2012年の12月初め、我が夫婦の例年通りの恒例行事で、成田からチェンマイへ向けて出発した。 恒例行事が、高齢行事になってきたのが、悲しい。私(夫)は、もう還暦を過ぎた。立派な?老パッカーである。
初めて一人で海外へ出たのが1977年。マニラ経由のPKで、BKKだ。まだマニラ空港がキレイになるず~っと前で、壊れていたのか、初めから無いのか、エアコンなどという気の利いたものはなかった。
まだ「歩き方」もないし、「格安航空券」「バック・パッカー」という言葉すら一般的ではなかったのだ。一ドルが294円。まだ持ち出し制限が、厳しかった時代だ。あれから、幾星霜。
その後、全ての金と時間を旅につぎ込み、旅した時間は長いが、働いた時間は短く、使った金は大きいが、貯蓄残高は少ない。ここのサイトは「びー旅」だが、こちらはもっと貧しい「赤貧旅夫婦」だ。
ここ10数年は、毎年チェンマイに3か月程滞在するが、これも赤貧ならではの知恵。寒い冬を関東で過ごすと、灯油代だけでも、ひと月6千円はかかる。更に電気、ガス、水道の公共料金が、月に1万8千円。夫婦二人だけなので、これでも安い方だろう。これらで、月約2万4千円X3か月=7万円強に、食費が二人分で4万円X3か月=12万円。まあ、ざっと、ひと月6万5千円くらいか。この他に、電話だ、ガソリンだ、酒だとかかるのだから、困ったものだ。だがこれは赤貧夫婦だからで、一般的な家庭ではこの倍くらいかかるのではないだろうか。
だが、だが、である。 しかし、である。BUTである。大きな声では言えないが…。 だが、しかし、、これだけあれば、暖かなチェンマイで、楽しく豊かに暮らせるんだなぁ~。この数年、ものすごい勢いで、滞在者(旅行者じゃあないのだ)が増えているチェンマイ。 やはり、それには、「それ相応の訳」があるのだ。まあ、とにかく物価は安い。 現在のレート(1バーツ=3円)で計算したって、アパートが1ヶ月2500B(7500円・2013年の話)からある。チェンマイどこでもそうだが、三か月借りると更に安くなる。ひと月では割高だが、それでも一泊350BのGHに二週間泊まるなら 350 x 14 = 4900B で1ヶ月4000Bのアパートを借りたほうがずっと快適だ。 |
アパートだと電気・水道料を払うことになるが、乾季(11~3月)ならばエアコンは不要だし、電気代が1ヶ月500~600B、水道が200~300Bくらいで収まる。
アパートは幾らでもあり、このサイトの読者の方々ならば、簡単に自分にあった部屋を見つけられるはずだ。(写真右)のアパートで、ひと月契約で4,500B、3か月なら一か月当たり4,000B(1万2千円、1泊あたりだと400円)で、ネットもフリー。もちろん、エアコン、温水シャワーとトイレ付である。
今は、人もスレて、うるさくなったお堀の中よりも、チェンマイ大学周辺や、センターン(カード・スワンケーオ)の裏手や北側のほうが、安くて良い物件が多い。ひと月4,000から7,000B出すつもりなら、簡単にみつけられる。
あとの大きな出費は、食事代だが、これも他の都市に比べるとかなり安い。今年2013年のチェンマイで、普通の食堂の飯や麺が20B(60円)~50Bくらい。炒飯、ヌードルの最多価格帯、25Bか35Bだ。
日本食も充実していて、何十軒もあるし、しかも安い。 数が多いので、競争も激しいのだろうが、ともあれチェンマイ市内で、日本食に困ることはない。カツ丼45Bから、寿司にぎりセットまともなのが99B、天ぷらうどんも45Bからある。
写真左は良く行く大きなタイ飯食堂の食事だが、ご飯に青菜と豚肉のカリカリ炒めのせて20B、揚げ卵焼きをトッピングすると5B足して25Bになる。
うちは、ほとんどタイ飯だが、たまには現地に住んでいる日本人の友人たちと、日本食を食べ、毎日ビールを飲んで、食費と酒は、ひと月二人で1万~2万バーツ、3~6万円くらいだ。
寒い日本で、ストーブ点けて、震えているより、暖かな所でうまい飯を食い、うまいビールを飲んでいる幸せ!
しかも、エアー・アジアなどのLCC就航により、航空券が激安となり、滞在費にチケット代を足しても、寒い冬に自宅に閉じこもっているのと、チェンマイで遊び暮らすことの価格差が、無くなってきてしまったのである。だからこそ、近年、特に年配の滞在者が増えているのも、うなずけることなのだ。
加えて、チェンマイの乾季は、ほとんど雨が降らない。今年の場合、12月から1月の末まで、ほぼ雨は降らなかった。2月の初めから中旬にかけて、夕方から夜に、何度か雨が降り、珍しいとタイ人も驚いていた。毎日良い天気で、温暖。 空気が乾燥していて、ビールがうまい。朝晩、長袖が無いと寒く感じるが、日中はTシャツ一枚で十分。それで物価が安いときているので、今、チェンマイは日本人、最近は特に年配者で溢れんばかりなのだ。
「滞在」ではなく、「住んでいる」ロング・ステイの人も多いし、我が家のように冬の乾季だけ過ごす、いわゆる「シーズン・ステイ」(和製英語)増加の一途。チェンマイに居ると花粉症がないからと、逃げて来る人も多い。(但し、ごくまれに、人によっては「マンゴーの花粉で症状が出る人もいる。 マンゴーは、”うるし”科の植物なので)
また、”びんぼっ旅”サイト的には近くの観光地へのアクセスが良いのも見逃せない魅力である。観光客が押し寄せる割には、ちっとも面白くない「ゴールデントライアングル」は敬遠するとしても、少し足を伸ばせば、観光化されていない少数民族の村が沢山ある。
バイクの運転ができるなら、一日150B(450円)~250Bでレンタルして、メコン河や国境沿いを走るのは、大変に楽しい(写真右上)し、パイやメーホンンソンなどへも、一日あれば行くことができる。
このサイトでは、ビーチ情報が豊富だけれど、山は山で、友達になった少数民族の家に泊めてもらったり、違う楽しみ、面白さもあるのだ。実際、今まで4,5日の滞在だけで済ませていた旅人ならば、ひと月の滞在なんて、お寺を回り、市場を見物しているだけで、すぐ過ぎてしまうに違いない。左の写真は果物と野菜を主にあつかっているムアンマイ市場。
今回も、あっという間に三か月のチェンマイ滞在が過ぎてしまった。来るときはUAのマイレッジを使ってタダ券で来たけれど、帰路便はエア・アジア(写真下)だった。チェンマイからクアラルンプールまで飛び、そこから羽田までだ。
この経路は今回が初めてだったので「長い飛行時間になるなぁ~」と覚悟していたが、搭乗してみたら、クアラルンプールから羽田へのフライトで何やらユニークそうな男性が、隣の席に・・・・。
わたしは、暑い国への行き帰り、冬でもスポーツ・サンダルで飛行機に乗る。 これは、もちろん、クツなど履いていたら、現地で荷物になるだけだからなのだが、隣のおっさん?も、サンダルで飛行機に乗っている。聞けば、同じ理由だとか。 しかも、短パンだ。 う~む、相当できる??な~。 おまけに、金髪ときているぞ。 怪しい。 あ、それにこの人、裸足だ。 うん、オレ、ちゃんと靴下履いてるもんね、である。 いくらエア・アジでも、おっさんサンダル二人並ぶか? 他の人みんな、靴を履いているよ、だって冬だものね。 |
しかも、ちょっと話してみると、タイのディープなネタとエア・アジのネタ話が豊富だ。う~む、これはエア・アジの策略だろうか。こっちも、貧乏どころか、赤貧旅ばかり続けてきたことには、人後に落ちぬつもりだが、おぉ、お主もやるのぉ~、である。
何やら、機内で出た飯もキチンと写真に撮っているので、ちょっと聞いてみたら「びー旅」という、サイトの主さんだと、言うではないか。 おお、やっぱり、お主だな。 まったく知らないサイトだったけれど、聞けば何やら貧乏旅のことなら、まかせておけ!のようである。 う~ん、二人とも余分な金は払わない、エアアジまかせの席選びで、よくこのおっさん貧乏旅人二人を、横に並べたものだな、エアー・アジア。 ともあれ、クアラから羽田まで、あれこれ、貧乏旅ネタ話で盛り上がり、あっという間で、ございました。また、どこかで会う気がします、主さま。 |
このサイト読者の皆様とも、チェンマイかどこか、旅の空の下で、お会いできる日を楽しみに待っていま~~す。ありがとうございました。
老パッカーさん… なんかちょっと失礼な名前のように感じるがご本人のご指定なので。老パッカーさん、貴重な情報ありがとうございました。
エアアジアの機内で隣になった老パッカーさんからの投稿情報。奥さんとともに毎年冬の3ヶ月はチェンマイで過ごされるそう。タイ語も話されるので気合の入ったチェンマイ格安情報になっている。
投稿情報の写真にある酢豚定食25Bは確かに安い。ハジャイのクイッティヤウは駅前ではどこも50B(2013年2月)だった。物価の恩恵受けて長期滞在するにはチェンマイは狙いどころ。タイは北部以外にもウボンラチャタニーなどの東北部の物価も安い。
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市場では、色々な惣菜が売っている。 香草を腹に詰めて臭みを消した魚もおいしい。重さで80~150B