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肉食の罪 海外旅行とベジタリアン
日本ではあまり見かけない豚の丸焼き カンボジアプノンペン オルセーマーケット
日本にいてあまり接することのない方々に「ベジタリアン」という人たちがいる。菜食主義者ともいい、決して肉を食べない人たちのことだ。だが日本を出ると「ベジタリアン」の存在はかなり一般的であちこちでお目にかかる。国際線の機内食では日本食はなくても、ベジ食はたいてい用意されている。
海外で出会うベジタリアンの肉食拒否の姿勢は厳格で徹底している。宗教的な背景があることもあって、彼らは肉食を完全に排除した食生活で生涯をおくる。日本人の感覚でダイエットで短期間限定などという生易しいものではなく、死ぬまで一切肉を口にしない。メタボが蔓延する国ではなかなか実感できない生活でもある。日本人の典型例にもれない私には、彼らの真似など到底できない。しかし海外を放浪するようになって「何で菜食主義なのか?」という疑問に少なからず自分なりの回答が得られるようになった気はする。日本での日常生活では実感できない肉食の裏側にある「肉食の罪」を実感する光景を、海外では目の当たりにすることが度々あるからだ。 |
さばいてない生きたままのものもある |
豚足定食 バンコク |
日本では牛肉も豚肉も、「生き物」の肉ということを実感して食べることはさほどない。スーパーで売っている食肉はきれいな切り身になっていて生き物だったことを想像させる痕跡はよほど意識しない限り感じられない。現在の日本で一般人が屠殺(とさつ)現場を目にすることは皆無なのではないか。世界では1秒に牛3頭、豚5頭、鶏1100羽、食肉用に屠殺されているとのこと。ネット上に画像はあるがとてもリンクできない画像だったりする。そしてそういう肉食の暗い一面は日本の日常生活ではほとんど接することがない。食肉産業の妨げにもなるという理由はあるのだろうが、知らずにいることがありがたいことなのか判断は微妙。 |
食べられる前の平和なひと時 カンボジア ストゥントゥレン郊外で
食べられる前の平和なひと時 その2 |
某国で大型トラックに30匹だかの血まみれでぐったりした豚が折り重なるように積まれて運ばれていて一瞬目を疑った。別な日に原付バイクの荷台に同じようにぐったりした血を流した豚をくくりつけて疾走する光景にもであったこともある。暑い国で冷蔵庫があまり普及していない場合、肉の冷凍保存は一般的でないので、食べる直前まで生かしておいて、殺してすぐ、腐る前に食べる方法がとられる。
現地の市場でも豚が生で原型に近い状態でつるされている場合もあれば、鶏が生きたまま足を縛られた状態で並んでもいる。
私は日本にいて「肉食の罪」を感じたことは今のところまだない。しかし海外でそういう光景を実際に見てしまうと、やはりそこには「罪」はあるなと実感する。ベジタリアンがなぜ肉食をしないのか、なぜ昔の(今も?)お坊さんが菜食主義なのか、その理由も問答無用に理解ができた。 |
私は菜食主義を勧めるつもりも自分がするつもりもない。酒もタバコもドラッグもやらないが、その分食い意地がはっているので肉を食べない生活はやろうと思ってもできない。やったとしても多分続かない。しかし、私自身思っていても実行できないことを、自らの信念でストイックに実行できるベジタリアンに対する気持ちは、その罪を知った後、少し変わった。 |
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はみ出し情報 |
- 新型インフルエンザ、首都圏で感染確認、近畿では蔓延中。予防策はよく寝てよく食べてストレスをためないこと、うがいと手洗いの励行、マスクの着用だそうだ。そんなこと今さら…の内容。渡航の判断はそれぞれなので「渡航自粛」も、「注意して渡航」もあっていいと思う。
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