びー旅ロード 2009 No.025
本文へジャンプ びー旅.com 
             




海外旅行にいけなくなる日
詳細はこちらへ


カンボジアでキャッシング
詳細はこちらへ



 

途上国の子供の笑顔



 前のびー旅ロードへ   アンコールワット遺跡内の子供    次のびー旅ロードへ

◆途上国の子供の笑顔                2009年6月23日(火)
発展途上国といわれる国々で暮らす子供たちへの我々日本人の一般的認識は、TVやネット情報に囲まれている状況では「かわいそう」という言葉に象徴されるマイナスイメージがまず頭に浮かぶ。貧しい国で「幸せ度」でいえば日本よりずっと低い、恵まれない国の子供たちという一般的なイメージだ。

それはそれで確かにその通りで間違ってはいないのだが、実際に訪問してそこに暮らす子供たちをじかに見て、そうではない、日本にいて感じなかった不思議な感じを受けることがよくあった。はたして本当にかわいそうなのだろうかという別な感覚だ。それは「かわいそう」などという概念からはおよそかけ離れた生き生きとした子供達の笑顔だった。

シェムリアップおみやげ売り少女

タイ-カンボジア、ポイペト国境開通(1998年頃)間もない頃のカンボジアへ、陸路でシェムリアップへ行くのがはやりだした時のこと。当事今のように道も良くなく、陸路でバンコクからシェムリアップへ行く観光客も今よりずっと少なかった。

内戦や地雷といったイメージが先行していてその頃はまだカンボジアは危険な国のように思われていた。そして当事カンボジアは平均寿命が50.4才という国だったのでもともと子供の数が多かった。


雨季にできた天然プールで水浴びする子供 この生活が笑顔の源になっているのかも
小さな村にも子供たちが常に飛び回っていて、悪路を進むピックアップトラックやバスの中からいたるところで元気に遊ぶ子供たちを見かけた。その当事は外国人の乗ったミニバンバスがまだ少なく、子供たちには珍しかったらしく、私たちの乗ったバスを見つけるたびにトロトロ悪路を進むバスに向かって数人の子供たちが全力でかけよって120%の笑顔で手を振った。

下は3才、上は12才といった子供たちだ。その集団の笑顔の勢いに「はっ」とした。どんなに気難しい旅行者もあの勢いと笑顔で手を振られたら自然と手を振り替えしてしまう不思議な勢いのある笑顔だった。たぶんその頃カンボジアでバスやピックアップトラックに揺られた経験のある旅行者なら「ああ、そういえば…」と思い当たると思う。

ふと考えてみてああいう子供の腹のそこから湧き上がってくる力いっぱいの笑顔って日本であまり見かけないことに気づく。なので多分私は「はっ」としたのだと思う。カンボジアに比べれば日本はたいていの欲しいものは手に入り、便利で、暮らしやすい恵まれた環境にあるはず。なのになぜかああいう力いっぱいの子供の笑顔をあまり見かけない。幸せ度(GNPなどの数値?)でいえば日本のほうが圧倒的に幸せであるはずなのに。


 お祭りのメリーゴーランド ラオス デット島

なぜなのかいろいろ考えたがいまだに回答は得られていない。小学、中学受験で小さい頃から競争強いられ、挫折や失敗を知り、集団になじむために本音と建前を使い分け、いい子になってレールを上手に難なく進む。物質的には何不自由なく育っていても常に何かが足りないと感じる。たぶんそれらも子供らしい笑顔が減っていく一因なのだと思う。私は日本よりカンボジアの子供の方が幸せだとは決して思わないが、日本人が上から目線で彼らをかわいそうがる立場にいるのかは判断は微妙だとも思う。

ちなみに5年ほど前から子供たちは外国人バスを見かけてもあまり手を振らなくなった。理由は単純。珍しくなくなったから。道も良くなりバスもスピードが速くなったのでかけよってる暇なくバスは走り去ってしまうという事情もある。個人的には少し残念。

金髪が珍しいようで食事の間付きまとわれる。引き離すと泣くので宿の人もほったらかし。

アンコール遺跡群に必ずいた物乞い少年や、自称ガイドの生意気な少年も今はいない。カンボジアの味が発展とともに薄まっていく。現地の人たちにとってはいいことなのだろうけど…またここ30年でのカンボジアの平均寿命の延びは大きく上向いており、79年に31歳だった平均寿命は98年に50.4才。08年には60.9才(男性59.0才、女性62.6才)になっている。この国が20~30年前といかに変わってきているかの指標ともいえる。

Booking.com

はみ出し情報
  • 09年10月22日VISTAの後続バージョンウィンドウズ7登場。最近はHPやDELLから3万円台のモバイルPCも出現中。XP搭載の低価格路線さらに進みそう。
  • 6月19日シンガポールケロシンが80$前後まで上昇。日系は7/1より3ヶ月間燃油税消滅決めたがTGは消滅見送り。10/1には日系燃油税復活もありそう。7・8月は航空券の高い時期なのでいまひとつ利用者に割安感は感じられない。



海外ゲストハウス利用術
詳細はこちらへ



バンコクホテル格安情報

   

新型インフルエンザと海外旅行     肉食の罪      運び屋ビジネス    海外格安宿ゲストハウス宿泊術


金髪の日本人は子供にとって珍しいパンダ ニカラグアで現地の小学生と  カンボジア ストゥントゥレン 学校に行けない子供もたくさんいる。



カンボジアの子供 撮影は2007年と最近。残念ながら10年前の120%笑顔の画像はない。
TVで「途上国のかわいそうな子供たち特集」は見かけるが、悲惨な状況をカメラでとって「かわいそう、かわいそう」という前に制作費の百分の一…、いや千分の一でも被写体となっているかわいそうな子供に渡せばいいのにと思うのは意地悪な見方だろうか?おそらく取材スタッフ1人の1泊の宿代で彼らは劇的に救われる。

でも状況が改善する額のお金を渡したら、もうかわいそうな状況は撮影できなくなるだろうから、そうならない程度の小銭の出演料で済ましているんだろうなと勝手に想像する。そんなことで根本解決にはならない…の想定問答集のセリフも用意されていそう。ただ彼らの「不幸」で稼いでいることは確か。現地のコーディネーターがウハウハで活躍している様子も目に浮かぶ。見方によっては残酷な番組だ。

仮に我々が「かわいそうだから渡してね」と寄付をしたとしても、渡そうと思っている本人にはほとんど現金は渡らず、間に入った鋭い方々のフトコロに入っていくというのもよくあるパターン。また視聴者向けに絵になる極端な例が挙げられるので、途上国のすべての子供が救いようのないかわいそうな状況にあるように誤解もされがち。しかし実際は途上国の子供たちが一様に涙を誘うほど不幸だというわけでは決してない。

物質的な豊かさだけでは計り知れない、幸せの要素はたぶんあるのだと思う。かの国の子供のあの強烈なパワーのある笑顔がそれを示しているような気がなんとなくしている。


びー旅ロードトップへ

びー旅.comトップ   サイトマップ   バンコク   ピピ島  アンコールワット


Booking.com