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マレーシアからタイへ 陸路国境越え エアアジアでタイに安く行く

びー旅ロード106 タイ・マレーシア国境

クアラルンプールからタイへ

タイに安く行く マレーシアからの陸路・海路国境越えの選択thai malaysia boader


前へ  羽田からクアラルンプールLCCT到着のエアアジアX A330-300 D7523  次へ

クアラルンプールからタイへ安く行く方法

2013年4月22日(月)

日本からタイへ安く行く方法は既にびー旅ロード88,バンコク格安フライトで紹介している。しかしそれ以外に日本からマレーシアを経由して陸路や海路でタイへ行く味のある移動方法がある。エアアジアの格安プロモでクアラルンプールに入ってそこからバスや鉄道やボートで北上してタイに入る方法だ。

2013年4月現在、バンコクから日本へエアアジアX直行便が飛ぶ話も出ている。しかしたとえ近い未来にそうなったとしても目的地がタイの南部なら、バンコクからよりクアラルンプールからのほうが距離が近いのでこの北上ルートは十分利用価値はある。料金が安くなるということに加えてマレー鉄道や国境越えバスやボートでのタイ入国というのは十分地元目線の味のある旅になる。

ちなみにバンコク~プーケット直線距離697km、クアラルンプール~プーケット直線距離644km(グーグルマップ直線距離計測による)。なのでプーケットより南側のクラビやトラン、ハジャイ(写真右上)ならクアラルンプールのほうがバンコクよりもずっと近い。バンコクからバスでハジャイに行くより、クアラルンプールから行ったほうが長時間箱詰め体験の修行難度は低くてすむのだ。


そう書いておいて言うのもなんだが、クアラルンプールからはタイ方向へ行くには飛行機で行くのが一般的。プーケットにもバンコクにもハジャイにもエアアジアの安いフライトが頻発している。またエアアジアには「フライスルー」というサービスがあり、羽田や関空からバンコクまでの乗り継ぎを通しチケットも一括手配ができる。

以下はそういう真っ当な行き方に物足りなさを感じる偏屈旅行者向け情報。クアラルンプールからタイへ向かうそれ以外の味のある選択について。もともとこのサイトに大多数のニーズにあわせる親切さはない。だってそういう当たり前の行き方には解説必要ないし。

エアアジアでクアラルンプール到着後、陸路や海路でタイへ向かうのは安くはなるが時間もかかる。クアラルンプールからハジャイまで鉄道で所要17時間、1,200円。エアアジアで行けば所要1時間で4,000円。いずれも概算。その差額2,800円で16時間も余計に時間かかるならまともな神経の旅行者なら迷う選択ではない。なので快適さと効率を求める旅人には決しておススメではない方法だ。


タイ南部の治安に関して パタニ独立運動はこちら



パクバラ港 サトゥンからもリペ島行は出るが本数は少ない。サトゥンはランカウイ島行の港


国際線エアアジアX予約    エアアジアジャパン予約    プロモ席確保の仕方
マレー鉄道2013パダンブサール国境    サダオ国境越バスとPUDUセントラル
スンガイコロク2013   バターワースからハジャイまでのロットゥー
ブケタ国境・タクバイ国境・スンガイコロク周辺



クアラルンプール、プードゥセントラルのハジャイ行バス 48~56リンギ ハジャイまで13時間
プードゥセントラルは長距離バスターミナルで安宿エリアのパサールスニから徒歩5~10分


KLセントラルの長距離列車チケット売り場 最初に左の黄色いブースで番号券をもらう
ハジャイまで17時間 2等座席48リンギ 寝台車は私の利用時売り切れなのかなかった。

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クアラルンプールからタイ国境へ

マレーシア・タイ国境には鉄道、バス、ボートの国境越えがある。外国人が越境可能なポイントはパダンブザール、サダオ、べトン、スンガイコロク、ブケタ、タクバイ等があり、フェリーや貨物船を使っての海路入国もできる。

この中で時間的にも費用的にももっとも効率がいいのはクアラルンプールPUDU発の長距離バス。主な理由は所要時間。

マレー鉄道利用の場合、クアラルンプールのKLセントラルからハジャイ駅までの列車は1日1本21時20分発の夜行のみ。2等座席で48リンギ、所要17時間。時刻表ではそんなにかからないことになっているが、遅延日常なので実際の所要はそのくらいみていたほうがいい。

クアラルンプールからハジャイ直行は1日1便夜行のみだが、バターワースまでなら8時や15時台もある。なのでペナン島やランカウイ島によりながらタイ国境に向かう場合にはバターワースまでの鉄道の選択もある。

バターワースから先の国境方面列車はクアラルンプールからやってくる先にあげた1日1本の列車以外にバターワース発の1本の1日計2本しかないのでその時間に合わせる無駄はできる。ハジャイ~アロースター3等90B~。バターワースのバスターミナルから国境越ハジャイ行ミニバンバスもあり、鉄道より頻発していて所要も短いがハジャイまで35リンギ。KLからハジャイまでの長距離バス代48リンギと比べると微妙な値段。写真右上はパダンブサール駅のマレーシア車両。Padang Besar はマレー語で「大きな国境」の意味。



しかし一方ハジャイ行の国境越え長距離バスならクアラルンプール(KL)のパサールスニ脇のプードゥセントラルからハジャイまで48~56リンギ、13時間。本数も鉄道よりは多く、9時半~11時の間に1日4本出る。利用するバスはKBES (Konsortium Bas Ekspres Semenanjung) という会社のバス。

羽田からのエアアジアのLCCT到着が朝の7時頃でバスでKLセントラルに着くのが8時過ぎになる。なのでKLに宿泊することなくタイ国境に直行するにはこのハジャイ行バスはちょうどいいタイミング。行き方はLCCT(空港バス)→KLセントラル(高架鉄道)→パサールスニ(徒歩)→PUDUセントラルバスターミナル。チケットはPUDUターミナルビルの2階で買う。

ちなみに列車がバスより4時間も余計にかかるのはバターワースやアロースターなどの途中駅で無駄に長時間停車するため。国境イミグレ通過も列車だと時間がかかり、延々無駄にパダンブサール国境駅に停車する。バスの方が少人数で地元民利用客が多いこともあり、てきぱき短時間ですむ。



ハジャイバスターミナル 写真の現地仕様ミニバンバスは現地名で「ロットゥー」という。
外国人観光客仕様のジョイントチケットのミニバンバスは外国人料金で少し高い。

マレーシア拠点の長距離バスはハジャイのバスターミナル(写真上)発着でなくハジャイ市内のツアー会社前(セントラルデパート脇の通り)発着。なのでハジャイからクアラルンプールに大型バスで向かう場合、チケットはハジャイのバスターミナルでは買えない。セントラルデパート脇の KBES (Konsortium Bas Ekspres Semenanjung) チケット窓口か、ハジャイ市内のキャサイツアーなどのツアー会社で買う。反対側はなぜかクアラルンプールまで400B(40リンギ)。バターワース行やべトン、スンガイコロク行ロットゥーの発着は上のハジャイバスターミナル。ハジャイバスターミナルは市内から3kmほど離れていて歩けなくはないが道を知らないと迷いそう。駅前からソンテウ30B。市内からバイタク50B~(13年4月)。



ハジャイバスターミナルの位置はハジャイ周辺で拡大を。

より大きな地図で マレー鉄道 を表示



サダオ国境タイ側ダンノック       ハジャイのキャサイゲストハウス

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パタニ独立分離運動

このルートで気になるのが治安。ハジャイより南側の深南部3県(パッターニー県・ヤラー県・ナラーティワート県)にはタイで唯一渡航延期勧告の出ている問題のある地域。

ここには14世紀から19世紀にかけてパタニ王国というマレー系イスラム国家があり、過去タイに征服され支配されてきた歴史を持つ。現在深南部3県はタイ中央政府の直接統治になっているものの、タイ政府に対する反目は100年以上前から継続しており暴動や反乱が絶えなかった。よく米国を標的とするイスラム聖戦戦士の運動と関連付けて見られがちだが、深南部3県で起こっている軋轢の根本はそれらとはまったく別の分離独立運動。

この独立運動自体は1960年代からあったが、特に注目され始めたのは2004年に大規模な武力衝突が起きて多数の死傷者を出し、続けて2005年の米国911事件以降。911他のイスラム聖戦戦士の活動に刺激され、パタニ王国再興を大義名分に爆破テロのような過激な運動を活発化させている。2013年4月現在もその活動は収束してはおらず、1ヶ月に1度のような頻度で爆破テロが起こっており多数の死傷者も出ている。タイ、マレーシア国境にはこういう事情が背景にあるのでこの辺を通過する際には最低限知っておくべき。



サダオ国境 マレーシア側 ブギッカユヒタム Bukit Kayu Hitam

そういうことを踏まえた上で、あえてびー旅独自のタイ・マレーシア国境治安情報。タイ・マレーシア国境を越えてタイへ入る場合で深南部3県をぎりぎり避けたパダンブサールやサダオ(Dannok)国境越えでハジャイへ入るルートは、びー旅スタイルを自然に受け入れられるタイプの旅人にはほとんど問題はないと思う。ランカウイ方向からのボートでの越境も同様に問題は感じない。

ハジャイを通過するだけの場合や、ハジャイに1泊して列車やバスで乗り継ぐ程度ならそれらをほとんど気にする必要はないというのが実際に何度もハジャイに宿泊しての私の率直な感想。ハジャイはソンクラー県で深南部3県に隣接はしているが深南部3県ではない。写真右がハジャイの町並み。

びー旅情報は旅人を危険に導くサイトではないので本当に危険と判断しているならこういうページは公開しない。実際の陸路国境越えで問題になるのは深南部3県を通過するスンガイコロク方向からの越境で。爆破テロはタイ国軍や警察を狙ってピンポイントで起こるので、旅行者が遭遇する確率は低いもののいつどこで起こるか予想することはほぼ不可能。なのでハジャイより南側の深南部3県の訪問は避けたほうが無難。



スンガイコロク駅 2013年2月

ブケタ国境・タクバイ国境・スンガイコロク周辺

サダオ国境情報

国境越えバスの通過するマレーシア・タイ国境はサダオ国境。タイ側の国境の町はダンノック Dannok、ハジャイから約60kmにサダオの町があり、さらにそこから南10kmにダンノックがある。マレーシア側の町はブギッカユヒタム Bukit Kayu Hitam。

ダンノックには地元系の安宿がたくさんあり、トランで知り合ったアメリカ人が言っていたがゴーゴーバーもたくさんあるらしい。

バスで国境通過の際にはマレーシア側とタイ側でバスを降りて、それぞれのイミグレで出国スタンプと入国スタンプを押してもらう。バスが停車して他の乗客がぞろぞろ降りるのでそれについていく感じ。タイ人もマレーシア人も越境の際のイミグレ手続きは必須。

マレーシア側からタイに入る場合にはタイ入国のイミグレ書類(窓口手前でもらう)の記入が必要だが、反対側のタイからマレーシアへの入国では不要。日本人のタイへのビザなし陸路入国リミットは2014年1月現在30日。2013年11月1日15日から陸路入国も空路入国と同じ30日に変更された。マレーシア入国は空路でも陸路でも90日。

日本人のタイへの査証免除陸路入国には厳密には出国航空券が必要だが、提示を求められることはまずない。私は航空券持参で陸路入国をした経験はまだない。気になる場合は日本で観光ビザを取っていく。その場合はタイに60日間滞在できるのでその間ビザラン不要。写真右上はKLのプードゥセントラル2階チケット売り場周辺。


海路 ボートでの越境


リペ島パタヤビーチの船着場のランカウイ島行スピードボート

リペ島(タイ)からランカウイ島(マレーシア)まで距離40km、国境越えて1時間。ランカウイ島からはタイのランタ島サラダン港までボートのみで行ける。クラビのライレイやアオナン、プーケットのラサダ港まではランタ島で乗り換え必要。

クアラルンプールから海路でタイ国境越えをする場合はバターワースまで列車かバスで行くほうが効率がいい。バターワースからペナン島に渡ればそこからボートでランカウイ島経由でタイへ入国できる。イミグレは途中の港で上陸して行う。外洋ルートは日によって波が荒れ小さめのスピードボートはかなり揺れる。雨季は欠航も多い。

また反対方向のタイ→マレーシアだと、プーケット島ラサダ港、またはクラビからランタ島サラダンに行って、そこからボートのみでマレーシアのランカウイ島まで行ける。クラビのライレイビーチからの値段で1900B(08年2月情報なので多分今はもっと値上げしている)。ランタ~ハッヤオ~ランカウイと途中入国審査でよる島も入れてランタ島から6時間とのこと。


●びー旅つぶやき 20:33 2013/04/20

来月の旅について模索中。デンパからマカッサルまでのエアアジア航空券は片道4,500円で確保。その後「スラウェシ探検隊」にするのか「インドネシア大航海」にするのか、欲張って両方にするのか。大航海もバンダ海、セレベス海、スールー海とあるし。大航海での沈没と聖戦戦士海賊大丈夫か?

マカッサルからバンダ諸島へはフェリーが出ていてそのまま乗っていれば ニューギニア島メラウケまで行く。しかしマカッサルから7泊8日とかかかる。値段も高く確か3等でも片道で1万円以上。それにバリインアウトなのでバリ島まで戻らねばならないのもネック。せっかくバリ行くんだから最初の1週間くらいはサーフィンもしたいし。

ちなみにバンダ島からメラウケまで直線距離で1,200km。マカッサルからメラウケまでだと直線距離で2,300km。実際の航路はくねくね回り込むので片道3,000km近くなる。往復6,000km?ひええ、マグロ漁船か。奥が深いぞインドネシア。(写真右上はタイのパッタルンの1泊800円の宿で無料ワイファイ接続中 2013年2月)


●びー旅つぶやき 1:48 2013/04/19

「世界三大がっかり」観光地というものがあるらしい。シンガポールのマーライオン、コペンハーゲンの人魚姫の像、ブリュッセルの小便小僧だそうだ。この3つが日本人観光客をもっともがっかりさせるトップ3とのこと。

そういえば私はシンガポールには縁がなくまだ行ったことがない。タイやカンボジアには何十回とリピートするのに行く気にならないのは何でだろう。物価が高いとはいってもマリーナベイサンズに宿泊するツアーでもエンジェルフォールやウユニ塩湖のツアー代の5分の1で行ける。ナイトサファリと題して動物園めぐりするのもセレンゲティ行った後だと微妙。(写真右はタイのアンパン1個30円)

ネット上で「シンガポール つまらない」で検索すると味のある情報がたくさん出てくる。ただ現地は日本人観光客であふれているらしい。つまらないとわかっていてなんで行くのかな。


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クアラルンプールからハジャイまで48リンギ(1,440円)のマレー鉄道夜行列車の2等座席エアコン車内。





マレー鉄道車内販売 駅弁チャーハン弁当5リンギ(150円)。円安が痛い。



1日1本のクアラルンプール発ハジャイ行の鉄道チケット48リンギ。KLセントラルでハジャイまで通しで買える。



●べトン国境
べトン国境の両側の街はマレーシア = Pengkalan Hulu 別名 Keroh、タイ = Betong 。国境の名称、マレーシア = Bukit Berapit、タイ = Betong Border。マレーシア方向からPengkalan HuluへK.L.から直行バスあり。BetongからYalaに抜けられる。タイ側からはハジャイからべトンに直通ロットゥー230Bもある。上の画像はハジャイバスターミナルのべトン行ツアーのポスター。2013年2月時点。



沖縄 座間味島から安慶名敷島の渡し舟 びー旅沖縄情報はこちらへ



外務省安全情報より。ハジャイはぎりぎり黄色。サトゥンは問題なし。




タルタオ島船着場



ハジャイのデパート内のスウェンセンズとマクドナルド。2013年ハジャイの日本食食べ放題レストラン「Shabushi」の利用実録はこちら




リペ島


ハジャイ発マレーシア行
ジョイントチケット料金 2013

ペナン島ジョージタウン 1日3便
4時間 400THB
クアラルンプール 1日4便
9時間 700THB
シンガポール 1日2便
14時間 900THB
上の料金は外国人ツーリスト料金
ミニバンバスなので早い。



ブケタ国境・タクバイ国境へ




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