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タイ銀行ATM2024
16:14 2024/05/28
クレジットカードでタイの現地銀行ATM利用してのバーツ引落としの際の手数料220THBがコロナ時期をはさんでとられなくなった。2024年現在、引落時に画面で手数料220THB請求は出てくるが、実際の引落段階ではねられる以前の状態に戻った。2012年ころのタイ銀行協会が決めたクレカATM手数料合法化決定以来の数年間、220Bが不当に?とられる状態が続いていた。
しかしこの220THBはクレカの手数料加盟店負担原則に明らかに反する請求。「銀行は加盟店ではない。特別なんだ」という特権階級意識が完全否定された。本来あるべき状態に戻ったというところか。角度を変えれば、両替電子決済でのおいしい部分の取り合いせめぎあいに、クレカ側完全勝利で決着がついたというところか。ただそれに付随するATM利用者へのファンキーなぼったくりのワナも新たに出現中。タイATMクレカキャッシング2024年版解説。
タイの銀行ATM
海外ATMで現地通貨引落し
11:22 2024/05/28
海外で日本のクレジットカードを使って現地銀行ATMで現地通貨を手にする。長期滞在の場合など大金持って旅をする「危険」を回避できる便利な仕組みだ。
さらにカードや国によっては現金両替よりも現地ATM利用が得になる場合もあり、クレカATM利用できるならしたほうがいい。現金両替より得になるかどうかは「動的平衡状態」にある。日々状況激変するので一概にどちらが得とはいいがたい。とはいえぼったくりレートで現金両替するより、クレカATM利用のほうがずっと得になる場合は今も多くある。その状況は実際にクレカを持って使わねば知ることはできない。どちらかに固執するより、選択肢を両方持って、状況によって使い分けるほうが賢明だということなのだ。
ラチャダムリロード バンコク
現金両替のデメリット
小銭レート損得問題以外にも、長期旅で大金持って海外旅行している時点でスリや強盗の被害リスクも増える。小銭のためにびくびくしながら大金持っての旅行は痛々しい。そのカモオーラは野生の嗅覚を持った犯罪者にも目をつけられる。しかしそうまでして現金両替にこだわっても、クレカATM利用より現金両替のほうが損する場合もあるので、現金両替のみに固執することはあまり賢くない。
クレカ審査通らなくても、今はデビットカードあるので海外ATM利用のハードルは低い。あまり知られていないが海外旅行保険では盗難紛失した現金の補償はなされない。
タイで日本のクレジットカードのATMキャッシング事情がコロナ前後はさんで激変している。最新状況に合わせて2024年版アップデート。クレカ事情はカードや国によって状況変わる。ここでの情報のサンプルは2023年11月~2024年4月のタイ、ラオス、カンボジア、マレーシアでの旅でのATM利用をもとにしている。利用カードは楽天VISA、三菱UFJmaster、三井住友VISA。これらはすべて年会費無料。以前持っていたセディナ、ニコスは年会費かかるので解約済み。三菱UFJデビット一時持っていたがクレカより換金効率悪いうえ年会費もかかるのでこちらも解約。審査通るなら大手の年会費無料クレカが最も効率いいと個人的には思う。海外キャッシングの効率もカードによってかなり差がある。極悪な罠のあるカードもあるのでそういうカードを利用するくらいなら、現金両替したほうがいいのかもしれない。
一方銀行海外送金手数料が1回最低3500円もする現在では、クレカの現地現金調達機能はありがたい存在だ。
スリン駅前
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現金両替よりATM利用が得になる理由
電子決済で両替したほうが得になる。理由は単純で両替するための交換所や、札束数えて交換するスタッフ、煩雑な事務手続きが不要になるから。すべてシステム上で数字の変換だけで済むからだ。ATMには手作業両替にかかる場所代や人件費がかからない。海外ATMクレカキャッシングが最も効率のいい両替になるのだ。そこから先はその浮いたおいしい部分をどこがとるかの問題になる。
スリンの地元ホテル 立派だけど1泊3000円くらいで泊まれる。
タイの場合、PLUS、CirrusでATMクレカキャッシングできるようになった当初(2008年ころ)はこの電子決済レートで生じる「おいしい部分」がすべて利用者に行くようになっていた。ただこのころはまだ現金両替全盛期。クレカでATM利用する旅行者はあまりおらず、一部の旅行者のみがそのおいしい恩恵を受けていた。その後この「おいしい部分」の熾烈な取り合いが始まる。
タイの現地銀行は手数料無料から、手数料を取るようになり、50B→150B→180B→220Bと値上げをしていく。しかし先に述べたようにPLUS、Cirrusはクレカのシステム。手数料加盟店負担原則あり50B→150B時代にはまともなクレカではこの手数料は請求段階ではねられていた。その後2011年ころタイの銀行協会がATMクレカ利用銀行手数料を合法化する法律を作り、国レベルの法律作って対抗。180B→220B時代から一時期、私のクレカでも現地銀行手数料がとられるようになっていた。
バンコク ラチャダムリロード歩道橋
タイATM2024
そしてしばらくその220B手数料状態が続いていた。しかしPLUS、Cirrusのシステムはクレカ会社のもの。管理者のルールが優先されるのは当たり前。コロナ前後挟んで現地銀行手数料220Bは再び請求段階ではねられるようになり現在に至る。このように右往左往、ころころ状況が変わることを「動的平衡状態」という。ただこの右往左往はタイのみで周辺国のカンボジアやラオスATMではその間ずっと現地銀行手数料は請求段階ではねられていた。ただクレカでない銀行系カード等の場合はクレカのルールは適用されないので、そういう場合でも現地銀行手数料とられていたらしい。
で、現在は、日本のクレカ会社側で以前なかった海外システム利用代として220円がとられるようになった。円安の今220バーツ(約920円)の4分の1以下ですむようになったのだ。ちなみにキャッシングなので年18%の金利は別途かかる。
スリンバスターミナルとUOBユナイテッドオーバーシーズ銀行
ぼったくりレートでいいですか画面に注意
現地銀行の悪あがきはまだ終わらない。220バーツは取られなくなったが、代わりに本家の銀行がこんな詐欺まがいのことやるか?というような仕組みがタイの現地ATMに登場した。それが「ぼったくっていいですか画面」だ。
タイの現地銀行ATMで引落の画面を進めていくと、途中で「このレートで変えていいですか?」の画面が出てくる。それが現行レートとはかけ離れたぼったくりレートで、そのレートで計算され日本円でカード会社に請求が行く。「はい」か「いいえ」の回答求められるが、ここでは必ず「いいえ」を選択しないとならない。「いいえ」を選択すると銀行提示のぼったくりレートでなく、カード会社の設定したまともなレートで請求される。
ATM画面はこういう感じで場所によってわかりづらく見づらい。ただ最近クルンスリATMには日本語選択もできた。上のTMB銀行(旧タイ軍事銀行)は2021年7月小売銀行のタナチャート銀行と合併。TMBTタナチャート(今のロゴはttb)となる。
現地銀行ATMの味のある罠解説
表示が英語で分かりづらかったり、画面が反射して見えずらかったり。で、もしよくわからいまま「はい」を押してしまうと1か月後の強烈ぼったくり請求で泣くことになる。いや大手の銀行がこんな詐欺まがいの「ぼったくっていいですか画面」出すなよとは思うけど。しかもこの画面は出てきたり出てこなかったり。手数料220バーツ拒否された彼らなりのリベンジなのかもしれない。ちなみにじき消滅のイオンATMにはこの画面全く出てこなかった。
タイの現地銀行ATMで「ぼったくっていいですか画面」が出てきたら、必ず「いいえ(No)」を選択せねばならない。1か月後の請求で不快な思いしたくないのなら。日本で海外ATM換金効率の悪い極悪カード作って、こういう罠にはまりまくるなら「クレカだめ、絶対現金両替」と言っている一部の方がいるのもわかる気はする。
ラチャダムリロード セントラルワールド前 バンコク
さよならイオンATM
私はこれまでこのタイでの手数料が220THB時代、唯一手数料150THBでレートも良心的だったイオンATMを求めて郊外のビッグCなどにソンテウで行くのが現地旅の定番メニューだった。しかし手数料自体がなくなったのでその必要もなくなった。それ以前にこのイオンもATM事業から撤退するようで2024年2月からイオンATMは順次消えていくとのこと。日々激変の現地事情。
シーサケットのビッグCで 店舗営業はそのまま継続
私のタイでの現金調達方法
今回コロナ明けにタイの銀行ATM手数料220Bが以前のように請求段階ではねられるようになったことに気づくのが若干遅れた。理由は強烈な円安でクレカの請求詳細まで確認するのが嫌になっていたから。以前は1万円かえて4000バーツ超えていた時期もあったのに今は2300バーツ台。半分近くまでレートが極悪化してる中で220バーツの手数料なんてもうどうでもよくなっていた。ただ220バーツなくなってもタイ限定で考えると現地のレートのいい両替屋での現金両替のほうが若干得になる状況は変わっていない。
かといってすべて現金両替だ…と出国時に大金持参する選択は私には全くない。私の場合は格安旅行が可能なので4か月38万円ですむが、格安旅行ができない旅行者の場合はたぶん倍以上かかる。成田出国の際に財布に76万円なんて、現地のぼったくりマンや犯罪者のおいしいカモでしかない。なので私はタイの場合、最初の1か月分4万円ほど現金両替して、手持ちが尽きたらATM利用するという方法をとっている。このやり方で今まで大きなトラブルになったことは一度もない。また空港の両替所などレートの悪い両替屋で替えるくらいなら、ATM
のほうがましという状況は今のタイでもありうる。手持ちの現地通貨100円以下になった状態からATMで札束手にするのは独特の快感あり。ラオスで財布の現金ほぼゼロの金欠状態からATMで200万キープゲット!…って、1万4000円なんだけど。
カンボジア ストゥントゥレン 2024年3月6日