特にそのテの達人は点と点をつなぐような旅しかしていなかったりするのでありがたい情報を持っていることもほとんどない。心を動かされるような体験談を聞いたことも今のところない。彼らが自分以外の人から達人といわれない理由もなんとなくわかる気もする。私も含めて大抵の人は自分の住んでいる町の中にさえ行ったことのない所があるのだと思う。 違う目線から見ると、そういう旅行者は航空会社の暇な人に向けての空席埋めキャンペーンにまんまとひっかかっているだけのように感じてしまうのは穿ちすぎ?だけど暇な人が暇を自分の望みどおりに使っていると言う意味ではきちんと無駄なく自己完結はしている。行った人の話は判を押したようにその先を聞こうと興味が全くわかない内容。「○○へ行きました」「へー、そうですか」の後が続かない。
エンジェルフォールツアーで知り合った世界一周チケット利用の日本人旅行者(彼女はアドレナリン、私はティウナでツアーは別、初日のアオンダ渓谷のハンモック宿だけ同じだった)は、エジプトから南米に入ったと聞いて「あれ?」と思った。一月前はエジプトにいたとのことだが、よく考えるとそれより少し前に私もエジプトにいた。日本から往復4万円台のアエロフロートの格安チケット利用でのカイロ入りだった。もちろん私はいったん日本に戻って日本からベネズエラ入りしていた。彼女としては日本からカイロにそんなに安く行けることは聞きたくなかった情報だったようだ。 彼女はンー十万円の世界一周のチケットとは別枠で航空券を手配してベネズエラに来ていたようだった。しかし南米の国際線は高く、たとえばブラジルのリオからカラカスまで往復するとネットで自力で手配したとしてもコンチネンタルの正規エコノミー最安で2200US$(22万円)、VARIGのオンライン予約でも税込で往復約1400R~(87000円:両方とも2008年4月22日現在の料金)ほどかかってしまう。日本からの往復でも下のような料金なのに?コースを踏み外すととたんに猛烈な追加料金がかかってしまう。もちろん踏み外さなければこういう追加料金は要らないのだが。私が偶然知ったあまり表に出ないであろう世界一周航空券の一面。 |