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だいたい5Bなんて低金額はありえない。魂胆は分っていたが行ってみようとその旅行会社に行く。やはりトックトックが着くと入り口に係りがいて気持ちよく通され、立派な旅行社で係りも多くて対応も良かった。ここでバンコクからピピー島までのチケットは875Bと言っていた。私の頭にはまずこれでだいたいの見当が付いたので「また来る」と告げて出ると先ほどのトックトックの運ちゃんが待っていてまた5Bでカオサンに戻る。 さてこれでチケットの代金の交渉もやりやすくなったのでカオサンの各店を回ることにした。まずカオサン通りを歩くと名前も知らない「PMupツアー」という店があった。20歳代の若い男女の店員さんがいた。交渉すると750Bという。値切ると電話をして許可をもらって650Bになった。でもすごく誠実に感じて気持ちよかった。また帰り寄ってみたいといって店を出た。「びー旅ドットコム」では以前ピピ島へは550Bで「ジョイント・チケット」はあると書かれていたので、今の時期はどの店でもハイーズンで値上がりしている事を考えれば仕方がないかもと思い数店見て周る事にした。
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市バス2駅以上は歩いた事になるが、日中で汗が出て大変だったが、伊勢丹前では、難なくNo.2の市バスはすぐ来てくれた。空いていたのでしばらくしたら客が少ないのと窓全開のため汗も収まりホットした。でもカオサンまではどのくらいの時間がかかるのだろうかと内心不安だったけれど、まだ2時間弱あるので気持ちには余裕があった。 「ベップリ通り」を進むにつれて車も少なくなり、ちょうど5時にカオサンに着いた。ほっとした瞬間だった。「PMupツアー」の店に直接行くと例の店員さんが笑顔で迎えてくれた。荷物を預け「セブンイレブン」でミネラルウオーターとビスケットを買ってバス内に持ち込むものとした。今までチェンマイに行った時もそうであったように、夜行バスは途中の休憩も一箇所ぐらいで、またトイレなどの施設も使用できるものか分らないので、車内には水とほんの少しの(今回のようなビスケット)食べ物以外は持ち込まないことにしている。ばたばたしているうちにあまり時間も余っていないので、お店に行って手洗いなどを済ませて待つことにした。レストランに入って夕食を取るにも、急いで食べるのも嫌で何とか明日の朝までなら我慢できるであろうと何も食べずにバスに乗り込むことにした。
以前に乗ったときあまりにも運ちゃんが飛ばすので怖くて前席はもうこりごりと思っていた。総勢30人ぐらいの客だったと思う。私は一人で2席使えることになったのだが、後部は空いていたので皆ゆったりと座っていた。こうして無事バンコク・カオサン発ピピー島行きの一人旅は始まった。 バス客の9割は欧米の人たちで、このような旅は慣れているようで大きな荷物を手際よくバスの1階の座席に入れ、それぞれが小さめのリュックだけを2階座席に手際よく持ち込んでいる。残り数人は現地の人か、それともアジア系で私を含め3人ほどしか乗っていなかった。座席を確保すると長距離バスに合わせて銘々が座席造りをしていた。私は一人だから楽なものである。バスの中央から後ろの座席は隣とは並行にはならずに少しずれているので顔は合わさなくても良かった。斜め前になっている座席に付いたアメリカ人の大きな女性が2人で旅行しているのか、座席に着くや否や早速寝る準備よろしく寝てしまったのには驚いた。私の前には真面目そうなドイツ人の男性、その横にただ一人のアジア系の女性、後ろの席は、黒人の男性、シートを倒して良いかと尋ねると、気持ちよく即座に親指を立てて、OKの合図、同時ににっこりと笑ってくれる。私の後部座席は2列しかないのでそこに大きな男たちが自由に寝る準備を始めていた。こうしてバスは静かにバンコク市内から、日本の高速道路並みのすばらしい道路を一路タイ南部に向かって進んだ。バス内はクーラーが結構効いていてTシャツ一枚では寒いくらいだった。彼女たちは、やはりバックパッカーで、慣れた旅なのか皆長袖を着てクーラーの風に直接あたらないようにしていた。何度となくうとうととしていると、夜中1時過ぎにどこかは分らないが,バスは、大通りから横にそれてドライブインらしき場所に入って30分の休憩となった。 |
バス内は全く静かである。10時頃までは、ビデオでアメリカ映画をやっていたので喧しかったが、消灯してからは全く話し声もしないほど静かでよく寝れた。何時間たったであろう。バスが止まり、係りの人が何か言っているが、降りなければならない事だけは分った。するとドアーが開き、一人の人が入ってきて英語で全員下りてくださいとのこと。その係りの若者がバスの下部に置いたバックを降ろし始めた。 外には別に何もなく、ボンゴとダットサンの荷台付き車が合計4台あるだけだった。それぞれ運転手が、「自分の車は、ピピー行き」、「自分の車はサムイ島行き」などと喚いている。「エエーこんな車で」と仕方なく乗り換えて、次のところまで運んでくれるのだろうと思った。私は、ピピー、ピピーと言うと、この車に乗れと、私のバックパックをその車の荷台に載せてくれた。もうばたばたしても仕方がないし、黙って一番にその車に乗ると、すぐ9人でいっぱいになり、運ちゃんは何も言わずに走り出した。20分ほど走り、着いたのが写真にある掘っ立て小屋前の広場であった。ここは何処なのかと尋ねると「スラータニー」だという。ここでバスに乗り換えるのだが、そのバスは8時出発と言っている。2時間待ちである。ここで待つのは仕方がないとしてもこれからどうなるのか心配になってはきたが、ある程度遅れるのは覚悟しなければならないと思った。ここでもツアー会社の係りの人が宿は決まっているのかと聞くのでピピー島のロングビーチのバンガローハウスで900バーツと言うではないか?そのバンガローハウスの水は濁っていることがあったので、今はどうかと質問すると首を振り、あまり分らないと言っていた。まあー聞くだけにしたが、ロングビーチまでのボートタクシーも聞けば80バーツという。いろいろ参考になるのでしつこく聞いてみた。参考になることもあったが、適当に返事している感じもないではなかった。 |
ただここでやっとヤクルトやヨーグルトが売られていたので、少し高い目であったが買って口にして、もうしばらくの辛抱をした。 8時10分前になり、今度は大型バスが入ってきた。我々以外にも他のところから来たバックパーカーたちもいたので、このバスが必要なのだろう。私は運転手にピピー島行きかと尋ねると、そうだというので、荷物を渡し、バスの荷物入れに入れるのを確認して乗り込んだ。 |
クラビからの船は10時発ではなかったのかと、またまた不安なことが出てきたが、それは成り行き次第だから、気にはならないけれど、バスを降りた数人がシールの色ごとに分かれ、そこに待っているバスに乗り込み始めた。さてここで思っていたとおり係りがシールはと尋ねてきた。貰っていないと答えると年配の人が来て尋ねられたので、スラータニーで半券を渡してそのままバスが発車してしまった事を告げた。私がチケットを買ったカオサン通りの店の封筒を見せると、彼は事務所にそれを持って行き電話をしていた。出てくるなり、にっこり笑いOKと言ってくれ白色のシールを私の胸に付けてくれた。 これでほっとしたのも束の間、彼は続けて次の船は、3時でそれまで時間があるので、食事をするならここから10分も歩けばレストランがあるので、そこで朝食でもと薦めるではないか。もうここまで来たのだから慌てず成り行きに任せようと決心する以外仕方がなかった。カオサンで買ったサンダルを履いているので歩きにくいが、バックから靴を出しかえるのも面倒だから、そのままサンダルを履いてぶらぶら歩いてクラビの街の見学となった。(下の写真はクラビの街にあった市場) |
街を見学していると、いくつかのホテルがあったので入り、フロントでパンフレットをもらって宿泊料金を尋ねたりした。ここでも1000バーツ以下で街のちょっとしたホテルはあることが分った。(なのにピピー島はバンガローハウスでも、ゲストハウスでも皆800バーツ以上とは高いではないか、、、)疲れてちょっと休みたかったので、感じのいい店を探し休憩する事にする。幸いすぐに見つかり、入ってお手洗いを貸してもらい顔を洗ったりしてすっきりしてここで初めてゆっくり食事をした。店の中は私一人だったので昨日からの事などメモをしていたら、ここの店の娘さんから声を掛けられ、少し話し込んでいると奥からお母さんと言われる上品なおばあちゃんが出てきて挨拶をしてくれた。このクラビに一つとAo
NangにResort Hotelを経営しているらしい。そこの話をしてくれてまた次回は泊まればいいですよと話してくれた。私は次回この地に来たら是非ホテルに泊まりたいと約束までしてしまった。 その後もクラビの街の中の散策も結構出来、こういう旅だからこそ時間を気にせず散策できるのが心地よかった。ここでピピー島着が5時を過ぎることがはっきりしたので、ピピー島のロングビーチのホテルは無理と判断して、悩んだ末このツアー会社で「トロピカル・バンガローハウス」というバンガローを1000バーツで予約する事にして気持ち的に安心してピピー島行きを決めた。 |
また一時スコールに遭って船内に皆が逃げ込んだときに偶然隣に来たアメリカ人の男性がスラータニーからバス内で隣に座った人で、彼の奥さんに私のことを「 my best friend 」だと紹介してくれたのには驚いたが、日本人では、このような紹介はしないだろうが、相手も気分を悪くしないのだからスマートでいい。 |
小さな踏み台で作り上げた手つくりの階段だった。部屋は窓も小さく景色も何もない暗い部屋だったので、これは変更してもらうことにした。 |
(光が入り、景色も見える端の部屋に代えてもらって少しは納得)部屋に入りやっと落ち着き、水シャワーを浴び、着替えをして下の賑やかなところを散策しながら食事でもしようとその準備をして出かけた。ハウスの周りは木々が生い茂っているので、蚊も多いようで、持ってきた蚊取り線香を2箇所焚き、部屋を締め切って出かけることにした。貴重品は預ける事ができないので自分でしっかり確保することは、今回の旅の必須条件で注意することは怠らなかった。 |
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