2024年2月19日(月)
シアヌークビルは巨額の資本が投入され開発は進んだ。しかしそれが経済として正常な回転するに至ってない。コロナのせいにして解決させようとするが、もっと根本的なところに読み違えがあるような気はする。金でほとんどのことは解決できる。しかし巨額の資本で築き上げた箱に客が押し寄せるかどうかという一番肝心なところは金で解決できない部分を多く含む。
コロナをはさんでシアヌークビルSEZに製造業が進出、海に面したリゾート地でホテルやカジノなどの観光への投資が加速した。2020年6月までの4年間で70億US$を超えた建設投資のほとんどは中国企業によるもの。ただ中国からの投資を引きつけてはいるものの、客の入らないホテルの資産価値はゼロに等しい。なので買い手のつかない不動産物件が街にあふれるのだ。そしてそれが今後見込まれるシアヌークビルの経済成長にも大きな影を落とす。
私はラオス中国鉄道も、コラート高速鉄道も、ホンサ発電所も、プノンペンの都市開発も中国はある程度の成功をなしえていると体感したが、ここシアヌークビルにだけはそうでない違和感を感じた。
上の中国資本高層ビルは5階くらいまで鉄骨むき出しの工事中。中断したままで放置されている感じだった。他同様ビル多数。
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シアヌークビルの風景
中国資本で激変 魔境シアヌークビル突入
15:11 2024/02/20
昨日2024年2月19日、シアヌークビルのホテル環境があまりよくないので、1泊でプノンペンに戻ることにする。宿泊の宿から駅まで3㎞と思っていたら、グーグルマップで測ったら4.9㎞あった。宿探しで歩きまわるのでトータルでは6㎞くらいは歩いている。疲れるわけだ。前回2018年2月ビクトリービーチのほうを回って全滅だったので、今回はプサールーへ直行するルートで市内へ向かう。駅近くにもホテルはたくさんあるが1泊40US$という感じなのですべてスルー。前回泊まったプサールー近くの10US$の宿をとりあえず目指す。おととい2月18日の話。
途中に以前なかった高層ビルがたくさんあって驚くが、少し違和感。ビルの3分の1くらいが工事途中中断してそのまま放置されている。鉄骨むき出しのまま錆びついている。上階は完璧な仕上がりの高層ビルなのに5階くらいまで鉄骨むき出しの未完成状態。コロナのせいもあるのだろうけど、それにしても…という感じだ。
さらに、完成したホテルも多くが客皆無で閉店休業状態。営業する意味ないので部屋でなく、ビルまるごと貸出の看板が多くあった。明らかに供給過剰状態。
異次元世界体験中
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中国資本開発の失敗例?
泥ビーチしかないシアヌークビルにカジノと名前つければ湯水のごとく金を使う金持ちが集まってくると考えるのは浅すぎないか。タイで1泊10$で極上ビーチ体験できるのに、カンボジアのテンション低い泥ビーチに300$払うのは金持ちじゃない。ただの情弱だ。
私の場合も1泊15ドルの価値はとてもないと早々脱出決める。町全体にぼったくり態勢が完備されている状態で「1泊30ドル安いわね」という方なら問題ないのかもしれないが、「カンボジアで1泊30ドル誰が出すんだ?」という旅行者も少なくはない。客が集まらないのはコロナのせいとされる傾向あるも、私はそれだけでない根本的な読み間違いがあるような気がする。
私は今回の旅で、タイ、ラオス、カンボジアとめぐって中国援助の経済発展の成果を体感してきたが、このシアヌークビルだけは失敗だったのではないかという疑問が残った。メアリーチェンダの1泊4ドルの宿があったころならかろうじて行く気になるが、コスパの悪い中国系の15ドルの宿しかないなら今後もうシアヌークビルに行くことはないなと感じた。興味のない私にカジノは全く響かない。
結局前回2018年に泊まった10US$の宿はコロナ消滅していた。中国系のホテルは成金趣味で1泊30US$とか言ってくる。豪華でなくていいので快適なホテルはないのか。プサールー方向に中国系ではあるが1泊15US$の宿を複数見つける。最低宿泊ラインを協定したようにそれ以下のホテルが見つからない。へとへとになって15US$の宿でまともそうなところを選んでチェックインした。フロントで全く英語が通じない。中国語が通じるわけでもなく、クメール語オンリーだった。
●シアヌークビル過去ログ
2004年12月19日シアヌークビル パスポート紛失体験
シアヌークビル2011
宿泊のホテルからの眺め
シアヌークビル中国系ホテルの難点
中国製エアコンの利きが悪く蒸し暑い。冷蔵庫もない。近くの街宣車並みの拡声器アザーンもどきがうるさい、Wi-Fi遅く、夜になるとつながらなくなる。フロントで英語が全く通じない。私の泊まったホテルの難点はそんなところ。欧州バックパッカーを相手にしたかつてあったゲストハウスの独特のゆるさがないのもいたい。
街の雰囲気も「どんどん金使え。金使わない旅行者は帰れ」というなんとなく居心地の悪い雰囲気があった。ある意味詐欺グループのアジトには最適と言えるかもしれない。
シアヌークビルにかつてあった10ドル前後の宿は、コロナと中国資本の大波ですべて壊滅。中華系のホテルは基本1泊30US$~。探して何とか15US$という感じ。
シアヌークビル
当日日記 旅ログシアヌークビル2024
8:39 2024/02/19
今シアヌークビルのバスターミナルでプノンペン行のミニバンバスに乗って出発待ち。8時に乗って今一通りロン島スピードボート港など市内周遊ツアーやって客を乗せて満席状態。実際の出発は9時という感じ。でも無料で市内周遊してくれるのは大歓迎だけど。プノンペンまで最初の言い値15US$。交渉で10US$になる。
シアヌークビルに連泊するか迷ったが、テンション低い泥ビーチ。しかも町全体がぎらついたぼったくり状態なので早々脱出決める。以前のように1泊4US$の宿があるならしばらくいるがコスパの悪い中国系ホテルに1泊15US$は連泊する価値なしと判断。ネットも遅く、今朝はつながらなかった。近くに大音響鳴らす地元モスクのようなものあり時間限定でうるさい。
プノンペンまでの帰りはまた駅まで歩くのだるいので、宿から徒歩10分にあるバスターミナル発のミニバンバスにする。今後の展開考えてコンポントムまで一気に行くことも検討したが20US$と言われて断念。ちなみにロン島スピードボートは往復で25US$だそうな。どのみちこの辺の島はどこもテンション劇低で金ばかりかかるエリアなので深追いせず脱出決める。
シアヌークビルの変容もプノンペンに劣らず激変していて、宿は最低15US$。2018年に泊まったホテルはコロナ消滅していた。メアリーチェンダのあったビクトリービーチ安宿エリアは前回訪問時チェックして全滅だったのであえて行かず。
今日は朝から晴れてはいるが雲の多いいまいち天気。シアヌークビルへはカンボジア鉄道体験のために往復しただけになってしまった。今思うにココンからシアヌークビルへ直行せずによかったかも。昨日の5㎞炎天トレッキングがきいた。プノンペンの宿で少し休もう。列車では6時間かかったがミニバンバス直行なのでもう少し早くつきそう。車内のクメールポップスがうるさい。今ガソリンスタンドによっている。客を乗せてから給油するのがかの国スタイル。
サービスエリアでの食事休憩
10:55 2024/02/19
今停車して空気入れしている。3分ほどで出発。さっきまで満席だったが、48号線分岐でココン方面行チャーン島に行く欧州組が離脱したので乗車率50%となる。48号線分岐少し過ぎたところで15分休憩あり、朝飯何とかありつけた。定食1万と割高だったけど。有料高速たくさんあって料金所くぐりまくっている、ただ道はいい。
ビーチリゾートに行って海を全く見ずに1泊で引き返す。テンション低い泥ビーチというのがわかっているので。ハイテンションサンゴ礁ならもういやというほど味わっている。そのあとなのでただぼられるだけのリゾート避けるのは当然か。外は曇り。移動日なので問題ない。
シアヌークビル鉄道駅
プノンペンに生還
20:01 2024/02/19
夜のチョコアイスが強烈にうめえ。今プノンペンの1泊8US$の宿で扇風機の風にあたる。今の気温夜の8時過ぎなのに31℃と笑う状況。今日半日かけてシアヌークビルのぼったくり結界から脱出する。シアヌークビル滞在は結局1泊のみだった。また快適な格安ハイテンション生活に戻る。
金さえあればなんでもできると思っている小金持ち旅行者は気づいていない。そう思うことは金使わないと何もできないことと紙一重だということに。さらに海外旅行の場合、金さえあればなんでもできるモードの方と、彼らをカモにする方々とかかわりを持つと、安いほうが楽しい海外旅異次元体験にたどり着くことは決してない。高いのにつまらない旅に行きつく。
シアヌークビルは今回ラオスやカンボジア回った中で唯一中国資本援助の失敗例なのではないかと町を歩いていて実感した。
プノンペン2007 プノンペン2009 プノンペン2015
プノンペン2016 プノンペン2018
プノンペン 2024年2月19日(月)曇 旅82日目
- 出費詳細
- プノンペンバス10US$ 豚煮込み定食1.0 コカコーラ缶0.5 ローストチキン0.5 ソムタム0.8 バゲットサンド小0.4 ゼロコーラ2缶0.4 氷0.5 チョコアイス0.25
- 宿泊代
- プノンペンホテル 8US$
- 合計
-
4.35万R+18$ 37円計算(4,309.5 円)
1円= 27.169 KHR/ 1 KHR = 0.03681円 2024/02/17 13:55
1円= 0.006657 USD/ 1 USD = 150.23円 2024/02/17 13:55