2013年4月24日(水)
エアアジアやジェットスターなどLCCの国内線フライトは国内線なのに発着空港は羽田でなく成田だ。これは羽田に発着枠がないということもあるのだろうが、それ以上にLCC国内線を羽田発着にすると、価格競争に勝ち目のない既存国内線がLCCに駆逐されて大打撃負う懸念からということもありそう。
まともな価格競争では勝ち目がないので、利用客が空港行くのに時間と料金がかかるようにしてハンデをLCCに背負わせているようにも見える。確かに都内からの成田空港へ空港リムジン片道3,000円を使っていけばせっかくのLCCの格安料金は台無しになる。
しかし現状はそういう高めの海外旅行ツアー客向け料金以外に、LCCにふさわしい空港までの移動方法が近年出現した。それが2012年頃からLCC就航にあわせて運行が始まった路線バス会社の空港路線格安料金だ。写真左上は成田空港第2ターミナル1階の東京駅八重洲口行平和交通バス。成田空港~東京駅(銀座駅)一人1,000円。ちなみに最安は京成バスの900円。
今までの一人片道3,000円の空港リムジンバスはなんだったのだろう。バンコクまでIATA運賃燃油込片道20万円で行くならともかく、札幌まで片道4,000円の航空券を確保して、空港までのバス代で3,000円使うのは誰だって疑問がわく。関東地方のどこから成田空港へ向かうかで効率のいい移動手段は変わるので、ここでは都内(東京駅、銀座駅)から成田空港へ向かう格安移動について触れる。 京成バスは埼玉、神奈川、静岡方面からの成田空港直通バスを複数路線出しているのでわざわざ東京駅まで出向く必要はないようだ。成田空港~さいたま新都心駅・大宮駅、2,750円とあまり安くないのが難。京成バス各方面バス詳細はこちら。 |
東京駅発なら成田空港へ安くいく方法は京成バス900円か平和交通バス1,000円を使うこと。高速を使うので渋滞はなくほぼ所要1時間で成田空港に行ける。空港バスなので大きな荷物があっても問題ない。
成田空港に安く行く方法を簡単にまとめると、電車でなくバスを使うこと。そしてバスには「高いバス」と「安いバス」があるので、「安いバス」を使うということ。
「高いバス」とは空港リムジンといわれ東京空港交通が運営する空港バス。都内から成田空港まで一人片道3,000円。
「安いバス」とは空港シャトルといわれる京成バス、または平和交通バス(写真左:成田空港第2ターミナルの出発階3階の2番バス停)。都内から成田空港まで一人片道1,000円。エアアジアの発着する第2ターミナルでは、国際線出発階は3階だが国内線出発階は1階なので国内線出発利用の場合は1階まで降りねばならない。
電車の場合、京成各駅停車(写真左)1,000円で行くのと、スカイライナー2,400円で行くのとでは所要時間も車内での居心地も雲泥の差。格安旅行愛好者の私でもその値段の差は十分納得できる。特に2010年7月5日スカイアクセスの最短ルートができて以降、京成本線各駅停車とスカイライナーの快適さの差は歴然となった。京成各駅停車は地元民電車でもあるので通勤通学の地元客に混ざって混雑するローカル線をトロトロ行く。指定席で席が確保されているわけでないので混雑していると最悪立って乗車することになる。たとえ座れたとしても旅先でハードな移動して疲れていたりすると結構ストレスがかかる移動になる。私が実際に利用してみての実感だ。
しかしバスだとその状況は一変する。1,000円の「安いバス」を選択してもその利用は思いのほか快適で、乗車客は空港利用者のみ。立ち客は乗せないので乗れれば必ず座れる。座席もかなりゆったり。「高いバス」との所要時間の差(どちらも60~70分)もない。空港バスなので途中停車もなく、高速使って空港に直行するので渋滞もほとんどない。 時間を優先させるなら、バスでなく青砥からショートカットルートを行くスカイアクセスのスカイライナーが最短で上野から40分前後。スカイライナーは確かに快適で上野からの所要は短いが、私の自宅のある目黒からだと上野まで時間がかかるので2,400円の料金を考えると微妙に半額以下で快適に成田に行ける銀座発の京成バスか平和交通バスのほうに軍配が上がる。 |
2013年3月30日から、成田シャトル(900円京成バス)が、ダイヤ改正で成田発23便から45便に増える。そして午前10時から午後8時まで、20分間隔での運行となる。座席定員制のため、立席不可で満席になると予約していない場合乗れなくなることもなくはない。私が1,000円の平和交通バスを利用した限りでは予約せず当日支払いの確保で問題なく利用できた。まだ認知度が低いせいか時間帯によって車内は乗車率30%という感じだった(2012年10月時点)。京成バスは予約システムがあるが出発2日前を切ると予約できない。混雑時期だったり、大人数だったりで乗りっぱぐれが気になる場合は早めに予約しておくほうがいい。京成バスは子供料金がなく子供も900円だが平和交通は子供500円。子供連れなら平和交通のほうが安い。
空港から都内に帰る場合でなんとしても避けたい恐しい罠がある。終電がなくなった後の深夜タクシーだ。成田発着門限が深夜0時になってLCC欠航の可能性は減ったものの、ディレイで成田からの終電終バスがなくなって都内への足がなくなり空港で足止め状態になる可能性はまだ高いまま。 成田空港は24時間空港でなく、深夜フライトが想定されていないので深夜の空港から都内への公共交通機関がない。タクシーはあるがこの料金がとんでもなく高い。たとえば深夜料金で成田空港第2ターミナルから渋谷駅前までタクシーを使うと2万5千円ほど。深夜終電が終わった成田空港の出口に複数のタクシーが客待ちしているが実質的にはおいしいカモ待ち状態。 |
国際線IATA運賃利用客以外は決してそこへは近寄ってはならない。下のタクシー料金検索ページで自分の自宅からの料金は事前に検索できる。LCCで沖縄那覇から6,680円で飛んでフライトディレイで最終がなくなり、都内までタクシー代で2万5千円払うというのはもはや笑い話だ。ちなみに下の検索ページで調べると京成成田空港(第一ターミナル)駅からJR渋谷駅まで高速使わず深夜料金適用だと24,860 ~ 25,190円 ( 約260分 )。1台あたりの料金なので人数がいれば割った金額で、4人乗車: 6,215円 /人 3人乗車: 8,286円 /人 2人乗車: 12,430円 /人。私の自宅のある目黒区学芸大学駅までなら深夜料金適用なら3万円超える。
特にディレイがなくとも、フライトの到着時間が21時を過ぎていれば、フライトで荷物の受け取りや税関(国際線の場合)で手間取ってると終電がなくなってしまう。成田空港のチケット売り場の前で電車がなくなったことを知り「こんなはずではなかった」と慌ててもどうしようもない。
この場合の対応法は大きく3つ。
①高いの承知でタクシー利用する
②翌日始発まで空港ベンチで難民になる
③成田空港周辺の格安ホテルに宿泊する
①論外で解説省略。格安選択としては②か③になるが一番現実的なのは③の成田空港周辺の格安ホテルに宿泊することだ。
私は格安旅行愛好者で海外の空港難民体験はいくつかあるが成田ではまだない。成田空港周辺には1泊4,000円くらいからのホテルが複数あるのでそこに泊まるようにしている。成田到着時間が21時を過ぎる場合はあらかじめ大まかにでもそれらのホテルに目を通しておくべき。そうすれば少なくとも深夜鉄道チケット売り場の前で慌てふためくことにはならない。そこで血迷ってよくわからない状態でタクシー利用というのが一番痛い。
またホテル以外の選択として漫画喫茶で朝まで時間をつぶすというのもある。京成成田駅前アパホテルの裏手(京成成田駅東口100m、JR成田駅東口400m)に漫画喫茶「快活CLUB成田駅前店」がある。深夜8時間パック1,200円(PM8:00~AM4:00までの入店から8時間)、初回だと別途会員費350円必要で初回なら1,550円かかる。
マレー半島を迂回せずにインド洋に出るインドシナ横断ルートがの工事が着々と進んでいる。太平洋側から中東、欧州へのマラッカ海峡回避の陸路貿易ルートだ。ベトナム、ブンタウからカンボジア、タイを経由してミャンマーのダウェイに抜ける陸路ルート。タイのカンチャナブリからブーナムロン国境抜けてミャンマーへ入る陸路国境道路は2013年4月現在建設真っ最中。開通すれば物資ルートとして日本にとって重要なルートになりそう。
ミャンマー民主化加速で凍結していた難題が次々に動き出している。バンコクからはプーケットより近いヤンゴン。飛行機でしか直行できないのは確かに不自然。タチレクやコートーンから大回りして行くのは私のような偏屈旅行者のみ。バンコク~ヤンゴン最短陸路開通を期待せずに待つ。
いつも情報いただいている山田さんからの情報。以下原文まま。
バンコクBTSシーロム線が2月14日にウォンウェンヤイの先タラフルまで延伸されましたが、スクンビンット線も、モーチット~クーコ間の延伸を決定。今年後半に工事発注予定です。
バンコク~チェンマイ間の高速鉄道ができます。まず、バンコク~ピサヌローク間が2018年~2019年の開通。チェンマイまではその2年後の開通を予定しています。ちなみにバンコクは恐らくバンスーが拠点になるようです。尚、タイ国鉄はファラムポーン拠点をバンスーに移転を4、5年後をめどにするようです。そして、バンコク~チェンマイ間は約3時間で結ばれ、料金は2000バーツ(6300円)以下の予定。
山田さんいつも貴重な情報ありがとうございます。
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97. インド往復2万6千円
98. クレジットカードの罠
99. ミャンマー両替とATM
100. トランへ行こう
101. 個人旅行のススメ
102. LCCと成田空港
103. 海外旅行とスマホ
104. エアアジアプロモーション
105. BIG エアアジアマイレージ
106. マレーシアからタイへ
107. 成田空港格安バス
108. スカイライナー,アクセス特急
109. インドネシアエアアジア
110. 海外旅行と予約
高速を走る平和交通バス
大きな荷物はここに収納
京成鈍行の車内 通勤時間帯は混む。ただ上野から乗ればたいてい座れる。混雑すると荷物が多いと大変かもしれない。青砥からの最短コース通らず途中駅にとまりまくるので時間がかかる。
成田空港第一ターミナル
京成上野駅のスカイライナー
スカイライナー車内
●スカイライナー
第1 22時18分 第2 22時21分
●京成通勤特急上野行
第1 22時39分 第2 22時42分
●京成普通津田沼行
第1 23時3分 第2 23時6分
●成田エクスプレス
第2 21時46分発
●京成バス東京駅行
第2北 23時15分、第1 23時25分
到着先の東京駅でJR、メトロ終了しているので注意。
24時間空港でない成田は空港から都内への移動にフライト深夜到着が想定されてない。深夜タクシーで成田空港から都心までは2~3万円。格安対応策は空港周辺のホテル宿泊。1泊4,000円~
上で紹介の京成最終空港第2ビル23時06分発の京成津田沼行は勝田台で東葉高速鉄道に乗り換え可
空港第2ビル 23:06→23:37 勝田台
勝田台 23:48→00:09 西船橋
西船橋 00:12→00:40 御茶ノ水
御茶ノ水 00:43→01:01新宿→01:21三鷹 と乗り継げる。
西船橋で乗換千葉駅方向もあり。たどり着いた先から自宅まで徒歩で行けるならいいが、結局深夜タクシーしかないなら成田宿泊が現実的か。
ネパール ポカラ