ラノーン サパンプラ港沖の地元民用タイイミグレ
オーバーステイとは
2023年6月8日(木)
オーバーステイとは海外長期滞在で、その国のあらかじめ認可された滞在期限を超えて違法に滞在すること。通常滞在国の国籍以外の外国人がその国に滞在するには、ビザなどで指定された期限内での滞在が許可される。それを超えて滞在するにはビザの再取得や、延長申請が必要になるが、しかるべき手続きを取らずに期限を超えて滞在することをオーバーステイ(不法在留)という。
オーバーステイにはペナルティとして強制送還や罰金などが科される。繰り返される場合や長期にわたるなど悪質な場合は、以降の入国が禁止される場合もある。ちなみに日本の場合、よく話題になる不法滞在外国人に対しては、入管法第70条により3年以下の懲役若しくは禁錮若しくは300万円以下の罰金、又はその懲役若しくは禁錮及び罰金を併科。…とのこと。
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プーナムロン~ティーキー国境
タイオーバーステイ物語2023
11:59 2023/06/08
先日私はタイで人生初のオーバーステイを体験した。日本人の場合ビザなしでタイには30日滞在できる。なので通常の短期観光訪問の場合でオーバーステイになることはない。違法行為なので実録を能天気にネット公開できる内容でもない。しかし今回の私の場合、タイらしく罰金もなく平和に決着したのでその顛末を公開。
前回の私の訪問時(2022年11月17日~2023年3月15日の119日間)にはコロナ明けの旅行喚起特別施策で、リミット30日が45日滞在可能になっていた。2022年10月1日~2023年3月31日までの限定措置。そしてこの45日延長施策は陸路入国(通常滞在期限15日)にも適用されていた。
前回の私の旅行期間は119日。そのうちタイに90日、カンボジアに29日滞在した。タイではカンボジアに出国して実質ビザランで、2回目の45日滞在許可をタイ出国29日後オスマック国境で取得した。初回のスワンナプーム空港取得の45日と合わせると45+45でちょうど90日。オーバーステイにはならないはずだった。しかし味のある顛末で2日(1日)だけ滞在日数が足りなくなる状況に追い込まれた。
バンレム国境
なぜオーバーステイ?
15:58 2023/06/08
実は1回目のカンボジアへの出国は滞在リミットギリギリ45日目でなくリミット1日前に出国していた。ちょうど年末年始に重なり、面倒避けるために初回入国45日リミットぎりぎりである12月31日でなく12月30日にタイを出国した。なので1回目の滞在は45日でなく44日で出国していたのだ。出国時それは十分承知していた。その程度は後半の調整で何とかなると踏んでいた。
その後クロンルーク国境から典型的ビザランスタイルですぐタイに戻ることはせず、カンボジア30日観光ビザ滞在ぎりぎりまでカンボジアのコアな遺跡群をめぐる。そしてカンボジア滞在期限が迫ったプレアヴィヒア遺跡拠点村のスラアエム村滞在時に選択分岐点が訪れた。西に行くか、東に行くか。私の旅は、旅の予定など決めていないのでその時の判断、神様の言う通りの旅スタイル。
ストゥントゥレンからプレアヴィヒア市に向かう地元ミニバンバスが中国援助のMekong Bridge(スピアンセーサー)を渡る。
当初の予定では東に向かい、スピアンセーサー(メコン大橋)渡り、ストゥントゥレンに行って、そこから陸路北上してラオスに入国する予定でいた。ラオスにはビザなしで15日まで滞在できるので、そこでデット島に行ったり、ワットプー行ったりして数日過ごせば、再々度タイ入国の際にもらえる45日滞在で、十分帰国までしのげるはずだった。スラアエムから東方向はストゥントゥレン→パクセー→ウボンラチャタニという難易度も高くない定番ルートだ。
ただ私はその時、カンボジアでの3週間のローカル生活でかなり疲弊していた。カンボジアの田舎の現地激安生活は楽しくはあるが、それなりストレスかかるのだ。その状況でカンボジア滞在残り僅かな日数でのラオス経由のタイ入りはきつい。正直はやくタイに戻ってカウカームーが食いたかった。カンボジアもラオスもタイより飯はいまいちなのだ。
結局そのルート断念して、ヘタレにも正反対の西に向かいオスマック国境からタイ入国の選択をする。この時点でタイの残り滞在が46日(フライト時間基準だと47日)になり、滞在リミットが1日(翌0:30発のフライト時間基準だと2日)不足する。後半にもう一度ビザランしなければならない状況に追い込まれてしまった。オーバーステイの超過日数はフライト基準でもたった2日なんだけど。
ビーチまで徒歩3秒 スリン島キャンプサイト
タイ滞在延長
16:20 2023/06/08
後半はタイ南部のビーチを中心に旅を続け、スリン島キャンプ4泊5日でまたもやへろへろになって拠点村のクラブリーに戻る。そしてここでまたしても選択分岐点出現。微妙に滞在期限足りないのでビザランしなければならない。
北に行くか、南に行くか。つまりマレーシア国境か、ミャンマー国境か。簡単で無難なのはマレーシア国境。なじみのパダンブサールやサダオやスンガイコロク国境往復でまた45日滞在が簡単にもらえる。オーバーステイすることなく帰国できる。
ただちょっと待て。ミャンマー国境で味のある状況が生まれているではないか。ミャンマーは先のクーデターの影響で外国人の陸路国境移動を全面的に禁止したままになっている。ビザランはできないはず。しかし事前のネット情報だとプーケット発のラノーン方向へのビザランツアーが催行されている。外国人に国境閉鎖されているのにどうやってビザランで滞在延長するんだ?いったいどんな魔法を使うのだ?その肝心の魔法の詳細はネット上で解説されてない。クラブリーのトム&アムツアーで聞くとラノーンでビザランはできないという。事前情報錯綜。行かなければわからない状況。こうなると逆に異様に興味がわいた。
ロック島珊瑚礁 島に宿泊して泳いでいくのでツアー代0円
で、こりゃおいしいネタになると踏んで、マレーシア方向国境には目もくれず、ミャンマー国境であるラノーンへビザランに向かう。ラノーンで2泊してスリン島キャンプの疲れが取れた頃、ソンテウ使って国境へ向かうボート乗場のサパンプラ港に向かう。ここには以前何度も訪問している。23年2月、地元の方(主にタイ在住や出稼ぎミャンマー人)は盛んに国境行き来していたが、港にある外国人用のイミグレ窓口は閉まっている。出国手続きできず、対岸へのボートに乗れない。外国人陸路国境移動禁止なのだから当然か。
だが、ちょっと待て。港に向かう手前にイミグレがあった。あそこで滞在延長できるのではないか。とりあえず事情聞こう。…とサパンプラ港手前にあるイミグレまで徒歩で1㎞ほど戻ってチェックする。やはりどうやらそこで滞在延長できるようだ。
サパンプラ港手前のラノーンイミグレ
滞在延長せずにオーバーステイを選択
しかし私がイミグレに行った最初の日は土曜日で、延長申請の窓口は平日のみと言われ、その日は申請できず。月曜に来るように言われたので、月曜に行くもその日はタイの休日マカーポーチャで窓口休止。その翌日3度目の訪問でようやく申請手続きができた。ビザランに平日も休日もないのに変だなとは思っていたが、その不安みごと的中した。
申請窓口で人はそんなにいないのにかなり待たされ、パスポートのコピーを外部のコピー屋で1枚5Bで取らされ、面倒な書類大量に書かされる。やっと私の順番になって、書類提出した。そしてその最後の最後に1900バーツ(7,410円)の請求。なんと私がやっていたのはビザランではなく、普通のイミグレでの30日滞在延長だったのだ。ビザランの滞在延長に費用はかからない。国境を往復するだけで自動的に無料で滞在延長される。やられた。ひっかかった。詐欺にあった感じ。1900バーツかかるならもっと早く行ってくれ。国境往復だけですむ陸路ビザランで無料で45日延長できる時に、何が悲しくて正規の30日、1900Bの延長申請せねばならんのじゃ。
メーソット~ミャワディー国境の橋
ラノーン滞在延長申請顛末2023
ラノーンでビザランはできない。タイ~ミャンマー陸路国境は外国人越境禁止なのだから当然か。代わりにイミグレで30日1900Bの延長申請できますよという間抜けな展開。それをプーケットのツアー会社がネット上で、高額のビザランツアーと題して客寄せしていただけだったのだ。普通の滞在延長を1900B払ってするくらいなら、何もせずにオーバーステイして出国時に罰金2日分1000B(タイのオーバーステイ罰金は1日500B)払った方がましだ。で、結局ラノーンで延長自体はできたのだが、1900Bもとられるというので申請はせずにイミグレ後にする。
3回もソンテウ使ってイミグレ往復して、大量の面倒な書類書かされ、長時間待たされ、最終的にこちら側から申請拒否。オーバーステイの選択する。味のある展開。その後。マレーシア方向にビザランしなおしという選択もあったが、超過はたった2日なのでオーバーステイのままに帰国を迎える。たぶん2~3週間オーバーステイになるのならマレーシア国境に行っただろうけど。
ラノーンではスリン島の疲れをいやすゆるゆる滞在と、ラクサワリン温泉と、99バーツ激うまカツカレー食いに行った感じだった。
タイで温泉。後ろのプールの湯温42℃。ラクサワリン無料温泉。
ラノーンで毎日食ってた99バーツ(390円)の激うまカツカレー。日本出国3カ月過ぎて日本食飢餓状態だったので天国の味。
オーバーステイ罰金1日500バーツ
そして帰国当日。オーバーステイ2日分の罰金覚悟で財布に1000B しっかり用意して、スワンナプーム空港のタイ出国イミグレ突入。しかし、何と罰金とられることなくそのままスルー。え?なんで?コロナ特別施策で大目に見てくれたのか?詳細不明。パスポートには滞在超過のタイ語のスタンプあったので、気づかずスルーというわけではなさそうだった。結果タイ90日間、ビザ代や滞在延長費用一切なく0円で平和に滞在、帰国した。
おいしいネタいろいろもらえた初めてのオーバーステイ体験だった。マレーシア国境方向にせず、ラノーン国境選択したのは今思えば正解だったような気はする。
びー旅つぶやき 日々の日記
13:46 2023/06/02
チャットGPTに書けない文章、それは優等生回答からかけ離れた偏屈目線の論調。何もないところから気まぐれに発生する異端の発想はAIの最も不得意とする分野。調べれば誰にでもわかる内容を書く正論の模範解答、もしくは他人のネタを上手にかすめて使うパクリ文章はAIに任せればいいい。なのでそのたぐいの書き手はたぶん将来不要になる。AI主流世代で必要とされるのは、ありふれた模範解答でなく、正論の裏の裏を書く、それでいて核心を突くオリジナル異端論調なのかもしれない。
ちなみにこのサイトに上がっているような文章はAIには書きにくい文章だとも思う。海外現地情報の場合、もとになるエビデンス自体がコアすぎて、ネットにも書籍にも皆無なのだから当然か。もっとゆるい市販ガイドブックレベルの多数派旅行情報ならチャットGPTの得意分野でいくらでも書けるとも思う。AI時代で重宝されるのはひょっとしてびー旅スタイルのフリンジストリーム?ただ端によりすぎて誰も必要としてない情報になっている反省は日ごろからしてはいるけど。