安い方が楽しい海外旅行。なぜ海外旅行だけで、そんな逆転現象が起きるのか。そしてどうやったらそういう安くて楽しい海外旅行ができるのか。実例交えて考察。
基本、旅は金かけるほど快適になり楽しくなる。そうじゃないと高額払う意味がない。日本国内旅行は見事にそれが当てはまる。高い方が楽しく安い方がみすぼらしい残念な旅になる傾向が強い。
しかし、海外旅行ではそれが逆転する場合がある。安い方が楽しい、金かけるほどつまらなくなるという逆転だ。なぜなのか。それは旅の費用と海外旅での異次元深度の相関関係に由来する。
異次元深度とは、日常生活で決して遭遇することのできない未知体験の深さのこと。主に海外の旅で遭遇する今まで経験したことのない衝撃インパクトの度合い。
旅に何を求めるのか。人それぞれ。食だったり、買い物だったり、独自の趣味だったり。私の場合の筆頭は非日常インパクト。食や買い物が話題の筆頭に来る旅はその観光地がそれだけテンションが低いことの裏返しだと思う。世界にはそんなことはどうでもいいと思えるハイテンション観光地が数多く存在する。ただただ魂を揺さぶられる。それが異次元深度の深い世界のインパクトとの遭遇だ。日本でのつまらない日常で、誰かに演出された先が見え見えの陳腐な感動にうんざり。結果何にも感動しなくなる。年を取るとさらにそれが加速する。刺激がなくなりボケが進行する。
そんな私のようなひねたおっさんに、頭をガツンと殴られたような強烈な一発を体感する強烈インパクト。それが異次元深度の深い世界の衝撃体験なのだ。そしてそれは日本国内では決して経験することはできない。
びー旅スタイル 格安自由旅行
カラパタールやラジャアンパットやウユニ塩湖。エンジェルフォールやセレンゲティ、リオのカーニバルのテンションに食の話題が入り込む隙間はない。目玉のインパクトがあまりにも強烈すぎるからだ。ちなみに私は日本国内の絶景観光地でこれらの衝撃に匹敵する「ガツンと一発」を経験したことはまだない。またバーチャルでの深度は実物の10分の1以下だと実感している。
ただ、そういう金と時間のかかる遠隔地ハイテンション観光地だけでなく、安価で気軽に行ける近場の観光地でも異次元深度の深い体験はできるのだ。それが新興国でのローカル生活。タイやインドネシアの離島珊瑚礁にも、インドやカンボジアの地元市場にもその異次元インパクトは存在する。ただ日本人定番の既成ツアーで行く限り決してそこには到達できない。どうすれば行きつけるのか。その方法が個人手配で地元庶民にまぎれて金かけずに旅する自由旅行なのだ。別名びー旅スタイルともいう。
ペトラ遺跡 ヨルダン エドディル 個人で行くとエルハズネだけ見て帰る旅行者も。エルハズネからここまで結構山道を歩く。
旅先のグルメより、海や山のテンション。そういう旅。韓国や台湾の旅ではたぶん理解できない。しかしモルディブやヒマラヤに行けばそういうことかと納得できると思う。そしてそういう海や山は、高額で行こうと、格安で行こうと旅人を差別しない。格安で自力で行った方が自由が利く分、好きなところに好きなだけいられるのでテンション高くなる傾向あり。カラパタール標高5644mの頂上で3時間お昼寝などは、高額ツアーではおそらく許されない。
カラパタールでお昼寝 YouTube動画
遺跡サイクリング バンテアイチュマール遺跡 カンボジア 2023年1月 遺跡脇の村に1泊7US$で10日ほどホームステイ
安い方が楽しい、高い方がつまらない。なぜ?
海外旅行で高い方がつまらなくなる理由は、金かければかけるほど自由のない予定調和の旅になる傾向があるからだ。新興国や途上国では、金かけるほど環境は日本に近づく。海外で体験できる貴重でコアな環境は、高級ホテルのスイートと外国人用レストランにはない。地元ホテルと地元庶民であふれるローカル市場やローカル屋台にあるのだ。日本で体験できることを海外に行ってやるのも痛い。夜景を見降ろしたいならわざわざ海外に行ってやる必要なく、西新宿のホテルに泊ればいいのだ。バンコクの高級ホテルは西新宿の3分の1の料金なので格安お金持ちごっこがしたい場合は別だが。
海外旅で高い方がつまらなくなるもう一つの原因は、自由が制限されること。ツアー催行者は基本参加者を何もできない無能扱いで、「黙って敷かれたレールの上を進まんかい」ベースの上に成り立っている。他人の決めたがんじがらめの日程に沿っていわれるままに移動し宿泊する。欧州周遊旅などがまさにこのパターン。
本当に何もできない旅行者ならたぶんこれは実にありがたいサービスになるとも思う。ただそうでない場合、必要のないツアー会社の自己満足サービスだらけの面倒な束縛旅になってしまう。
さらに高額で旅する場合、現地の詐欺師や犯罪者に目を付けられトラブルに巻き込まれやすい難点もある。それを理由にさらに自由を奪われる。庶民物価密着型の旅では、カモを見分ける野生の嗅覚に長けた彼らに、金にならないと先読みされて相手にされない。
ロック島珊瑚礁 島に宿泊して泳いでいくのでツアー代0円
日本国内の旅は金かけないとみすぼらしい旅になるのはなぜか。これは結界管理者(ツアー会社、JR、航空会社など)が努力してそういう仕組みを作り上げているためだ。私は使ったことがないが、JRの青春18切符などがその典型例。煩雑で無駄な努力をさせて結果そんなに安くない。そこから透けて見える管理者の意図は、「楽しい旅がしたけりゃもっと金払え」というハッピーな構造。日本国内線の大手傘下の利用者を見下したような名前のLCCもその例。
しかしその結界管理が及ぶのは井の中の蛙の狭い日本国内のみ。円安物価高と騒がれる現在でも、青春18切符の20分の1以下の料金で乗れる現地の激安3等列車にその管理は及ばない。
インドなら東京~大阪間の距離走って運賃206円。しかも経験したことのないような異次元体験付き。これは現地の激安庶民物価が、日本の無意味な結界管理をぶち壊している例。海外で安い方が楽しい旅になるのは、日本の結界管理者の涙ぐましい「安い方をそれなりにする」努力の賜物である結界管理が、海外には及ばないせいでもあるのだ。
ナムトック駅の旧泰緬鉄道ルートを激安で走るタイ国鉄車両
関連リンク
びー旅ロード285. 安ほど楽しい海外旅行
2023年スリン島ツアーは1回200バーツ(780円)
異次元深度を求めるかは人それぞれ
8:52 2023/04/20
旅の仕方は人それぞれ。人によってそのやり方は全く違う。異次元深度を求めない海外旅があってもそれはそれでいいとも思う。ただその方法を決めるのは旅をする自分自身。誰かに決めてもらうものではない。自分の行きたいところへ自分のやり方で自由に行く。そうしないともったいないと思う。自由があるのに自らその自由を放棄する行為に思えてしまう。行くのが簡単な定番観光地国によくある行くべき場所?おすすめトップ10?たいていそういう場所は定番のつまらない場所か、奇をてらっただけのテンション激低エリア。言いなり旅行者をぼったくり結界に引き込む初期段階にも見えてしまう。いやいや、他人の価値観どうでもいい。私が行くべき場所をあんたが決めるな。勝手にあんたが自分で行ってくれと思う。
また、旅のやり方について他人の事情配慮して最大公約数の情報に終始すると、ガイドブックレベルのつまらない情報になる。なのでここでは「私の場合」を前提に話を進める。旅の異次元世界を解説するにはそういう展開でないと触れることが難しい。
リンチャ島のコモドドラゴン 個人で行くと激安に行ける
セレンゲティ国立公園 タンザニア アルーシャ発ツアーは格安
びー旅スタイル実行の可否
この方法は、場所が海外だけに向き不向きがある。言葉や格安旅行耐性など、旅行者によっては危険もあるので万人に勧められる方法ではない。実行の可否の判断は自分でする。言語習得の度合いなどの自分の事情を最もよく知るのは自分自身なのだから。判断誤れば痛い思いをするのも自分自身。ただびー旅スタイルを受け入れられる旅行者なら、シリアやベネズエラ、もしくはウクライナやスーダンの紛争地域に行かなければ深刻な問題は起こらないとも思う。
金で買う安全は人によっては必要だ。とはいうものの、高額ツアーで行くとデフォで金持ちと判断され、現地の危ない方々の標的になるので、ある種の危険を高額出して買ってると見えなくもない。
非英語圏のローカル市場で英語が全く通じず、必死に現地語で生活する状況も異次元深度は深いといえる。周りはすべて未知の世界。結構な年齢になって、全部一から覚えなおしの小学生の学習環境を手に入れることができる。見方を変えるとそういう意味でも、非英語圏の英語の通じる高級ホテルの異次元深度は浅いのだ。
ミャンマー北部の山岳地帯のチェントンでは、周辺の全く異なる複数の言語の少数民族の方々がローカル市場にやってくる。そこで使われる共通言語はもちろん英語ではない。ミャンマー語でもなく、シャン語なのだ。この状況を異次元深度が深いという。
セラム島サワイの格安水上コテージ インドネシア
異次元深度が深い旅の例サンボープレイクック ツアー代8US$ 2023年1月23日訪問。コンポントムの宿は1泊5US$(640円)
びー旅つぶやき 日々の日記
20:00 2023/04/14
金をかけないと残念な旅になるのは日本国内旅行だけだ。金をかけた方が楽しくなるように作られた結界内では結界管理者(ツアー会社、JR、国内航空会社など)がそういう仕組みを万全に組み上げているからだ。ただその仕組みが通じるのは「井の中の蛙」のせまい結界内のみ。要するに日本国内のみなのだ。その外側には金かけない方が楽しくてテンション上がる異次元世界が待つ。それが海外格安旅だ。
新興国の庶民物価に狭い日本の結界管理は及ばない。金かけない方が楽しいという逆転が起こる。高い方が自由を奪われ、予定調和の退屈旅行。ガイドブックの中身を行って確認するだけのつまらない旅になってしまう。海外旅行に高額出している限り決して到達できない深い異次元世界ってあるのだ。そしてそれは既成ツアーでは決してたどり着けない。結界を突破して海外格安旅を実行できる旅人のみしか到達できない。
JALやANAが盛んに期間限定の格安プロモやって集客している。エアアジアが15年前からやっている手法を今さら模倣?でも6600円って安いか?
一方エアアジア完全回復には至っていない。関空ホノルルや札幌バンコクは現在運航していない様子。成田バンコクなどの最安プロモもコロナ前の3倍以上。今年は高額出して海外に行く方々が一斉に海外旅行復活させる年でもある。航空会社からすれば、高額出しても乗る客にわざわざ安い料金提示する意味はない。この半年1年、高値は続くとみる。そのうちそこそこ安いプロモでると楽観もしているが。タイなら次の乾季くらい?
虫歯になって歯医者行く。帰国後の歯痛である意味救われる。これ海外長期旅の最中ならしゃれにならん。ふと思う。虫歯くらいならまだしも、もっとやべえ病だと旅自体できなくなる。海外旅は体が健康で気力がある時にしておくべきだ。国内旅行はパワーなくともできる。よぼよぼになってからで十分だ。私は日本国内の絶景と言われる画像や動画見て、きれいだなとは思う。しかし労力かけてそこに行こうと決して思わない。ただ単純にテンションが上がらない。時間がもったいない。今の私にとって日本の絶景?観光地は南米やアフリカよりも遠い。
2023年1月カンボジア バンテアイチュマール村サイクリング
びー旅つぶやき 日々の日記
22:55 2023/04/06
今回旅から帰ってガスや電気は復活させたが、スマホは復活させてない。今回の旅前の5カ月前までマイネオSIM使っていたが、今はまたSIMなしスマホ状態で毎月の携帯代を払ってない。私は事情でLINEどうしても使うのだが、LINEっていったんID作ってパソコンから使えるようにしておくと、SIM契約切ってもそのID消滅せず、パソコンからLINEができる。SIMを再契約する必要がない。なのでまた毎月のスマホ代0円状態に戻る。
SIMなしになって歩きスマホしなくなった。契約してた頃はギガ消費のために無理やり歩きスマホでYouTube見てた気がする。気づかぬうちにスマホ奴隷になっていた。今スマホはWi-Fiでもほとんど使わず。時計やタイマーとして使うか、YouTube動画の撮影に使うだけ。
ペルニで2000㎞航海、4泊5日で食事つき4500円。スラバヤからラジャアンパットの拠点ソロンに向かう。3等客室旅はテンションバリバリ。英語は全く通じない。これを異次元深度が深いという。