旅人の機嫌をとらない異次元世界に身を置く
2020年12月5日(土)
山か海か、都市か田舎か、旅の好みには複数の背反する二者選択がある。そしてその中の一つに「ツアーか個人旅行か」というのがある。「お膳建てされているか否か」「予定調和旅か否か」と言い換えることもできる。何が起こるかわからない旅は実行する場所が海外だと言葉や治安の問題から旅人によっては危険を伴う可能性もあるので万人に勧められないのだが。
お膳立てされた人為的なアミューズメントを楽しむ。ディズニーランドやUSJ的な楽しみ方。そしてその対極にあるのが旅人の機嫌をとらない、お膳立てが全くされていない異次元世界にただ身を置く旅。
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パッタルンナイトマーケット
異国のマーケットでは摩訶不思議なブツが多数売られている。
筋書きのないリアル旅
Feeling like traveling abroad at home
エンジェルフォールやセレンゲティやカラパタールのような世界のびっくり観光地には人為的な脚色全く不要の強烈なインパクトがある。いったんそれに遭遇すると機嫌をとられる予定調和旅に魅力を感じなくなる。衝撃があまりにも強烈だといらぬ機嫌取りが邪魔になってくるのだ。
脚色も筋書きも何もない未知の世界を旅する快感がそこにある。先に述べたように何が起こるかわからないので場所によっては若干危険が伴うが、カラカスやダマスカスでなければ、カモオーラの低い方でそこそこ現地語がしゃべれればさほど危険はない。現地語は英語圏以外では英語ではないので念のため。
そして旅人の機嫌をとらない旅入門編として、気軽に安全に楽しめるその典型例がタイのローカルマーケットだ。決して観光客向けのバンコクのチャトチャックウィークエンドマーケットではない。ダムナンサドゥアク水上マーケットも微妙。ここでは観光客の機嫌を取らない地元民向けのリアル現地マーケットを訪ねる方法を紹介する。
ローカル市場にはたいてい激安激うま食堂コーナーがある。ラノーン
プレーのビッグC
タイのローカル市場
タイにはバンコクのマーブンクローンやターミナル21、セントラルワールドなどのデパートや地方のテスコロータス、ビッグC、ロビンソンなどのショッピングモールがたくさんありそちらが庶民の買い物の場所として大きな割合を占めるようになっている。一般的な日本人観光客の買い物場所としても普通はそちらへ行く。しかしその辺だと日本のショッピングモールと差がなく、予想を裏切る駄菓子屋的インパクトに乏しい。
かの国独特のハイテンションなおもちゃ箱感皆無なので行く価値はあまりない。…と個人的には思う。右上はパッタルンのナイトマーケット。写真からも伝わるがこういう感じで毎晩お祭りの夜店状態なのだ。値段はバンコクの日本人御用達レストランの10分の1。
タイで行くのなら地元市場だ。できればバンコクでなく地方都市が望ましい。パタヤやプーケットといった定番観光都市も避けた方がよりコアなローカルフレイバーに接することができる。
視点を変えると、遺跡もビーチもない地方都市に異次元世界が広がっているのだ。地方都市はバンコクより物価が安く、ローカルマーケットは郊外型ショッピングセンターのテスコやビッグCより安い。併設している地元食堂型フードコートではタイの庶民の食べるトムヤムクンやガパオライスやソムタムが100~200円で腹いっぱい食べられる。マンゴやパパイヤも安いが、トマトやミカンや柿やアボカドも安い。5B寿司や激安のワッフルやたこ焼きもある。
ピッサヌロークナイトマーケット 外国人観光客ゼロ地元民のみ
ぬいぐるみパラダイス このデザインで商品化するか?誰が買うんだこれ?というような、ゆるキャラの上を行く強烈キャラがいっぱい。
タイのローカル市場
Thai local market 2021
ロック島もスリン島もテンションは高い。リボン島もスコーン島も味がある。アユタヤもパノムルンも行く価値はあるとも思う。しかしそれと同じくらい観光地でない地方都市でのゆるゆる滞在は私にとって至福の旅時間なのだ。それをサポートしているのが安宿徒歩圏内に必ずある地方市場なのだ。そしてそういう生活を沖縄旅行の10分の1の費用で賄えるのだからまさに極楽だ。
ホアランポーン駅のワッフルは値上げしたが地方だとまだ10バーツ 35円
スンガイコロクの路上マーケット
タイのローカル市場の激マズ料理
Thinking about traveling abroad after the corona
カウカームーもトムヤムクンもムーピンもうまい。マンゴもスイカも柿も然り。しかしローカル屋台のすべてが激うまというわけでは決してない。日本人の感覚ではこれは食い物なのか?と驚愕する激マズ食材も料理も混ざる。辛くて食えない唐辛子まみれのおかずもある。店によっては朝作ったものが夕方腐っていても平気で陳列している。なので目の前で調理していない場合、食べる前に臭いをかぐことは必須事項。
若干エキセントリック?いやいやマイペンライなのだ。それも含めてのおもちゃ箱なのだ。タイでの下痢は3~4回訪問すれば免疫ができてしなくなる。右上はウボンラチャタニーのナイトマーケット。
おかず2皿とってご飯つけて200円。ラノーンで。
ローカルマーケットの食堂エリア
タイのローカルマーケットで何を買うか
3泊4日のタイ旅行の場合、ローカルマーケットに行って買うものはほとんどない。マンゴ1個買って市場の食堂でタイラーメンかカウカームー食って終わりとなる。あとは焼き栗やゆでトウモロコシ買うくらいか。地元の方もマーケットに行って買うものは主に食材なのでそこそこ現地滞在期間(たぶん1週間以上)がないとあまり恩恵はない。トマト1kg安く買っても検疫通れず日本に持ち帰れないので1kgの半分、500g買って10B(35円)という感じか。マンゴもキロ売りなので1個は表示価格の1/3か1/4。80THBと表示あれば1個は25~40THB
になる。当然だが市場のおばちゃんにはタイ語しか通じない。
ただ商品もって「これください」と言えば何をしたいか状況的にわかるので、たぶん日本語でもなんとかなる。あとは100B紙幣渡せば適正価格でのおつりをくれる。観光客仕様でない市場ではぼられることもおつりをごまかされることもまずない。と言いつつもできれば簡単なタイ語丸暗記していくことをお勧めする。タイ語は声調がありカタカナをそのまま読んでも伝わらない場合が多い。スマホの翻訳アプリも機動性に欠け実用的ではない。マイナー言語は誤訳も多く、ないよりましという程度。ただ片言でもタイ語がしゃべれれば相手の態度は激変する。旅の内容も全く違ったものになるので個人的にはタイ語を勉強する価値は十分あると思う。
パヤオのローカル市場
ハジャイ
びー旅つぶやき コロナインパクト渦中
10:42 2020/12/04
私は酒もたばこもやばい薬もやらない。競馬もパチンコもマージャンも無縁。一般的に言われる悪魔的依存性のある群雄割拠の面々に一切縁がない。唯一やられているのが「旅の依存性」。言い方変えるとギャンブルやクスリの持つ強烈な依存性吸引力を「旅の依存性」で使い切ってしまっている状態。つまり私にとってこの渡りの時期11~12月に海外に出られないことはやばい薬の禁断症状以上の苦境なのだ。
旅に出たい。あったかい所へ行きたい。耐えられず国内旅行をあたる。沖縄はこの時期相変わらず曇天続き。晴れ間はなくもないが気温も20℃前後でバンコクより10℃低い。宿代最安も1泊5000円前後とタイの地元宿の10倍。私は長期滞在するのでこの辺の差が痛い。10倍出して連日曇天は悲しいし。悩んでいるうちふと小笠原諸島方向への旅を思いつく。フライトなしで船が1週間に1往復のみしている。所要も船旅なのにたった24時間。天気も洋上の孤島なので沖縄ほど悪くはない感じ。ところが…。
年間日照時間都道府県ランキング東北と下位争いする沖縄の冬は実質雨季
小笠原諸島父島行、おがさわら丸一番安い2等片道和室 税込23,640円。直線距離で980km。所要24時間で1週間に1往復。毎週金曜11時に東京港竹芝客船ターミナル(JR浜松町駅北口下車徒歩約7分)発。ちなみにおがさわら丸の一番高い特等船室は片道70,450円のぶっ飛び価格。参考までにインドネシアの国営フェリーのペルニ乗船時、2014年8月現在スラバヤからラジャアンパットのゲートになる西パプア州ソロンまで2500kmを所要4日と14時間、ウィサタクラス全食事付Rp.783.500(6,738円)だった。
父島の宿は民宿素泊まりで1泊6000円~、1カ月9万円~。ホステルドミで1泊5200円。母島も同じような感じ。船代往復で5万円弱かかるなんて論外。食事代等いれたら5万円超える。沖縄より費用がかかってしまう。…で、あらゆる面で金がかかりすぎるので結局断念。旅の禁断症状に耐えながらこの冬は日本でおとなしくしていよう。小笠原諸島、他言語習得や格安旅行耐性不要で難易度激低だが、私にとってはアフリカより遠かった。
焼き栗もフライドチキンもある。タイ語、ミャンマー語併記 ラノーン