を撮ろうとするとかっこつけてしかめっ面になるせいもあるか。直前まで笑顔だったのに。この写真は別に襲われているところではない。
ナイジェリア国境から引き返した私は再度アクラに戻り、アクラでブルキナファソビザを取り、その後ガーナ国内を長距離バスで北上し陸路でブルキナファソへと入った。
9:00 2016/08/04
いつも情報いただいている山田さんからのバンコク情報。
観光客にはあまり行かないバンコクの郊外バンスー(タオプン Tao Pun)からノンタブリー県のクロンバンパイ Khlong Bang Phai 間23kmのMRTパープルラインが8月6日に開通します。もう一般試乗会は済んでいます。
この車両はJR東日本製車両の新車で、東芝、丸紅の受注です。MRTバンスー駅西側に新設のタオプン駅までバンスー駅からは1キロ離れていますので、シャトルバスの運行をします。朝の大混雑が目に浮かびます。将来的にはパープルラインがバンスーへ延長すると思いますが。タイ国鉄もバンスーからバンソンの間に朝と夕方にシャトルを運行します。利用は地元客の通勤通学などでしょうね。
…とのこと。日本が中古車を流すのでなく新車で受注する展開は新しい流れになりそう。山田さんいつも情報ありがとうございます。
アフリカの大地は鉄道インフラ完全未開 アクラ駅
ナイジェリア国境セメクラケへの道
ブルキナファソ、ワガドゥグの市場
フランス語だお トーゴ、ベナン、ブルキナファソ、コートジボワールなどで英語は通じない。本文で文字コード変えてアクサンテギュ他表示させるとページの一括処理できなくなるので省略。
167. エアアジア無料航空券
168. ハワイアンインパクト
169. 炎天放浪エピローグ
170. ベンメリア個人ツアー
171. プノンペン市バス
172. 海外ATM利用2016
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180. びー旅スタイル5原則
181. 辺境情報局プロローグ
びー旅ロード2013
びー旅ロード2015
びー旅ロード2017
ナショナルチームレプリカシャツ
お姉さんが私を撮れというので
肉じゃがうめえと思っていたらジャガイモでなくてヤム芋らしい。ガーナブルキナファソ国境ポーで。
私を撮ってというので
火星基地ではない。サハラ砂漠上空
エジプトエア機内食
袋を歯でちぎってチューチューするガーナ発祥袋入りミネラルウォーター「ピュアウォーター」。なので仏語圏でも「ピュアウォーター」という。ガーナやトーゴでは問題なかったが、ブルキナファソではたまに腐ってて下痢した。
アクラバスターミナルで
ガーナ・ブルキナファソ国境の町ポーで食べたマヨネーズパスタとバゲット。うまかった。