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フライトコモディティ化 LCCとフルサービスキャリア

びー旅ロード158フライトコモディティ化

LCCとフルサービスキャリア

フライトコモディティ化 Flight commodity

コモディティ化とは

2015/05/28

コモディティ化とはかつて先進的で付加価値の高い特別だったものが、時代の変遷と主にその付加価値を失い、ありふれたごく当たり前の日常必需品になることをいう。その一番の特徴は価格が安くなること。例をあげれば、かつて先進的だった洗濯機、冷蔵庫などの白物家電が、技術的な付加価値を失い、販売価格の下落と共に幅広く一般家庭に普及し当たり前の商品になったような例を指す。安価になることで生産者にとってはデメリットが大きいが、消費者にとっては誰もが気軽に利用できるので利点のみだ。

そしてフライトにもこのコモディティ化が始まって久しい。現在フライトという移動手段は当たり前のことで特別なことではなくなった。2012年日本にLCCが飛ぶようになり30年前には一部のお金持ちのみの移動手段だった飛行機が、誰にでも安く気軽に利用できる流れが今なお世界的に急激に進んでいる。飛行機だけが先進的でありがたいものではなく、バスや列車と同列の移動手段の選択肢の一つになりつつある。そしてそれは戻ることのできない不可逆な流れなのだ。

一方日本の国内線ではその流れに必死に抗おうとする既存大手航空会社とそれを後押しする日本独自の風土の航空行政が今盛んに水面下でせめぎあっている。


157. ハジャイ情報  びー旅.com  びー旅ロード2015  159. サムイ島雨季
このページは びー旅ロード 158. フライトコモディティ


クアラルンプール KLIA2

関連リンク
112. ANAとエアアジア   117. エアアジア日本撤退   123. バニラエア誕生の裏
127. 間違ったLCCの使い方    KLIA2   エアアジア予約    136.バニラエア減便

ANAホールディングス日本国内線値上げへの道

日本国内線は日本航空と全日空という大手2大勢力が価格競争しているようにも見えるが実際は全日空による運賃値上げ工作がじわじわ進んでいる。羽田のエア・ドゥ、ソラシドエア(スカイネットアジア航空)、スターフライヤー。これらはすべてANAグループ。さらに今後破たんに追い込まれたスカイマークの枠もANAグループの傘下になろうとしている。

成田国内線のピーチもバニラもANAの傘下。エアアジアジャパンを追い出してからは、ジェットスター以外に日本の国内線には第3勢力はいないといっていい。

見えにくくしてはいるが、今ANAホールディングスがやっていることは、自らが出資し社長を送り込んで実質的な経営主導権を持つ仲間内会社での路線の独占体制の作り上げだ。そして「やっぱりLCCではだめだった」という自作自演の行きつく先は運賃値上げ。国内線航空運賃の高値維持へと着々と足固めが進んでいる。今日本の空では利用者でなく航空会社の利益を優先させる選択がされようとしている。



成田空港第2ターミナル クアラルンプール行エアアジアX

 


LCCとフルサービスキャリア


私も付加価値の高い価格の高いフルサービスフライトはあっていいと思う。ただ利用者に選択肢は残されるべきだ。路線独占して選択肢を無くして一方的に高値を押し付ける旧態依然の方法はもう時代にそぐわなくなっている。

機材の軽量化が進み燃費がよくなり、インターネットの普及がチケット販売の無駄なコストを大幅に減らした。その結果、ここ30年でフライト利用者1人当たりの客単価(旅客運行コスト)が劇的に下がり、航空機の利用者数も途上国を中心に急増した。そして沢山の人が利用すればさらに客単価は下がる。

しかし日本国内線だけがその流れに取り残され、LCCとフルサービスキャリアの国交省を巻き込んだ独自の不自然なせめぎあいが続いている。安全基準を維持したまま運航コストを下げることはできているのにその分を利用者に還元しようとはせずに無駄なサービスを理由に高値を持続させようとしている。

15年6月に再出発を目指していたエアアジアジャパンの復活は官民挙げての必死の反体制勢力の抵抗でまだ先になりそうだ。だた真の意味での利用者の利益になる価格競争が行われるには、エアアジアのような既存大手に転がされない完全に独立した第3勢力の参入以外にはない。


成田空港第2ターミナルの中国東方航空

短時間フライト 付加価値の付きにくい国内線

余計なサービスや特別待遇なんてどうでもいいのでとにかくそこに安く行きたい。昨今フライトに求められるニーズにその一面が増えたことはおそらく間違いがない。フライトを頻繁に利用すればするほどそういう傾向は強くなる。特に1時間程度の日本国内線フライトに豪華な機内食や機内エンターテイメントが必要かどうかは微妙。やはり少なくともその利用の選択は搭乗者側にあるべきだ。

もともとLCCフライトは成田~関空のような混雑路線の大量輸送に向く。そしてそういう近距離混雑路線には航空会社が自己満足でやるサービスはあまり必要とされいないのではないかとなんとなく思う。

過去エアアジアジャパン運行の際、ANAから出向した日本人スタッフが成田~関空を飛ばせず、名古屋~釜山などピントのずれた閑散路線を無駄に就航させて搭乗率が目標に達さないのは当然のことなのだ。

当時のエアアジアジャパンに国内ドル箱路線を飛んでいたジェットスターやピーチとの搭乗率の差が出るのは当たり前だ。高い搭乗率実績が出ると提携解消して追い出せなくなるのでわざと閑散路線を飛ばせたかった事情はあったのだろうけど。


羽田空港 クアラルンプール行エアアジアX

エアアジアQZ8501事故の原因

エアアジアジャパン日本就航当時の2012年のように、2015年5月現在のエアアジアの日本国内線復活の展開は順風満帆という感じではなくなった。

2014年12月28日インドネシアエアアジアのQZ8501便墜落事故が起こる。そして乗客155人乗員7名全員が死亡したとみられる(現在まだ行方不明者がいる)。エアアジアにとっては1993年設立以来初めての大規模死亡事故だった。

インドネシア気象気候地球物理庁は「悪天候が事故の一因となった」とする報告書を公表している。フライトレコーダーの解析によると、積乱雲の乱気流で機体が急上昇して制御不能になり失速した可能性が高いとのこと。

この状況からみてQZ8501便墜落事故はエアアジアが安全基準に満たない運行をしていたから起こった事故ではないと見るべきだと私は思う。この積乱雲の乱気流もそうだが、悪天候着陸時の予想できないダウンバーストなど、LCCだろうがフラッグキャリアだろうが関係なく事故は不可避だ。フライトにはもともとそういう避けられない事故がごくわずかの確率で存在する。

米国のとある統計によると航空機に乗って死亡事故に遭遇する確率は0.0009%。自動車に乗って死亡事故に遭遇する確率の33分の1以下らしい。そしてこの確率は大手航空会社もLCCもほぼ変わらない。



成田空港第2ターミナル 4階出発階

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エアアジアジャパン復活への道

QZ8501便墜落事故が起こった時、日本の各メディアでは思ったより冷静にうけとめられていた。しかしさらに続いて2015年3月24日、ルフトハンザ航空傘下LCC、ジャーマンウイングス9525便がフランスアルプスに墜落、乗客乗員150人全員死亡という事故が起こる。

これらの事故により、私はてっきり「だからLCCは危険だ」の大合唱になるのかと思ったが実際はそういう展開にはならず。それはこれまで実際にエアアジアフライトを多くの方が利用していて、格安で快適であることを体験、実感していた背景があるのだろうなとも感じた。

私を含めて日本人にエアアジアファンはきっと思ったより多くいるのだ。エアアジアジャパンが国内線を短期間でも飛んで、多くの日本人が快適で良心的な格安フライトを実感できたということは大きい。「この事故を機に倍額払ってみんなでフルサービスキャリアに乗ろう」という流れにはならず。やはりフライトコモディティ化は不可逆なのだ。

エアアジアジャパンが楽天18%、ノエビアホールディングス9%、アルペン5%の出資で再生に向けて動いている。2015年6月の就航を目指していたが「ぜってえ飛ばせねえ」の国内運賃を意のままに操作したい抵抗勢力の妨害が強く先送りされている。個人的にはエアアジアジャパン復活を強く望む。






フルサービスキャリアってなに?

フルサービスキャリアの利点とは何だろう。まず第一に機内食やドリンクが無料で出される点。しかし国内線1時間のフライトでたったこれだけのために3倍4倍の運賃を払う価値はどう考えても微妙。写真右は2014年11月エアアジア成田~クアラルンプール片道プロモ燃油込9000円フライト搭乗で3席独占で寝転がってのフライトの様子。

さらにフルサービスキャリアにはクラスによるサービスの差別化がある。しかしファースト、ビジネスクラスは航空会社が勝手に作り上げたヒエラルキーでそれに従うか従わないかは自由であっていい。このヒエラルキーは言い換えるとその航空会社にどれだけぼられているかのバローメーターとも言える。私には他人が勝手に作ったどうでもいい階級には全く興味がなく、そこにびっくりするような大金を使う価値をどうしても見いだせない。

旅のスタイルは人それぞれ。私はエアアジアが気まぐれにやるプロモを逃さず捕まえるのでバンコク往復燃油込20000円というようなフライト(画像下)で現地入りする。荷物の少ない私は機内持ち込み荷物だけで済ますので預け荷物の追加料金もかからない。さらに私は7時間の国際線フライトでも機内食や水を全く頼まず断食で済ますことも苦にならない。逆にその苦行が旅の味にもダイエットにもなる。実際は隠れて弁当食ってたりするんだが。

今のLCCは進化し続けているので、エアアジアXの場合5年くらい前までなかった機内誌もタブレット型機内エンターテイメントも機内免税品販売もある。大手のマイレージサービスに相当するBIGというポイントサービスもあり特典航空券無料フライトも存在する。私はその無料フライトをすでに4回も経験している。何よりLCCフライトはフルサービスキャリアでは決して得られない味のあるネタに遭遇し続けることができる。格安フライトで現地入りしても現地の山や海はその旅人を差別はしない。


成田~ドンムアンのプロモの燃油込片道9900円の例。IATA運賃エコノミ片道は約10万円燃油別。

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●びー旅つぶやき


11:33 2015/05/28
バンコクバンスー Bang Su 駅発チェンマイ新幹線(距離約670km)が日本製になることが決定した。現地バンスー周辺では結構な勢いで工事進行中なのにそんな重要なことがまだ今まで決まっていなかったことにびっくり。

今回は中国やドイツにもっていかれなかったようだ。新幹線のみならず、これらの海外インフラの受注は巨額の金が動くので、実績を作る意味でも日本にとって大きな一歩。ブンタウ~ダウェイインドシナハイウェイやミャンマーやインドネシアのインフラなどその手の市場は広がりが大きい。

消費税増税で一般市民を追い込むよりこういう方向で埋め合わせはできないのだろうか。消費税増税10%がしれっと決められているが、過去の失策の埋め合わせを今になって庶民に押し付けているように見えるのは私だけだろうか。

子育て支援の前に若い世代が幸せになる政策をとらねば日本の人口は減っていくばかりだ。酒もたばこもやらない。車にも海外旅行にも恋愛さえも興味がない。今の若い世代にはそういう方々が増えているとのこと。なぜか聞いてみたら、いろいろ理由はあるものの、生活にいっぱいいっぱいでそういう余裕がないためらしい。若者は幸せでないと子供は産まない。一部の企業に金があふれていても人口が減っていく国は長期的に衰退していく。

●びー旅つぶやき

18:30 2015/05/24
びー旅本編の「第12回バンコク」情報が古くなったので最新版「第30回バンコク」に更新しようと思う。バンコクページは古いつくり方なので見てくれも寂しいし。急ぐ理由もないので暇見てゆるゆる作るつもり。

情報サイトを作る場合、誰も行かないタイの地方情報よりバンコク情報優先するのが常道。しかしなぜかこのサイトではそういう鉄板エリアが後回しになる。また一般的にコアな地域の情報を公開する個人サイトは、べたな定番観光地は触れない傾向あるのだが、びー旅.comは西アフリカとハワイが同居する若干変わった情報サイト。

コアなエリアのリサーチの視点で定番スポットを切り込むので存在価値があるのかもしれない。びー旅のここひと月の国別訪問数ランクは1. 日本 77.8%、2. タイ 9.6%、3. インドネシア 2.2%、4. カンボジア 1.6%、5. マレーシア 1.4%、6. 米国 1.4%、7. ベトナム 1.0%。



シリア パルミラ遺跡

●びー旅つぶやき

10:12 2015/05/21
5月20日、イラクなどで遺跡の破壊行為を繰り返しているIS(イスラム国)がシリアのパルミラを制圧。イスラム国によるパルミラ遺跡破壊が懸念されている。

2:36 2015/05/21
バンコクのレートのいい両替屋スーパーリッチの新店舗が3店オープンした。BTSスカイトレインオンヌット駅(Exit1)、ナナ駅(駅階下)、ペッブリ駅(Exit1)で営業中。今のタイではもれなく現地ATM手数料150~180THBとられるようになったので、クレジットカードでATM使うより、このスーパーリッチで日本円を両替したほうが多くの現地通貨を手にできる。



157. ハジャイ情報  びー旅.com  びー旅ロード2015  159. サムイ島雨季
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ヒマラヤインパクト
パプアインパクト





びー旅ロード目次


145. ツアーと個人旅行
146. 東京シャトルネット予約
147. ひこうき雲エピローグ
148. 南国爽風エピローグ
149. ドンムアン空港格安食堂
150. カオサンからドンムアン
151. バンテアイチュマール
152. カンボジア5大遺跡
153. サンボープレイクック
154. プレアヴィヒア寺院遺跡
155. コーケー遺跡
156. 大プリアカン
157. ハジャイ空港
158. フライトコモディティ化
159. サムイ島雨季
160. 新宿格安ホテル
161. ジェットスター予約
162. インドネシア新幹線

びー旅ロード2013
びー旅ロード2015



成田空港第2ターミナルイミグレ後のレストランだとかつ丼1100円。


第2ターミナルビル地下1階のレオツーののり弁なら税込298円。



セキュリティゲートにお茶持って通過できないのでここで食べる。カラのペットボトルは持ち込めるのでセキュリティ通過後、ウォータークーラーで給水すれば無料の機内渇水対策になる。待合ゲート前の売店にお茶は売っているが割高。また機内でも水は買えるが4リンギ。



エアアジア成田第2のカウンターは4階Nカウンター


成田発エアアジアXの持ち込み荷物のチェックはさほど厳密ではない。本当なら制限は7kg。私は上の荷物を機内に持ち込めた。関空は厳しいらしい。文句言われたら中のものを取り出してポケットに入れればいいだけなんだけど。



EUに乗り入れの禁止航空会社はガルーダインドネシア航空、エアファスト、マンダラ航空、インドネシアエアアジア、プレミエアーを除く国内全社。なので事故を起こしたインドネシアエアアジアは乗り入れ禁止航空会社ではない。上はソロン空港のエクスプレスエア。


インドネシア上空 熱帯地方の強風豪雨は強烈。


コモド空港のスカイアビエーション


イオンカード(WAON一体型)
海外ATM利用にはVISA・Master提携カード必須。年会費無料。電子マネーWAON一体型カード



ホアランポーン駅の南方面行き長距離列車。奥はオリエンタルエクスプレス。


スワンナプーム空港


タイのコンビニに日本風カツカレー45B(162円)。しょぼいが価格を考えるとぎりぎり許容範囲。



バンコク~ヤンゴン2ドル航空券は空港税25ドル取られる。


2015年1月時点ですでにバンスー近郊で大規模都市整備。バンコクチェンマイ新幹線とは別の郊外高速鉄道SRTダークレッドライン Commuter rail Dark Red Lineも工事進行中。



2014年12月のピピ島。ピピ島情報も古くなったので更新したい。



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