2011年4月放浪実録 現地からの当日情報公開中 第19回 タイチャン国境
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ホイアンで


タイチャン国境へ向かう道


国境に咲く花


ラオスのお菓子 味はおはぎ 同じお菓子はベトナムにも。なぜかおばあさんが売ってる


タイチャン国境 ディエンビエンフー

ベトナム‐ラオス国境 ディエンビエンフーからラオスのムアンコアへ

ディエンビエンフーのバスターミナルから山岳国境タイチャンへ


タイチャン国境ラオス側 ラオス観光ビザ30日が31$。15日以内なら不要。

2011年5月2日(月) 5時49分   前のページへ   次のページへ
今ディエンビエンフーからタイチャン国境へ向かうミニバス(写真右)の中で早朝の涼しい風に吹かれながらパソコンに向かう。車窓がしみる。田んぼの広がる霞のかかった風景。送電線がなければ江戸時代の風景に錯覚しそう。ハノイのマイディンバスターミナルからディエンビエンフーまでは12時間10分。早朝まだ暗いうちにディエンビエンフーのバスターミナルに着く。

バイタクが寄ってきたので安宿に連れて行ってくれと頼む。安宿の値段を聞くと1泊10万ドン。約5$。それなら…とそのバイタクで暗い中バスターミナルを後にする。ところがまだ5時前でどの宿もしまっている。バイタクの目当ての宿もしまっていてチェックインできない。宿の人間起して確認するも満室なのか断られていた。

そうなのだ5月2日はメーデー明け。4月30日の戦勝記念日から引き続きのベトナムのGW。ディエンビエンフーは軍関係の施設があるのか制服来た軍人さんが多い。開いている宿に値段を聞くも40万ドン。冗談じゃねえ。こんなボロ宿で20$なんてありえねえだろ…というコストパフォーマンス。外国人なので吹っかけられているのか、ハイシーズン料金なのかは不明。

タイチャン国境行バス


早朝のディエンビエンフーバスターミナル すぐ前のゲストハウス1泊20$

暗い中そのバイタクで市内観光して結局もとのバスターミナルに戻ってくる。バスターミナルの前にもゲストハウスの看板掲げた宿あったがやはり1泊40万ドン、約20$。


タイチャン国境ベトナム側 オーバーステイお咎めなし


タイチャン国境へ向かうベトナム側の山道
バイタクのおじちゃんも困った感じ。もう既に滞在15日を過ぎてベトナムにオーバーステイ状態なのでラオス国境行も考える。すると降りたバスターミナルの出口にタイチャン国境行のチケット売り場があり、朝の5時半発だという。あと20分。10万ドン。それならここで1泊20$も払ってオーバーステイのペナルティー料金増やすより、国境へ行けばいいじゃん。

昨日は丸一日かなり気分が悪かった。風邪と食中毒のダブルパンチでバス6時間待ちでマイディンターミナルにいた頃は吐き気がするような体調。ターミナルのトイレににも2回行く。有料で1回大1000ドン、小500ドン。地元定食食う気せず。

幸い出発の2時間前の14時頃に乗り場にディエンビエンフー行のバスが来て、寝転がることができて助かった。車内の寝転がるスペースは狭いが待機の時にもエンジンかけてエアコンかかってそれなり快適。12時間寝転がっての移動は体調回復にもなった。35万ドン(1600円)もするバスなので食事は料金込みになっている。途中休憩ではテーブル囲んでみんなで食事。地元の方のよそってくれたご飯を食べないわけにもいかず、食欲ないにもかかわらず無理にかっ込んだ。昨日の食事はそれだけ。

今日国境越えとなるともうベトナムのハイシーズン料金の呪縛もなくなる。ラオス情報が手元に何もない。いつものように「私に前に道はない。私の後に道はできる」方式。人に情報公開する前にもう少し自分の行く場所の事を調べていこうよと毎回思う。


2011年5月2日(月) 18時10分
今ラオスのウドムサイの1泊5万キップ(約5$)の宿にいる。ようやくハノイから続いていたぼったくりの呪縛から開放された。ここにはサイゴン陥落戦勝記念日連休の割増料金もない。昨日今日と久々の修行にも似た移動だった。1泊2日かけてハノイからここウドムサイまで来た。ああいう体調で2日でよくここまで来たなと思う。

朝5時半のディエンビエンフー発バスがラオス側のムアンコア(Meuang Khoa)についたのは13時頃。そこからさらに地元系ミニバスで3時間。ウドムサイへたどりつく。タイチャン国境はまったく予想だにしなかった山岳国境で実際に越えてみてなぜこの国境が敬遠されてみんな中国国境へ流れていくのかわかった気がする。だがその分寂れた山岳国境の独特のフレイバーあり、飛び跳ねながら120%の笑顔で手を振る少女や、フリチンで道路脇を走り回る少年にも遭遇するディープさあり。

タイチャン国境のテンションは個人的にはハロン湾よりずっと刺激的だった。前半の田園風景から2時間ほどたつと急に山道になり出す。結構険しい山道を水深の浅い川をオンボロミニバンが水陸両用者ばりで横断すること数回。国境を越えてラオスのムアンコアへと向かう。タイチャン国境はイミグレの建物以外に何もないただの山の中。ベトナム側とラオス側のイミグレも結構な距離で離れている。

国境はイミグレの建物しかない.

てっきり私はディエンビェンフーのバスがタイチャン国境まで連れてきてそこでラオス側のバスに乗り換えるチョンメーク-バンタオ国境と同じスタイルを考えていた。しかし国境に迎えのバスはなし。乗ってきたバスがそのまま国境を越えてラオス側を走る。なんだこのオンボロミニバンは国際バスだったのか。楽チンじゃん。国境通過含めて山道移動の時は晴れていて車窓はかなり趣あった。


ムアンコア ウドムサイ行バス停は川向
そのバスにはフランス人の兄ちゃんとオーストラリアのお姉さんが乗っていた。ハノイからではなく他の山岳都市からバスでディエンビエンフー入りしたとのこと。ハノイからのディエンビエンフー行きのバスは見つけられなかったといっていた。ディエンビェンフーに1泊したが安い宿が見つからず1泊20$だったと言う。

国境では懸念のオーバーステイには全く文句はいらず素通り。厳密には2日オーバーステイのはずなんだけど。噂に聞く1日3$のペナルティーの請求全くなし。見逃してくれたのか、気づかなかったのか不明。関係ないがラオス側で手数料5000キップ(50円)とられた。請求書発行していたのでたぶん正規の手数料。前回のあまりのラオスキップで払う。15日以内なのでこちらもビザなし。フランス兄貴と豪州姉さんは国境で30日観光ビザを取っていた。31$との事。

ディエンビエンフーからタイチャン国境の10万ドン(5$)は高いかなと思うも、ラオス側の山道を国境越えてムアンコアの川の手前まで全行程7時間なので今考えるとそんなには高くないか。ただミニバスはムアンコアの川の手前で外国人3人を降ろし、地元民乗せたままどこかへ消える。後はその川の渡し舟を使って対岸へ行く。渡し舟2000キップ、向こう岸からバスターミナルまでソンテウ5分、5000キップ。

豪州姉さんはその川岸の宿で1泊するとのことで離脱。フランス兄貴と2人でラオスのまともな町までのバスをあたる。なぜならATMのある町まで行かないと現地通貨を手にできない。両替自体はできるがぼったくりレートなので気分が悪い。ATMのある一番近い町がウドムサイらしい。

豪州姉さんは国境で両替したらしいが1$=6000キップくらいのレートだったそうだ。本来なら8000キップくらい。ベトナムドンとラオスキップの関係は1万ドンが5千キップだと途中寄ったコム屋のベトナム人兄ちゃんが言っていた、しかしムアンコアの果物屋のおばちゃんに両替頼んだら2万ドン(1$)が7000キップだった。計算あわねえぞー。こういう状態で大量両替は賢くない。


蛇足情報
  • タイチャン国境はラオス側から行ったほうがわかりやすい。しかしベトナム語が話せないとベトナムに入ってからぼられまくるかも。
  • ハノイマイディンバスターミナルからディエンビエンフーまで実録前半は前のページの下で紹介。
  • デジカメは2台とも壊れ携帯カメラで画像撮っている。手持ちのパソコンのSDカードスロットの具合が悪く携帯の画像がパソコンに取り込めない。
  • ディエンビエンフーは地元の方々はディエンビエンという。
  • ムアンコア(Meuang Khoa)は地元の人の発音を確かめると「メウンコア」に近い。
  • ハノイからラオスの都市に効率よく国境越えていくにはディン(Dinh)方向の国境を通っていくのが一般的。ハノイ市内のツアー会社でツーリストバスの手配ができる。


ディエンビエンフー行バスチケット


ラオス側国境で





ウドムサイの宿500円


ウドムサイのATM
   


ラオス ムアンコア 手前がベトナム国境方向 ディエンビエンフーからのミニバンはこの川の手前まで行く。


山岳国境タイチャン。結構な標高をミニバスが行く。
川を越えた後のソンテウにはフランス兄貴と2人しか乗っていないぼったくり態勢。30分かかるといっていたバスターミナルに5分で着く。フランス兄貴は「30分じゃないじゃねえか。この距離に5000キップは高いぞ」といちゃもんつける。といっても彼はラオ語話せないので私が彼の文句を通訳する立場に。結局無駄な抵抗でおとなしく2人とも5000キップ(50円)払う。でも状況的に2人しか乗ってなかったので地元相場だったような気もする。

私は厳密にはラオ語は話せないのだがタイ語がある程度話せる。ラオスでは「大きな声ではっきりと、にこやかに」タイ語を話せば相手に通じる。最後の「にこやかに」が特に重要。ラオ語とタイ語はよく似ていて双方どちらかを母国語とする人なら勉強の必要なく相手の言っていることはわかる。なので私にとってラオスはベトナムにいるよりはずっと過ごしやすい。

特にベトナムではハノイ郊外のマイディンバスターミナルのようなところではベトナム語が話せないと埒があかない。バス待ちの時にベトナム軍の制服来た軍人さん(行き先が同じディエンビエンフーだった)と談笑していた時に欧米人女性2人組が窓口でチケット確保できずに引き返していたようだ。助けてあげようか迷ったがぼったくりマンと勘違いされるのがおちなのでやめておいた。


わざわざマイディンまで行ってチケット確保できずに戻るのはちょっと痛々しい。でもそういうタイプの旅を望むならせめて自力でチケット確保できるだけのベトナム語は覚えていこうよ。英語が世界中どこでも通じると言う考えは甘い。

話はラオスに戻って、ムアンコア発のバスは午後4時頃ウドムサイに到着。バスターミナル手前のATMにもよってくれた。じゃないと2人ともバス代払えない。さすがにここまで来るとベトナムドンは受け取ってもらえないし。現地通貨キップの実感がわからず苦慮。70万キップ(たぶん7千円くらい)おろす。手数料画面は出てこず。2万キップ札が35枚出てきてとたんに現地通貨ゼロの状態から札束持つ身に。札束出てくるまでワンクッション時間があり、何だ通信拒否か?と思ってATM離れかけたらドサッと出てきた。私の次がフランス兄貴だったので良かったが他人だったらそのまま持っていかれてたかも。

その後到着のバスターミナルにはルアンパバン行きのバスが満員状態で出発直前だった。所要4時間(後日追記実際は5時間半)5万5千キップ。フランス兄貴はルアンパバンにどうしても急ぎたかったようでそこで別れた。私は昨日の朝から移動続きでそこまで頑張る気がせずウドムサイに宿泊を決める。

フリチン少年は山をおりると消える

今の宿はバスターミナルから徒歩5分。宿にWiFiがない。近くのネット屋もノート接続できない。画像も取り込めないことだし終盤戦はゆるりと行こう。風邪も下痢も大分回復。いまだ食欲なし。たぶんカツどんやカツカレーなら食べられると思うがここウドムサイにはそんなものはない。晩飯は肉マン二つとランブータン5個。


より大きな地図で タイチャン国境 を表示

日付 出費詳細 宿代 合計
5月2日(火) ムアンコア行バス5万ドン 国境5千キップ 途中食事休憩フォー3万ドン コーヒー1万ドン 渡し舟2千ドン ムアンコアソンテウ5千 ウドムサイバス3万5千キップ 肉まん2つ6000キップ アイスコーヒー7000キップ マンゴー1個7000キップ ランブータン500g1万キップ コーラ5千キップ  アヌソネゲストハウス 5万キップ 日本円合計 円
1US$=85円 ムアンコアで2万ドン=7000キップ両替 ウドンサイATMで70万kipおろす。


ウドムサイ発のバスの値段 モンラ550円、ボーテン・モーハン350円。中国国境は人の往来も多い。
ビエンチャン1300~1700円、ルアンナムター400円、ムアンコア350円。タイチャン国境直通はない。

5月3日(火) 8時39分

          ムアンコアの渡し舟 2000キップ
ウドムサイのバスターミナルでルアンパバン行のバスの出発待ち。地元のイベントがバスターミナル近くで大音響で地元ポップスをけたたましく鳴り響かせていてうるさい。今朝は早朝まだ暗いうちに強烈な雨音で目が覚めた。今はもう止んでいるが空はドン曇の完全な雨季の天気。

この町に数泊するのもよかったのだが宿のトイレがつまっていて流れないので次の町に行くことにする。ネット環境がないことも辛い。9時発といっていたバスなのに8時55分にバスターミナルを発つ。ルアンパバンまで5万5千キップ。まわりの山々を半分雲が覆っている。1日寝て体調はかなり回復してきた。

ウドムサイというのは県の名前で都市はムアンサイというようだ。ネットができるゲストハウスあったがノート接続はできないとの事。その宿は華僑系経営のようで宿の人間はみな中国語を話していた。普通話だったので返しやすかった。

ウドムサイは昔から中国~タイを結ぶ交易の中継都市として栄えていて今も中国人が多い。中国モーハンからラオスのボーテンへ抜けるルートはバックパッカー定番ルートで多くの旅行者が今も行き来している。


ムアンコアからウドムサイまでの車窓


日付 出費詳細 宿代 合計
5月3日(水)
曇り後晴
ルアンパバンバス5万5千キップ 地元のおはぎ5千キップ 水4千キップ 缶コーヒー5千キップ 缶コーラ5千キップ クイッティヤウ1万 かっぱエビセン2千 ダイエットコーク6千キップ Moo Pha Shok Guest House
5万キップ
日本円合計



ウドムサイ バスターミナル前 宿は徒歩圏内に複数有


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