コロナインパクトとテレワーク
日本企業にリモートワークはたぶん根付かない。その理由は先進国最悪の労働効率といわれる日本では、効率よりも優先される独自の慣習があるためだ。宴席や接待ゴルフで決まる商談は数値化されるエビデンスや論理以外のもので流れていく。「楽して100」より「努力して80」の成果が評価される風土はリモートワークの対極にある視点だ。そして多分それら慣習や風土は決して光回線に乗せてオンラインですむ類のものではないのだ。またそれに加えてリモートワークには致命的な欠点がある。セキュリティ問題だ。
← コロナインパクト びー旅ロードトップ びー旅デビュー →
渋谷駅前歩道橋
リモートワーク2020
コロナインパクト出勤禁止とテレワーク
コロナ自粛で出勤さえもできないご時世に急速に注目されだしたのがテレワーク、リモートワークだ。コロナインパクト渦中に「通勤を頑張る意味はあるのか」の大手テレワーク推進企業のCMが流れる。在宅勤務ですむ事務作業をわざわざ出勤してする必要はあるのかというもっともな意見。ただこの切り口に不快感を示す反応も少なくなかった。なぜだろう。
それはたぶん「テレワーク、リモートワークができないのは遅れた企業。最先端のシステムを取り入れてリモートワークしている我々は素晴らしい」の微妙な見下しが少なからず背景にあるからだと思う。
夕暮れ渋谷駅 山手線疾走中
ちなみに私はノマドワーカーという言葉がはやるずっと以前から海外からページを作って現地最新情報を当日公開していた。私はこの海外でのページ制作を仕事とは感じていないが、その作業で小銭を稼いでいることは事実なので仕事といえば仕事といえなくもない。サッカー大好き少年がプロになってサッカーを仕事と思わない状況に似る。海外のページ制作とFTP転送を仕事とするならモルディブやハヴロック島やラジャアンパットからのびー旅当日情報公開は究極のリモートワークといえなくもない。
そんな私にも「リモートワークが最先端の仕事の仕方」の論調には違和感がある。日本企業には根本的なスタイルとしてのリモートワークが根付かないとも思う。その理由について考察。
ベナン コトヌー 2011年に西アフリカからリモートワーク中
事務作業の処理能力には個人差がある。普通の人が3時間でやる事務作業を30分でやってしまうタイプの人間にリモートワークは多分ありがたい仕組みだ。その意味でテレワークは効率を優先させる最前線のシステムだ。何もしないのに出勤してただそこにいるだけを「努力」として評価するのは日本企業の特徴。公務員の極意といわれる「休まず、遅れず、働かず」は他国企業では耳を疑うフレーズ。それが日本の労働効率を先進国最低にしている面はあるとも思う。一般企業においても、経営側主導の長時間の自己満足会議はオンラインでやっても特に支障はないとも思う。
また一方リモートワークはさぼろうと思えばいくらでもさぼれるシステムでもある。セルフマネジメントという言葉は性善説に基づいた言葉で、組織の人間すべてに求めるのはおそらく不可能だ。
ダメ社員の失敗の情熱的な叱責(パワハラともいう)などはリモートで難しいのでたぶん減るが、一方、役職や立場を使っての圧迫による組織操作もできにくいのでヒエラルキー最下層を奴隷として扱うブラック企業にもリモートは向かない。そしてさらにそれ以外にもリモートワークには致命的な欠点がある。セキュリティ問題だ。
サンボールプレイクック カンボジア第3の世界遺産
リモートワーク私的考察
国会や県議会はなぜリモートにならないのだろう。公務員が処理する膨大な事務作業はなぜテレワークでなされないのだろう。それができない諸々の事情が背景にあるからなのだ。
筆頭に挙げられるのがセキュリティ問題。個人情報を扱う事務作業や機密事項を扱う会議をオンラインでやることは現実的ではない。仮にハード面のセキュリティが完璧だったとしても扱う個々の人間側のミスを想定すると完全な守秘を維持するのは難しい。顧客の個人情報など漏洩すれば企業の存続すら危ぶまれる昨今でそれらをオンラインで処理する意味もない。
泰緬鉄道乗車中 カンチャナブリからナムトックへ
アンダマンニコバル諸島ハヴロック島エレファントビーチ
オンラインでできる仕事は限られる
リモートワーク私的考察
また組織の未来を左右する機密事項を扱う会議や、ライバル企業には知られてはまずい未公開最先端技術の新製品の開発会議などは閉鎖されたオフライン環境(普通の対面会議)でやるのが一般的だ。つまり人間側がその閉鎖環境に出向かねばならない。逆に言うとリモートでできる作業というのは「そうではない類の作業」のみなのだ。
「最先端のシステムを取り入れてリモートワークしている我々は素晴らしい」の微妙な見下しに違和感を感じるのは多分この辺の背景もあるのだと思う。そういう場合、遅れているから利用できないのではなく、必要がないから利用しないというのが実情か。出勤の面倒がなくなる、育児との両立ができる、確かに仕事の内容によってはメリットあるがそれが可能な仕事はそれなり限定される。
渋谷駅
びー旅つぶやき
Go To キャンペーン
9:43 2020/07/20
今世間ではGo To キャンペーンなるものがかまびすしい。国内旅行、旅行代理店利用、東京都除外、LCC除外。ことごとくびー旅スタイルを否定するようなキャンペーンで私への恩恵皆無。とはいえ夏に国内旅行なんて混むし高いしもともとしない。さらに言えば私自体が日本に観光地なんてあんの?どこ?というスタンスの人間だし。
しかし「Go To」って「#Me too」のごろ合わせ?味のあるとこから引っ張ってくるなと感心。ただ日本国内旅行関係の財政逼迫はしゃれにならない危機的状況らしい。必要以上に急いての導入は彼らの悲鳴に後押しされてのこと。助成規模は1兆7000億円。
私自身の旅の予定は当分お預け。来月時間できたら部屋撮りで私の語りでの海外ネタ動画公開予定。ペンタブレット買って旅まんがも公開したい。もともと私は日本では引きこもりなのでコロナ渦中でもいつもと変わりない生活を送っている。スペイン風邪は収束まで2年かかったので世界規模でのコロナ収束は2022年3月頃かなと勝手に思う。たぶん日本は2021年初めころには収束するが世界規模で収束していない限り東京五輪開催は無理だ。いっそのこと2024年パリ、2028年ロサンゼルスに頼み込んで4年づつずらしてもらえばいいのではないか。関係ないが、小池さん。公約にしてた横田民営化はどうなったんだ。きわめて個人的にエアアジアのセントレア~横田の就航を待っているのに。やっぱ茨城より横田でしょ。この首都圏第3空港実現すれば立川や八王子、多摩センターへの経済効果は半端ない。