パットパックムー カウカームー トムヤムクン ソムタム
2021年3月23日(火)
タイの屋台料理はとてもうまい。隣国カンボジアやラオス、マレーシアと比べてもタイの屋台料理は頭一つ抜きんでておいしい。ガイドブックに出ているようなバンコクの定番レストランより、街角の屋台の庶民メニューのほうがうまかったりする。当然のことだがタイの街角屋台では、日本のタイ料理レストランの1/10
~1/4 の値段で本格タイ料理が食べられるのだ。
ただ、屋台料理がすべて激うまというわけではなく、「これが食いもんか?」と度肝を抜く激マズ料理も混ざるので注文時の注意は必要か。タイ料理というと唐辛子たっぷり使った激辛料理をイメージするが、そうでない料理も少なくない。タイに行って現地料理が口に合わないと言っている日本人は、ただ単にうまいタイの庶民食を探し出せてないだけだと思う。
また、朝作ったものを炎天下に長時間放置し、夕方腐っていても平気で売っていたりするので、作り置き惣菜の場合は事前に臭いをかぐなどのそれなりの防御策は必要。屋台の場合は朝のみ、夕方のみの時間限定営業のほうが多いのだが。タイに行き初めの頃は、腐ってないものを食べても微妙に下痢する場合もある(たぶん平和な常在細菌に対して免疫がないため)と思うが、何回か行っているうちに自然としなくなる。
激うまも激まずも激辛も混ざるタイ屋台の総菜の数々。ピッサヌローク
ข้าวขาหมู カウカームー これは激うま40B バンコク サムセン通り
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タイ屋台と地元食堂庶民メニュー
びー旅目線のタイのうまいもの
私が公開するびー旅スタイルは、日本人旅行者の多数派メインストリームの旅でないことは自分でもよくわかっている。毎度おなじみの「誰が必要としてんだこの情報」という内容なのだが自分が楽しいので勝手に公開している。そういう主流から外れた目線から浮かび上がるコアな世界もあっていいとも思う。そしてそのびー旅目線でのタイ屋台のうまいもの解説。
ムーピン1個10Bとカウカームー40B パットパックムーラートカウ40B
หมูปิ้ง ข้าวขาหมู ผัดผักหมูราดข้าว
ムーピン カウカームー パットパックムー ラートカウ
豚肉野菜炒め定食
パットパックムー ラートカウ ผัดผักหมู ราดข้าว
タイの屋台でまずお勧めなのが「パットパックムー」だ。一言でいえば「肉野菜炒めぶっけめし」なのだがこれが絶品。ナンプラー使って強火で炒めるので日本の定食屋の肉野菜炒めと全く違う。中華丼のフレイバーもあり。注文して目の前で作ってもらうタイプのメニューなので出来立てアツアツなのがまたうまさを加速させる。だいたいどこでも40バーツ(140円)。どこで食ってももれなくうまい。
難点は発音が難しく、屋台のおばちゃんに注文がなかなか正しく伝わらないこと。
タイの屋台のおばちゃんは日本語はもちろん、英語もしゃべらないのでやり取りは基本タイ語。「パットパックムー」をタイ語に心得がない方がそのまま読んでもまず伝わらない。ผัดผักหมูราดข้าว
をスマホにコピペ拡大して見せると確実。翻訳アプリで「肉野菜炒め」を翻訳してもなぜかこの単語にならない。肉野菜炒め定食はパッタイ(タイ焼きそば)やカウパット(チャーハン)のように食堂メニューにデフォでのってないことが多い。
最後に「ラートカウ(ご飯にかけて)」をつけないとご飯別盛りになって80バーツになる傾向あるので注意。またハジャイ以南の南部ではイスラム教徒多いのでムー(豚肉)でなくパックパットガイ(鶏肉野菜炒め)で注文する。この手の屋台や地元食堂ではドリンク氷水は無料。脇にあるコップを自分で取ってふたの付いたプラバケツから自分でくむセルフの場合が多い。大阪の串カツソース二度付け厳禁と同じで一度飲んだコップで再度すくってはいけない。
食べておくべきタイ激うま地元食堂メニュー
・カウカームー ข้าวขาหมู
豚足煮込みライスがけ。夕方以降路地裏歩けばこれ専門の屋台がある。地元食堂にもたまにあるが、専門鍋で長時間煮込み続ける必要あるので、ない場合が多い。タイ料理なのに辛くない。ただ地元の方(私もだが)は大量に唐辛子ソースかけた上に、これを食いながら青唐辛子と生にんにくを丸かじりする。
・カーギー คากิ
カウカームーのコンプリートバージョン。豚足の煮込を切刻まずにそのまま別皿で出す。見かけぐろいが超激うま。食べる時はスプーンとフォークで骨との格闘になる。ただこれをデフォで出す店は少ない。バンコクのヤワラーに専門の地元食堂が数店ある。屋台でも切り刻む前に特注すれば出してくれる場合もあり。その場合、注文の際は「カーギー(豚足の2つのひづめの意味)」連呼で。ライス込みで80バーツ~。沖縄のてびちの半額以下で3倍はうまい。
・ソムタムとムーピンとカウニャウ
ソムタム30B(左)とムーピン1串10B(中央)とカウニャウ5B(右)
バンコク1泊160Bの宿の屋上で朝日を浴びてリッチな朝食 2019年12月
ソムタムとはタイ、イーサン料理の定番のパパイヤサラダ。未完熟のまだ硬い青パパイヤを千切りにして独自の調味料で鉢の上で混ぜ合わせる屋台定番メニュー。
単独で食べるより、ムーピンや焼き鳥、焼き魚と合わせてカウニャウ(もち米ご飯)で食べるのが地元スタイル。カウニャウは上の写真の下に2つ並ぶ白いもの。粘り気あるのでおにぎりのように丸めてビニール袋に入れて売っている。上のサイズで1個5B。
ソムタム鉢でコンコンやって作るときに唐辛子どのくらい入れるか聞いてくるので、辛いのが嫌な場合は「マイアウプリック(唐辛子なしで)」、通常辛さなら「プリックソーン(唐辛子2個)」と答える。唐辛子が3㎝サイズの場合。たまに6㎝サイズもあるので事前に確認した方がいい。持ち帰りの場合、生キャベツやパクチー、インゲンが大量についてくる。
ムーピンは豚串焼き肉。一串5~10B。写真上はバンコクで一串10B(35円)。ソムタムはバンコクで30~40Bだが、スリンやコラートでは20B(70円)で売っている。日本のタイ料理店では税込830円だそうな。上の写真のようにプラカップに入れてくれることもあるが、基本ビニール袋に入れて持ち帰って宿のフロントで食器貸してもらって、部屋や屋上で食べる。ムーピンとソムタムとカウニャウの組み合わせは黄金トリオでとにかく激うま。
ส้มตำ หมูปิ้ง ข้าวเหนียว
ソムタム ムーピン カウニャウ(カオニャオ)
YouTubeおとちゃんねる
ソムタムを屋上で食べる 2019/12/02
・トムヤムクン ต้มยำกุ้ง
ときどき無性に食べたくなるタイ料理の定番トムヤムクン。辛い系の料理は世界にあまたあれど、あの独特のすっぱ辛さは他の料理では決して遭遇することのない異次元ポジションにある。
渋谷のタイ料理店で食えば1500円だがタイの屋台ではエビが容赦なく入って60バーツ(210円)で食べられる。
ちなみに日本人観光客がお約束で行くようなレストランではもう少し高い。味は全く変わらないのに。英語は通じるけど。
●YouTubeおとちゃんねる
タイの屋台で60バーツのトムヤムクンを食べる
・トムカーガイ ต้มข่าไก่
一見クリームシチューだが味は全く別。ココナッツミルク塩味スープという感じで一度食うと癖になる。これまた孤高の激うまファンキーワールド展開している。
バンコクの屋台で70B。ご飯別で10B。ただ屋台でこれをやっているところは少ない。外国人が行くようなちょっと高めのレストランや食堂のメニュー。六本木のタイ料理店では1300円。
タイ屋台と地元食堂
定番メニューはさほどうまくない
定番メニューとされるタイ料理にはあまりうまくないものも多く含まれる。私の個人的な感想と前置きして、定番メニューのパッタイ(タイ焼きそば)やカウパット(チャーハン)はたいしてうまくはない。もちろん決してまずくはない。そこそこうまくて無難に腹は膨れるが、感激するようなうまさはないのだ。
定食屋の作り置きのタイカレーの中には完食できないような激まずのものもある。
地元の方にも定番のカウマンガイもカウムーデーンも決してまずくはない。しかし腹は満たされるけど激うまのレベルには程遠い。タイラーメン(バーミーナーム)やクイッティヤウも然り。おいしいことはおいしいが激うまという感じではない。そのたいしてうまくないの極めつけはガパオライスだ。
カウパットムー40B ข้าวผัดหม バーミーナーム30B บะหมี่น้ำ
ガパオライス(豚肉のバジル炒めライス)
パットガパウ ผัดกะเพรา
ガパオライスは数年前の日本ではやったタイ料理定番メニュー。確かにタイ人はこれが大好きだが、私は屋台でこれを頼むことはほぼない。理由はただ単にまずいから。タイ人仕様のパッガパゥはしゃれにならない量の唐辛子が入っていて味がしないほど辛い。肉も中途半端なひき肉でうまくない。日本のガパオライスは唐辛子の代わりに赤ピーマンか何かを使った日本人仕様になっているので、現地で注文の際にはその背景を知っておいた方がいい。「ガパオライス」と言っても通じないけど。
パッタイやカウパットはそこそこうまいとは思うが、ガパオライスは全くうまいと思えない。と言いつつネタになるのでたまに頼んで画像撮ったりはするんだけど。駅弁で売っているガパオライス弁当は20バーツ(70円)と安く、飢えはしのげる。日本で830円のガパオライスはたぶん一生食べることはない。
2017年ころからバンコク屋台禁止令とのいたちごっこ続く。
バンコク屋台禁止令
地方のほうが屋台は味がある
バンコクでの屋台による料理販売は表向き禁止されている。この禁止措置は最近のことでたぶん2017年頃から。といいつつ20年3月まで私はバンコクにいたが屋台はたくさん営業していた。タイはマイペンライの国なのだ。厳密にはだめ。しかし警察による屋台取り締まり執行の後の3日くらい屋台は消えるが、またすぐ復活していつも通りの屋台に舞い戻る。にぎやかになってきたころまた取り締まりがあるというここ数年いたちごっこが続いていた。ただ屋台禁止はバンコクのみなので地方都市ではバリバリ健在。
地方のほうが物価も安いし味もある。夜の屋台群とかバンコクにない魅力あるので地方都市の屋台訪問もいいかもしれない。
2017年12月24日ランブトリー通りで屋台取り締まり中
バンコクから屋台が消える日
びー旅つぶやき
0:16 2021/04/01
ハワイでの自炊生活に引きずられて日本でもたまにアンガス牛のステーキをスーパーで買って自分で焼いて食べるようになった。私はタイやインドでは100%外食だが、ハワイでは外食高いのでキッチン付きのコンドやホステルに泊まって自炊する。最初は牛肉が安いので3食ステーキで過ごすのだが、朝晩3食ステーキがきつくなってきた時に食べる私の定番メニューがオーツフレークだ。調理の手間がいらずミルクがけがうまい。日本でも食べたくなって探すのだがコーンフレークはあるがオーツフレークは見当たらない。
最近気づいたのだが、日本ではオーツ麦のフレークはオートミールというらしい。オートミールのオートはAutoだと思っていたがOatsだったのだ。しかし祐天寺の三和にはオートミールも見当たらない。オーツ麦原料のフレークはあるが、シンプルなオーツフレークでなくドライフルーツなどが入ったグラノーラとして売っている。しかもコーンフレーク(シスコーン220g158円)に比べて高い(400円以上)。なんでもオーツ麦は加工や精製が面倒で、昔は牛馬の飼料として使われていて、人間はあまり食わなかったらしい。ネット販売でオートミールはあるがそこまでして買う気もせず。またハワイに行ったら食べようとコーンフレークで我慢する。