コロナ五輪の代償
2021年8月9日(月)15:45
8日に閉幕した東京五輪を、米紙「ワシントンポスト」は東京五輪が感染爆発を招いたと猛批判を展開。米国では東京五輪の視聴率は過去最低だったらしい。一方日本国内では77%がやってよかったと五輪称賛。最高のメダルラッシュとはしゃぐ日本人。それをしらけた視線で見る他国。人道に反する利益優先開催東京五輪、やはりやるべきではなかった。感染爆発を招き、ワクチンも五輪対策としては全く間に合わなかった。
東京五輪、メダルラッシュで沸いた?
え?よく沸けるな… が率直な実感。
東京五輪盛り上がっている?いやいや全然盛り上がってはいない。あんたらの都合で勝手に盛り上げるな。という以前に私は五輪全く見ていない。
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五輪が感染爆発を生んだ明白な理由
五輪開催がどんちゃん騒ぎ解禁のメッセージになった
五輪強行開催が感染爆発の原因となったのは紛れもない事実だ。感染対策徹底、バブル云々の問題ではない。五輪の強行開催が、事実上の「コロナ終息宣言」になってしまっているからなのだ。この論調はここ1~2週間の間、五輪開催後感染急拡大して盛んにメディアで繰り返されるようになったが、私は約2カ月前2021年06月21日のびー旅ロード「感染拡大五輪」でこう書いていた。
五輪開催へ進むことは、意図せずとも「コロナは終わった」「どんちゃん騒ぎ解禁」のメッセージになる。「そんな大規模イベント平気でやるのに何で私が自粛して部屋に閉じこもらねばならんのだ」は誰しも思う当然の感情だ。結果、蔓延防止(当時は緊急事態宣言でなかった)やっても誰にも相手にされず街に人があふれかえる。収束しかけた感染がまた拡大する。感染また上昇するのはタイミング的にはちょうど開会式くらいか。かなりの混乱が予想される。
そして、今その予言通りの展開となった。
●日本のコロナ新規感染者
上のグラフの赤い点が五輪開催日。見事に感染爆発のきっかけになっている。これを偶然だと言い張るのには無理がある。
渋谷駅南口
やるべきではなかった東京五輪
緊急事態宣言が「みんなではしゃごう」の意味になる構図
五輪開催で事実上のコロナ終息宣言(受け取る側からはそう見える)出しておいて、先方の勝手な事情で出される緊急事態宣言は無効化するというより、逆のメッセージになってしまった。
ダチョウ倶楽部の熱湯風呂の「押すなよ」状態だ。
メダルラッシュとはしゃぐことが「緊急事態宣言」に「コロナは終わった。みんなではしゃごう」の逆の意味を持たせた。ここが感染急拡大させた最大の原因だ。
安心安全とバブルに問題はあったかもしれない。開催期間中多少の感染拡大が起きたことは間違いない。8月9日までで組織委員会が発表した大会関係者の感染者は436人。今後検証が必要だとやっている。
いや、そういうことでは全くない。感染を爆発させたのはもっと根本的問題。「どんちゃん騒ぎ解禁」のメッセージとなる五輪を強行開催させたこと自体なのだ。そして東京五輪やってよかったと能天気に手のひら返しではしゃぐ方々が、悪い方向への展開を加速させた。緊急事態宣言だれも聞かないというより、逆に「こんな逆境に打ち勝つ私たちは素晴らしい」「コロナ気にせず盛り上がろう」の合図となり、その結果、人流が急増し感染爆発を生んだ。
五輪開催と感染爆発に明確な相関関係はある。無理やりの強行開催に「やるならやるで応援しよう」の日本人特有のあいまいさと同調圧力が感染爆発をさせたのだ。しかしそんなものがあろうとなかろうと本質的には取り上げる価値はない。記録的な感染爆発が起こり医療逼迫の中、利権と五輪関係者の自己保身のために開催を強行すること自体に根本的な問題がある。米メディアがこぞって批判しているのはそこなのだ。
デビルズティア レンボンガン島 インドネシア
コロナの力でメダル増やして何が楽しい?
コロナで選手派遣どころでない状況の国ある中で、メダルラッシュではしゃぐのは醜くないか。コロナの混乱があれば自国開催がより有利になるのは誰の目にも明らかだ。コロナの混乱に乗じてメダル増やして何が楽しい?ということなのだ。
8月10日にたった1日で2048人がコロナで死亡しているインドネシア(新規感染は1日3万2000人)で、東京五輪での日本のメダルラッシュではしゃぐニュースがどう見られるか想像すべきだ。
コロナパンデミック初期の2020年春頃に感染者数少なくコロナ対策優等生だった国々が21年7月以降感染爆発で危機的状況になっている。
初期に感染爆発起こして、ワクチン接種も進んで、集団免疫獲得後半に入っている米国などと違い、これらの国々は感染者の絶対数が少なく、集団免疫収束からほど遠い位置にいる。そしてこういう国ほどワクチンが行き届いていない。五輪ではしゃげる状態ではとてもない。
具体的にはインドネシア、タイ、マレーシア、インドなど。初期に深刻な感染爆発させていたのは欧米などの一部の国のみで、現状は集団免疫収束が望める状態からほど遠い位置にいる国がほとんどなのだ。
ワガドゥグ ブルキナファソ
論点すり替えて五輪賛美
対極的位置にいる医療関係者
アスリートの実名あげた感動美談とコロナ五輪強制開催は関係ない。感動美談ははしゃいでいる方々には響くのだろうが、医療関係者にはたぶん響かない。ついでに言うが見てなかった私にも全く響かない。選手のすばらしさに置き換えて本質をごまかすのは薄っぺらすぎだ。
私は選手個人を誹謗中傷する気は全くない。もとより五輪自体を見てないのでそんなことをするすべもないのだが。正直私も見たい競技はあった。ただどうしても理不尽な利益優先強制開催への強い反発から、私の中の良心が五輪を見ることをさせなかった。
正しいと思ったことを最後まで貫く手のひら返しがうまくできない不器用者も世にはいるのだ。ただ東京五輪を「見ない・応援しない・かかわらない」を徹底したのは間違いではなかったと今でも強く確信している。
1万人の選手含む五輪関係者の、デルタ株感染爆発国日本への出入国の結果は少し時間をおいて出てくると思われる。たぶんこちらのほうが国内の感染爆発より深刻になりそうだ。これから代償を払う番になる。
ビエンチャン ラオス
五輪とコロナ感染闘病
11:32 2021/08/11
私は五輪開催期間7月23日~8月8日と微妙に重なって、コロナに感染して軽症扱いでの自宅監禁療養状態だった。発熱から自宅監禁解除は7月20日~8月2日。五輪前の4連休にPCR検査を阻まれる形だった。しかしテレビが見れないほど病状がきつかったのは7月26日~27日の2日のみ。それ以外(23~25日含め)は熱も下がりやることなくてテレビ見る時間はたっぷりあった。しかし五輪関係見るのが不快なのでテレビの電源すら入れず。ネットのYouTubeばかり見て過ごしていた。コロナ五輪はテレビ離れも加速させる。
2日前のテレビのニュース(私が見たのはテレビでなくパソコンでのネットニュースだったけど)で、「五輪開催してよかった」が、61%?あれ?77%だったんじゃなかったの?かなり減ったのはなぜ?
びー旅つぶやき (日々の日記)
20:33 2021/08/13
今日13日、コロナ東京都1日5773人感染確認。過去最多。重症者も最多更新。「このままだと救える命も救えなくなる。医療提供体制が深刻な機能不全に陥っている」とネット報道。…だからそれはオリンピック強行したからそうなったんじゃないのか。自分たちがそうなる原因をつくっておいて、肝心なところはしれっとスルーで、ただ「大変なことになる」では笑うしかない。五輪強行開催に元凶があるのにそこは皆見ないふり。誰も責任はとらないし、とることもできない。指摘するのは海外メディアだけ。そしてバッハ氏だけが「下々がどうなろうと知ったことではない」と高笑い。まだ61%がやってよかった東京五輪と思っているのだろうか。
PCR検査、東京1日の検査数約2万6000件が限界。ニューヨークは1日20万件可能。労働効率先進国最低の日本の風土がここにも露呈。さらに陽性率東京10~20%。ニューヨーク1%。WHOが適正としている陽性率は5%。明らかに検査数が追いついていない。今の東京の異様に高い陽性率から推定すると、現状で東京1日の感染者数は1万人超いるとするのが妥当だ。
戦場にかける橋 カンチャナブリ
10:58 2021/08/10
ゾンビは怖い。しかし一度ゾンビになってしまえば怖くなくなる。コロナ自宅療養明けに思った。ただ周りから若干ゾンビ扱いされるのに閉口するが。コロナ感染したらあまり公言しない方がいいのかも。もう遅いけど。最近仲間が増えているので心なしかほっとする。
米疾病対策センター(CDC)によるとデルタ株は、ワクチンによる感染防止の効果が低いらしい。現行ワクチンはパンデミック当初の旧世代型なのは否めない。でも今市中感染の7~8割がデルタ株と言われる現状でそれきつくないか?デルタ感染して回復したものが最強?
東京五輪いつの間にか終わっていた。全く見なかった。五輪期間中はテレビつけずにネットでYouTubeばかり見ていた。