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途上国の子供の笑顔
前のびー旅ロードへ アンコールワット遺跡内の子供 次のびー旅ロードへ
発展途上国といわれる国々で暮らす子供たちへの我々日本人の一般的認識は、TVやネット情報に囲まれている状況では「かわいそう」という言葉に象徴されるマイナスイメージがまず頭に浮かぶ。貧しい国で「幸せ度」でいえば日本よりずっと低い、恵まれない国の子供たちという一般的なイメージだ。
それはそれで確かにその通りで間違ってはいないのだが、実際に訪問してそこに暮らす子供たちをじかに見て、そうではない、日本にいて感じなかった不思議な感じを受けることがよくあった。はたして本当にかわいそうなのだろうかという別な感覚だ。それは「かわいそう」などという概念からはおよそかけ離れた生き生きとした子供達の笑顔だった。 |
シェムリアップおみやげ売り少女 |
タイ-カンボジア、ポイペト国境開通(1998年頃)間もない頃のカンボジアへ、陸路でシェムリアップへ行くのがはやりだした時のこと。当事今のように道も良くなく、陸路でバンコクからシェムリアップへ行く観光客も今よりずっと少なかった。
内戦や地雷といったイメージが先行していてその頃はまだカンボジアは危険な国のように思われていた。そして当事カンボジアは平均寿命が50.4才という国だったのでもともと子供の数が多かった。
雨季にできた天然プールで水浴びする子供 この生活が笑顔の源になっているのかも |
小さな村にも子供たちが常に飛び回っていて、悪路を進むピックアップトラックやバスの中からいたるところで元気に遊ぶ子供たちを見かけた。その当事は外国人の乗ったミニバンバスがまだ少なく、子供たちには珍しかったらしく、私たちの乗ったバスを見つけるたびにトロトロ悪路を進むバスに向かって数人の子供たちが全力でかけよって120%の笑顔で手を振った。
下は3才、上は12才といった子供たちだ。その集団の笑顔の勢いに「はっ」とした。どんなに気難しい旅行者もあの勢いと笑顔で手を振られたら自然と手を振り替えしてしまう不思議な勢いのある笑顔だった。たぶんその頃カンボジアでバスやピックアップトラックに揺られた経験のある旅行者なら「ああ、そういえば…」と思い当たると思う。 |
ふと考えてみてああいう子供の腹のそこから湧き上がってくる力いっぱいの笑顔って日本であまり見かけないことに気づく。なので多分私は「はっ」としたのだと思う。カンボジアに比べれば日本はたいていの欲しいものは手に入り、便利で、暮らしやすい恵まれた環境にあるはず。なのになぜかああいう力いっぱいの子供の笑顔をあまり見かけない。幸せ度(GNPなどの数値?)でいえば日本のほうが圧倒的に幸せであるはずなのに。
お祭りのメリーゴーランド ラオス デット島
なぜなのかいろいろ考えたがいまだに回答は得られていない。小学、中学受験で小さい頃から競争強いられ、挫折や失敗を知り、集団になじむために本音と建前を使い分け、いい子になってレールを上手に難なく進む。物質的には何不自由なく育っていても常に何かが足りないと感じる。たぶんそれらも子供らしい笑顔が減っていく一因なのだと思う。私は日本よりカンボジアの子供の方が幸せだとは決して思わないが、日本人が上から目線で彼らをかわいそうがる立場にいるのかは判断は微妙だとも思う。
ちなみに5年ほど前から子供たちは外国人バスを見かけてもあまり手を振らなくなった。理由は単純。珍しくなくなったから。道も良くなりバスもスピードが速くなったのでかけよってる暇なくバスは走り去ってしまうという事情もある。個人的には少し残念。 |
金髪が珍しいようで食事の間付きまとわれる。引き離すと泣くので宿の人もほったらかし。 |
アンコール遺跡群に必ずいた物乞い少年や、自称ガイドの生意気な少年も今はいない。カンボジアの味が発展とともに薄まっていく。現地の人たちにとってはいいことなのだろうけど…またここ30年でのカンボジアの平均寿命の延びは大きく上向いており、79年に31歳だった平均寿命は98年に50.4才。08年には60.9才(男性59.0才、女性62.6才)になっている。この国が20~30年前といかに変わってきているかの指標ともいえる。 |
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はみ出し情報 |
- 09年10月22日VISTAの後続バージョンウィンドウズ7登場。最近はHPやDELLから3万円台のモバイルPCも出現中。XP搭載の低価格路線さらに進みそう。
- 6月19日シンガポールケロシンが80$前後まで上昇。日系は7/1より3ヶ月間燃油税消滅決めたがTGは消滅見送り。10/1には日系燃油税復活もありそう。7・8月は航空券の高い時期なのでいまひとつ利用者に割安感は感じられない。
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